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DBPARTNER2 Client 操作ガイド


8.2.3 VOS3 XDM/SD E2の場合の規則

〈この項の構成〉

(1) 表を設定するときの規則

複数の表を同時に選択できません。

(2) 列を設定するときの規則

(a) 集合関数の規則

集合関数は設定できません。

(b) ソートの規則

ソートは設定できません。

(3) 条件を設定するときの規則

表結合(LEFT OUTER JOIN)は設定できません。

(a) 列と定数の比較条件の規則

  • 比較演算子の'<>'は使用できません。

  • 列と定数の比較は,列属性によって使用できない定数があります。列属性と使用できる定数の組み合わせを表8-21に示します。

    表8‒21 列属性と使用できる定数の組み合わせ(VOS3 XDM/SD E2)

    列属性

    使用する定数

    CHAR

    文字

    NCHAR

    日本語文字

    NUMERIC

    10進数

    NUMERICUNS

    10進数

    INTEGER

    整数

    BINARY

    16進

(b) NULL条件の規則

NULL条件は使用できません。

(c) IN条件の規則

IN条件は使用できません。

(d) LIKE条件の規則

LIKE条件は使用できません。

(e) BETWEEN条件の規則

BETWEEN条件は使用できません。

(f) 列と列の比較条件の規則

  • 比較演算子の'<>'は使用できません。

  • 列と列の比較は,列属性によって使用できない組み合わせがあります。比較できる列属性の組み合わせを表8-22に示します。

    表8‒22 比較できる列属性の組み合わせ(VOS3 XDM/SD E2)

    左辺

    右辺

    INTEGER,NUMERIC,NUMERICUNS

    INTEGER,NUMERIC,NUMERICUNS

    CHAR

    CHAR

    NCHAR

    NCHAR

    BINARY

    BINARY

(g) 列演算条件の規則

列演算条件は使用できません。

(h) 条件関連の規則

  • NOTは指定できません。

  • AND,ORを組み合わせて,254個まで指定できます。

  • 括弧,AND及びORの優先順位は,括弧>AND>ORです。

  • 括弧は64組まで指定できます。

  • 括弧,AND及びORは,すべて半角文字で指定してください。

  • AND及びORの前後には空白を入力してください。

(i) 各条件で指定する定数の規則

各条件で指定する定数の規則を表8-23と表8-24に示します。

表8‒23 定数の指定方法(VOS3 XDM/SD E2)

定数の種類

指定方法

整数(2バイト)

[符号]符号なし整数

整数(4バイト)

[符号]符号なし整数

整数(8バイト)

[符号]符号なし整数

10進数

[符号]整数部.小数部

文字

[']半角の文字列[']

日本語文字

[']全角の文字列[']

16進

[']0〜9,A〜Fの半角の文字列[']

表8‒24 定数の指定範囲(VOS3 XDM/SD E2)

定数の種類

指定範囲

指定例

整数(2バイト)

−32768 〜 32767

123,

−123

整数(4バイト)

−2147483648 〜 2147483647

整数(8バイト)

−9223372036854775808 〜 9223372036854775807

10進数

m:全けた数 n:小数点以下のけた数

M:列定義の全けた数 N:列定義の小数点けた数

1≦m≦M,1≦n≦N,n≦m

45.6,

−45.6

文字

1〜254バイト

ABC

日本語文字

1〜127文字

テレビ

16進

1〜254バイト

9F

(4) 更新処理の規則

(a) 列属性の制限

更新できない列属性を次に示します。

DBPARTNERの列属性

更新の可否

CHAR

NCHAR

INTEGER

NUMERIC

BINARY

(凡例)

○:更新できます。

×:更新できません。

(b) 更新種別の制限

?パラメタでの更新はできません。

(5) 抽出操作の制限

件数確認はできません。

(6) 排他制御

XDM/SDでは,複数のUAP間でデータベースの同一物理エリア,又はページアクセスに対して排他制御が行われます。DBPARTNER2から使用できる排他制御モードを表8-25に,DBPARTNER2から使用できるアクセス目的を表8-26に示します。表8-25以外の排他制御モードはHOAPDBSの制限によって使用できません。

表8‒25 DBPARTNER2から使用できる排他制御モード

排他制御モード

機能

SHARED

ほかのUAPからも参照,更新できます。

NONPROTECTED

ほかのUAPからも参照,更新できます。

この場合は排他制御をしないため,結果は保証できないことがあります。

表8‒26 DBPARTNER2から使用できるアクセス目的

アクセス目的

機能

RETRIEVE

レコードの参照だけを実行します。

UPDATE

レコードの参照・更新を実行します。

(a) 抽出時の排他制御

抽出時のSQL文のLOCK節に"SHARED RETRIEVE"を使用します。

(b) 更新時の排他制御

更新時(変更,追加,削除)のSQL文のLOCK節に"SHARED UPDATE"を使用します。