HITSENSER5

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付録A.3 ROLAP管理情報を格納するユーザ用RDエリアの算出

ROLAP管理情報を格納するために,次の格納領域を用意します。なお,インデックス設定はなしとします。

表A-9 ROLAP管理情報の管理テーブル

項番 テーブル名 テーブルに格納する行の総数(件) 各列のデータ長の合計
(バイト)
列のデータ長の平均値
(バイト)
表に定義する列の総数(個)
HITSENSER5管理情報 1 295 0 4
RDB排他用テーブル 1 35 0 2
データベース接続定義
データベース接続定義の最大数
10 2,050 2
期情報定義
期情報定義の最大数
10 2,050 2
システム日付定義
システム日付定義の最大数
10 2,050 2
分析データベース管理
分析データベースの最大数
14 258 3
分析データベース情報
分析データベースの最大数
14 2,050 3
分析対象データ管理
分析対象データの最大数
162 0 5
分析対象データ情報
分析対象データの最大数
18 2,050 4
10
絞り込み条件画面管理
絞り込み条件の最大数
18 2,050 4
11
絞り込み条件画面
絞り込み条件の最大数
17 0 3
12
絞り込み条件管理
絞り込み条件の最大数
18 2,050 4
13
集約テーブル管理
集約テーブルの最大数
145 0 3
14
集約テーブル情報
集約テーブルの最大数
18 2,050 4
15
カテゴライズ管理
カテゴライズの最大数
145 0 5
16
カテゴライズ情報
カテゴライズの最大数
22 2,050 5
17
カテゴライズ情報
カテゴライズの最大数
22 2,050 5
18
一時登録分析対象データ一覧
一時登録分析対象データ数
129 0 1
19
絞り込み条件名管理
絞り込み条件の最大数
137 0 3
20
分析データベース参照グループ権限
分析データベースの最大数 × グループIDの最大数
25 0 2
21
運用制御管理
分析データベースの最大数
8 0 2

表のテーブルを使用して,ROLAP管理情報を格納するユーザ用RDエリアの算出例を次に示します。

<この項の構成>
(1) 使用する計算式
(2) 算出例に使用する値
(3) 算出例
(4) create rdarea文の指定例

(1) 使用する計算式

マニュアル「スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 5.0 システム導入・設計ガイド」,「スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 6 システム導入・設計ガイド」又は「スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 7 システム導入・設計ガイド」に記載されている次に示す計算式を使用します。

(2) 算出例に使用する値

算出例に使用する値を次に示します。

表A-10 表(テーブル)の格納ページ数の計算で使用する値

変数 内容 代入先
a
表(テーブル)に格納する行の総数
テーブル1 :1(件)
テーブル2 :1(件)
テーブル3 :5(件)
テーブル4 :5(件)
テーブル5 :5(件)
テーブル6 :5(件)
テーブル7 :10(件)
テーブル8 :50(件)
テーブル9 :50(件)
テーブル10:250(件)
テーブル11:250(件)
テーブル12:250(件)
テーブル13:5(件)
テーブル14:5(件)
テーブル15:20(件)
テーブル16:10(件)
テーブル17:10(件)
テーブル18:5(件)
テーブル19:250(件)
テーブル20:20(件)
テーブル21:5(件)
式2
式3
b
データ格納領域(ユーザ用RDエリア)のページ長
4,096(バイト)
式2
式3
c
create table文で指定する未使用領域の比率
30(%)
式2
di
各列のデータ長
表A-9の「各列のデータ長の合計(バイト)」の値
式2
ei
列のデータ長の平均値
列のデータ長の平均値(バイト)の値
式3
f
表(テーブル)に定義する列の総数
表A-9の「表に定義する列の総数(個)」の値
式2
g
表(テーブル)を格納するデータ格納領域(ユーザ用RDエリア)のセグメントサイズ
10(ページ)
式1
h
create table文で指定するセグメント内の空きページ比率
10(%)
式1
n
列数
1
式1

