スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム導入・設計ガイド(Windows(R)用)
データベース作成ユティリティ(pdload)で表にデータを格納するときに,データベースの更新ログ取得方式を指定します。データベースの更新ログ取得方式は,データベース作成ユティリティ(pdload)の-lオプションで指定します。
データベースの更新ログ取得方式には,次に示す3種類のモードがあります。
これらのモードの機能詳細については,マニュアル「HiRDB Version 8 システム運用ガイド」を参照してください。
データの格納先がユーザLOB用RDエリアの場合,CREATE TABLEのRECOVERYオペランドでデータベースの更新ログ取得方式を指定します。
ユーザLOB用RDエリアのデータベースの更新ログ取得方式(CREATE TABLEのRECOVERYオペランド指定値)は,pdloadの-lオプションの指定値によって変わることがあります。pdloadの-lオプションの指定値によって変わるユーザLOB用RDエリアのデータベースの更新ログ取得方式を次の表に示します。
表6-1 pdloadの-lオプションの指定値によって変わるユーザLOB用RDエリアのデータベースの更新ログ取得方式
pdloadの -lオプションの指定値 |
CREATE TABLEのRECOVERYオペランドの指定値 | ||
---|---|---|---|
ALL | PARTIAL | NO | |
a(ALL指定相当) | ALL | PARTIAL | NO |
p(PARTIAL指定相当) | PARTIAL※ | PARTIAL※ | NO |
n(NO指定相当) | NO | NO | NO |
基本的には省略値である更新前ログ取得モードを選択してください。ただし,次に示す条件を満たすような場合はほかのモードの選択を検討してください。
条件 | 選択するモード |
---|---|
RDエリアにデータロード対象表(インデクス)だけを格納していて,かつ初期ロードである | ログレスモード |
入力データ量が多く,データロードに時間が掛かる | |
入力データ量が少ない | ログ取得モード |
選択したモードによってデータロードするときの運用が異なります。運用方法の違いを次の図に示します。
図6-2 データベースの更新ログ取得方式による運用方法の違い(データロード)
ログレスモードでデータロードを実行する場合は,データロードの実行前にバックアップを取得する必要があります。ただし,次表に示す1,2の条件のうちどちらかを満たす場合は,pdloadコマンドが異常終了したときにRDエリアの状態をデータロード実行前の状態に戻すことができるため,バックアップの取得を省略できます。
項番 | 条件 | 障害発生時のRDエリア回復方法 | |
---|---|---|---|
1 | 初期ロードの場合 | データロード対象RDエリアにはデータロード対象の表,及びその表のインデクスだけを格納している場合 | データロード対象RDエリアをデータベース構成変更ユティリティ(pdmodコマンド)で再初期化した後に,再度データロードすると回復できます。 |
作成モードでデータロードを実行する場合 | |||
2 | データロード対象RDエリアにデータロード対象表(インデクス)以外の表(インデクス)がある場合 | バックアップとシステムログを使用してデータロード実行前の状態にRDエリアを回復できる場合 | pdcloseコマンドでデータロード対象RDエリアをクローズした後に,pdlogswapコマンドでシステムログファイルをスワップして,データベース回復ユティリティ(pdrstrコマンド)にここまでのシステムログを入力すれば回復できます。 |
追加モードでデータロードを実行する場合 |
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