HITSENSER3 情報コンバータは，HITSENSER3（バージョン01-02以降）で作成したユーザ情報，カタログ，メニュー，分析データベース情報をHITSENSER5の情報に変換します。変換するデータの対応を表E-1に示します。

表E-1　変換するデータの対応表

HITSENSER3	HITSENSER5
ユーザ情報	ユーザ情報
分析データベース	分析データベース
カタログ	分析情報ファイル，分析対象データ
メニュー	分析情報ファイル，ブックメニュー
テンプレートカタログ	表・グラフ形式※
カテゴリ選択画面	絞り込み条件画面
システム情報	システム情報

注※

明細表テンプレートカタログは，変換できません。

なお，HITSENSER5とHITSENSER3には機能差があり，その機能についてのデータは変換できません。HITSENSER5で変換できない機能については，表E-2に示します。

表E-2　HITSENSER5で変換できない機能

分類	機能
環境定義（マネージャ）	動作環境設定
	集約テーブル
	外部条件
	最適化JOIN
多次元分析（アナライザ）	アプリケーション
	物理テーブルから作成した抽出データカタログ
	シート計算式※1
	ソート指定※2
	カタログ	カタログバック
		カタログフォルダ
	データ出力	EURへ出力
		DATAFRONTへ出力

注※1

階層表を使用して，四則演算だけを使用している場合は，追加メンバに変換します。

注※2

項目のソートの指定が変換できないため変換後の階層表，グラフ，明細表のメンバの並びがHITSENSER3で使用していた場合と一致しません。

メンバのソート指定は，分析データベースで定義したソート順となります。

HITSENSER3情報コンバータを実行する際は，次の点に気を付ける必要があります。

(a)　リレーショナルデータベースについて

• HITSENSER3情報コンバータの対象となるリレーショナルデータベースは，次の製品です。
  
  • HiRDB
  • ORACLE
  また，HITSENSER3のリレーショナルデータベースへのアクセスには，「DBPARTNER ODBC Driver for DABroker」を使用してください。
  
• 異なるリレーショナルデータベースへの変換はできません。［HITSENSER3 DB接続］ダイアログで選択する［接続名称］と［分析データベース一覧］ダイアログで選択する［HITSENSER5 接続先名称］には，同じリレーショナルデータベースを指定してください。

(b)　HITSENSER3情報コンバータの使用について

• HITSENSER3 情報コンバータを使用する前に，マネージャでHITSENSER5 管理情報とROLAP管理の設定をする必要があります。
• HITSENSER3の環境設定，多次元データ分析，及びHITSENSER5のマネージャ，アナライザの使用中は，HITSENSER3 情報コンバータを使用できません。
• 既に同じ名称のグループ，分析データベース，分析対象データ，分析情報ファイルがある場合は，HITSENSER3 情報コンバータは変換をしません。該当する名称を変更又は削除してください。HITSENSER5の環境は初期状態で使用することをお勧めします。
• ユーザ管理情報変換は，分析データベース変換，メニュー変換，カタログ一括変換，及び分析情報ファイル追加をする前に実行してください。
• 分析データベース変換は，関係するメニュー変換，カタログ一括変換，及び分析情報ファイル追加をする前に実行してください。
• システム情報変換は，関係するメニュー変換，カタログ一括変換，及び分析情報ファイル追加をする前に実行してください。
• 各変換に失敗した場合，「HITSENSER5インストールディレクトリ\tmp」にシステムが出力する一時ファイルが残ることがありますが，動作に影響はありません。
• HITSENSER3の属性などでHITSENSER5に対応する機能がないものは変換されません。

• HITSENSER3では，階層表などで項目を並べた順番が階層となりましたが，HITSENSER5では，分析データベース定義で次元内に階層を定義する必要があります。
• HITSENSER5では，抽出データでのソート指定ができません。そのため，変換した表・グラフはHITSENSER3と見た目が大きく変わる場合があります。HITSENSER5では，分析データベース定義に指定したソート順に従って，メンバの静的なソートをします。
• HITSENSER3では項目に対する表示名としてメイン名称，及びサブ名称が設定できましたが，HITSENSER5ではサブ名称を設定できません。また，HITSENSER5では［書式］−［表示名称の選択］でコード項目とメイン名称の表示を切り替えられます。
• HITSENSER5の分析情報ファイルは，HITSENSER3のカタログとは異なり，保存時の状態を再現します。
  分析情報ファイル又は表・グラフファイルを開いた時のビューアの表示状態は，［オプション］ダイアログの［ビューアオプション］タブで選択できます。
  
• HITSENSER3の「ダイナミックドリルダウン」機能は，HITSENSER5では「項目を変更して複製」機能が相当機能となります。
• HITSENSER3の「テンプレートドリルダウン」機能は，HITSENSER5では「表・グラフ形式を指定して複製」機能が相当機能となります。
• HITSENSER3の「カテゴライズ」機能は，HITSENSER5では「条件付き複写」機能が相当機能となります。HITSENSER3で作成したカテゴライズ項目を保存したファイルをHITSENSER5で読み込むことができますが，互換性を保証するものではありません。
• HITSENSER3の「カテゴリ選択画面付きのカタログ」は，HITSENSER5では分析情報ファイルに登録した「絞り込みコマンド」が相当機能となります。
• HITSENSER3では分析項目の欠損値を0，キー項目の欠損値を空文字として扱います。HITSENSER5では「分析項目の欠損値」は欠損値として扱い，「キー項目の欠損値」は，分析データベースの［プロパティ］の設定によって，そのレコードを読み飛ばすかどうかを指定できます。そのため，欠損値を含むデータでは，HITSENSER3とHITSENSER5で集計結果やグラフの表示状態などが異なります。