スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム導入・設計ガイド(Windows(R)用)
RDエリアを構成するセグメントやページの大きさによって,ディスク所要量が異なります。この点を考慮してRDエリアを設計する必要があります。RDエリアを設計するときの検討項目を表14-1に,RDエリアに関する最大値・最小値を表14-2に示します。
表14-1 RDエリアを設計するときの検討項目
設計作業ごとの検討項目 | 長 所 | 短 所 | 記載箇所 | |
---|---|---|---|---|
セグメントサイズ | 大きくした場合 | 行長が変わるような更新をする場合や,クラスタキーを指定した表に行を追加する場合,行を格納した特定のページに近接する未使用のページを確保できるため,データの入出力時間を削減できます。 | セグメント数が少なくなるため,一つのユーザ用RDエリアに格納できる表とインデクスの数が少なくなります。 | 14.2.1 |
小さくした場合 | 一つのユーザ用RDエリアにデータ量の少ない表を多く格納する場合は,余分な未使用ページを削減できます。 |
|
||
セグメント内の空きページ比率 | 設定した場合 | 表にデータを追加する場合,クラスタキーを指定している表に対しては,クラスタキーの値に近い場所のページにデータを格納できるため,データの入出力回数を削減できます。 | 設定値を大きくする分,ディスク所要量が増加します。 | 14.2.2 |
0にした場合 | ディスク所要量を削減できます。 | クラスタキーを指定している表の場合,データの追加時にクラスタキーの値に近い場所にデータを格納できなくなるため,格納状態が乱れ,データの入出力回数の削減効果がなくなります。 | ||
ページ長 | ページ内の未使用領域の比率を設定した場合 |
|
FIX属性の表の場合は格納効率が悪くなります。 | 14.3.2 |
ページ内の未使用領域の比率を0にした場合 | FIX属性の表の場合,データが昇順になるようなときは,格納効率が良くなります。 | 行長が元の行よりも長くなる更新をすると,行が複数ページにわたるため,行にアクセスするときにオーバヘッドが掛かります。 | ||
空き領域の再利用 | 使用した場合 |
|
再利用するのに十分空き領域がない場合,空き領域サーチのオーバヘッドが増えます。 | 14.5 |
使用しない場合 | 空き領域が十分ある状態であれば,挿入処理が高速にできます。 | RDエリアの格納効率が低下します。また,RDエリア満杯後の空き領域サーチの性能が低下します。 | ||
共用RDエリア | 使用した場合 | アクセスが多いが,分割が難しい表を共用RDエリアに格納すると,全バックエンドサーバから参照できるため,並列処理の効率が上がります。 | 共用表を更新する場合,更新する共用表がある共用RDエリアに排他を掛けるので,共用RDエリアのほかの表にアクセスする業務があると,デッドロックが発生することがあります。 | 14.6 |
使用しない場合 | 共用RDエリアが原因となるデッドロックや,サーバ間のグローバルデッドロックが発生しません。 | 結合処理などの複雑な検索処理の場合,複数のバックエンドサーバ接続とデータ転送のオーバヘッドが増えます。 |
項目 | 最大値・最小値 |
---|---|
総RDエリア数 | 3〜8,388,592 |
マスタディレクトリ用RDエリア数 | 1 |
データディレクトリ用RDエリア数 | 1 |
データディクショナリ用RDエリア数 | 1〜41 |
ユーザ用RDエリア数 | 1〜8,388,589 |
データディクショナリLOB用RDエリア数 | 1〜2 |
ユーザLOB用RDエリア数 | 0〜8,388,325 |
レジストリ用RDエリア数 | 0〜1 |
レジストリLOB用RDエリア数 | 0〜1 |
リスト用RDエリア数 | 0〜8,388,588 |
1RDエリア中のHiRDBファイル数 | 1〜16 |
1RDエリア中の実表数 | 0〜500 |
1RDエリア中のインデクス数 | 0〜500 |
1RDエリア中のリスト数 | 0〜50,000 |
総HiRDBファイル数 | 1〜134,217,728 |
All Rights Reserved. Copyright (C) 2006, 2016, Hitachi, Ltd.