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DBPARTNER2 Client プログラマーズガイド


1.2.1 ActiveXコントロールのオブジェクトを使ってデータベースにアクセスできます

DBPARTNER2 Clientは,データベースアクセスの各操作をActiveXコントロールのオブジェクトで提供しています。このオブジェクトからVisual Basicなどのビジュアル開発ツールを使ってデータベースにアクセスできるアプリケーションを開発できます。アプリケーションを作成するときは,データベースアクセスの処理をSQL文で記述することも,SQL文を使わないで記述することもできます。

作成したアプリケーションを操作するときは,アクセスするデータベースを意識する必要はありません。異なるデータベースにアクセスするときでも,DBPARTNER2 Clientのアプリケーションでは同じユーザインタフェースで操作できます。

DBPARTNER2 Clientを使ったデータベースアクセスの概要を図1-2に示します。

図1‒2 DBPARTNER2 Clientを使ったデータベースアクセスの概要

[図データ]

〈この項の構成〉

(1) 抽出する条件を付けて,効率良くデータを抽出できます

DBPARTNER2 Clientのアプリケーションでは,次に示すようにデータを抽出できます。

条件を設定したデータの抽出(比較条件,LIKE条件,NULL条件,AND,OR など)

データベースから表データを抽出するときに,指定した列だけを抽出したり,設定した条件に合う列の行だけを抽出したりできます。また,指定した複数の条件を関連付けた抽出もできます。

指定した件数までのデータの抽出

表から抽出するデータの件数(行)を指定できます。指定した件数を超えるデータは切り捨てられます。

表名と列名を検索

表名や列名が分かっていないときは,接続しているデータベースに存在する表名や列名を一度表示させて,必要なものを選択して操作できるようなGUIを作成できます。

(2) データベースのデータを更新できます

DBPARTNER2 Clientのアプリケーションを使って,データベースのデータを更新できます。データベースの更新には,変更追加削除があります。

データの変更

データベースの表のデータを変更できます。

データの追加

データベースの表にデータを追加できます。

データの削除

データベースの表のデータを削除できます。

(3) マルチメディアデータ(BLOB型データ)にアクセスできます

DBPARTNER2 Clientを使うと,音声や画像などを使ったマルチメディアデータBLOB型データ)を抽出できます。さらに,抽出したマルチメディアデータを加工して更新することもできます。DBPARTNER2 Clientでマルチメディアデータを扱うときは,DBPARTNER2 ClientのオブジェクトのプロパティやメソッドにBLOB型データ用の設定をします。

アクセスするデータベースやサーバプログラムによっては,BLOB型データを扱えないことがあります。BLOB型データを使えるかどうかについては,アクセスするデータベースのマニュアルを参照してください。

(4) アプリケーション開発にビジュアル開発ツールを使えます

DBPARTNER2 Clientのアプリケーションは,各種のビジュアル開発ツールを使って作成できます。次に示す製品で,動作を確認済みです。

上記以外のビジュアル開発ツールを使うときは,別途確認が必要です。

(5) サンプルを提供しています

DBPARTNER2 Clientは,すぐにアプリケーションの動作を体験できるように,サンプル(Visual Basic 4.0 32ビット版対応)を提供しています。サンプルを使ってアプリケーションを作成したり,サンプルを業務に合わせた処理に修正したりすれば,DBPARTNER2 Clientのアプリケーションを最初から作成する手間が省けます。各サンプルについては,Readme.txtを参照してください。サンプルを格納しているフォルダについては,マニュアル「DBPARTNER2 Client操作ガイド」を参照してください。

(6) AP作成ウィザードで簡単にアプリケーションが作成できます。

AP作成ウィザードは,ActiveXコントロールを使用したアプリケーションを開発するためのプログラムです。AP作成ウィザードを使用すると,データベースからデータを抽出するアプリケーションが簡単に作成できます。AP作成ウィザードについては,「付録A AP作成ウィザード」を参照してください。