表A-11 データ格納領域(ユーザ用RDエリア)の総ページ数の計算で使用する値

変数 内容 代入先
a
データ格納領域(ユーザ用RDエリア)を構成するHiRDBファイル数
1(個)
式4
b
データ格納領域(ユーザ用RDエリア)のページ長
4,096(バイト)
式4
c
データ格納領域(ユーザ用RDエリア)に格納する表(テーブル)の総数
テーブルの総数:1(個)
式4
d
データ格納領域(ユーザ用RDエリア)に格納するインデックスの総数
0(個)
式4
e
表(テーブル)を格納するデータ格納領域(ユーザ用RDエリア)のセグメントサイズ
10(ページ)
式4
f
↓(b-20)/((↑e/32↑×8)+56)↓
式4
g
↑(250×b)/(256×f)↑×f
式4
Si
↑Ti/e↑
HiRDBファイルのセグメント数です。この値をcreate rdarea文のinitialに指定します。
式4
Ti
表(テーブル)の格納ページ数
式1〜3で求めます
式4

この算出例では,ユーザ用RDエリアの容量は3,543,040バイトとなります。

算出例を次に示します。

(3) 算出例

(a) 表(テーブル)の格納ページ数の計算

格納ページ数の計算方法を,表A-9のテーブル1を例に説明します。

  1. 式2に列のデータ長を代入して計算
    P=↑1/(MIN(255,↓(↓(4096×(100-30))/100↓-48)
    /(295+8+2×4)↓))↑
    =1(ページ)
  2. 式3の計算
    eiの値がないため,計算不要。
  3. 式1へ,式2と式3で求めた値を代入して,表(テーブル)の格納ページ数を計算
    表の格納ページ数(Ti)
    =↑((1+0)×10)/(10−↓(10×10)/100↓)↑=2(ページ)

テーブル1と同様に各テーブルの格納ページ数を計算します。計算結果を次に示します。

表A-12 テーブルごとの格納ページ数

テーブル名 式2の計算結果
(ページ)
式3の計算結果 式1の計算結果
(ページ)
テーブル1
1
eiの値がないため,計算不要
2
テーブル2
1
eiの値がないため,計算不要
2
テーブル3
1 5 7
テーブル4
1 5 7
テーブル5
1 5 7
テーブル6
1 5 7
テーブル7
1 10 13
テーブル8
4
eiの値がないため,計算不要
5
テーブル9
1 50 57
テーブル10
4 250 283
テーブル11
3
eiの値がないため,計算不要
4
テーブル12
4 250 283
テーブル13
1
eiの値がないため,計算不要
2
テーブル14
1 5 7
テーブル15
2
eiの値がないため,計算不要
3
テーブル16
1 10 13
テーブル17
1 10 13
テーブル18
1
eiの値がないため,計算不要
2
テーブル19
14
eiの値がないため,計算不要
16
テーブル20
1
eiの値がないため,計算不要
2
テーブル21
1
eiの値がないため,計算不要
2
(b) データ格納領域(ユーザ用RDエリア)の総ページ数の計算
  1. 式4のf,g,Siの計算
    f=↓(4096-20)/((↑10/32↑×8)+56)↓=63
    g=↑(250×4096)/(256×63)↑×63=64×63=4032
    Si=↑737/10↑=74
  2. 式4:データ格納領域(ユーザ用RDエリア)の総ページ数の計算
    データ格納領域(ユーザ用RDエリア)の総ページ数
    =(↑74/63↑+↑74/4032↑)+(84×10)+0+6×(1+1)+2
    ×↑20480/4096↑
    =3+840+0+6×(1+1)+2×↑20480/4096↑
    =865(ページ)
(c) データ格納領域(ユーザ用RDエリア)の容量の計算
  1. 式5:データ格納領域(ユーザ用RDエリア)の容量の計算
    データ格納領域(ユーザ用RDエリア)の容量=4096×865
    =3,543,040(バイト)

(4) create rdarea文の指定例

create rdarea文の指定例を次に示します。

[図データ]