3.2.3 DABrokerのセットアップ
インストール後,次の操作を実行します。
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DABrokerセットアップコマンドの実行
DABrokerをインストール後,DABrokerセットアップコマンド(dabsetupコマンド)を実行し,DABrokerを運用するディレクトリ及び管理ユーザを設定します。DABrokerセットアップコマンドの実行方法については,「3.2.3(1) セットアップコマンドの実行手順」を参照してください。「DABroker運用ディレクトリ」とは,DABrokerが提供するファイル及びディレクトリを格納し,DABrokerを実行するディレクトリのことです。
なお,DABrokerセットアップコマンド実行後にDABroker関連製品をインストールした場合は,DABroker関連製品で提供するセットアップコマンドを実行してください。 DABroker関連製品で提供するセットアップコマンドについては,DABroker関連製品の各マニュアルを参照してください。
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ライブラリ格納ディレクトリの登録
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HP-UXの場合:SHLIB_PATH(OSの環境変数)への登録
DABrokerで提供する,ライブラリ格納ディレクトリ「DABroker運用ディレクトリ/lib」をSHLIB_PATHに登録し,DABrokerを運用できる状態にしてください。
また,HiRDBを使用する場合はHiRDBライブラリのパス名(標準値:/opt/HiRDB_P/client/lib),ORACLEを使用する場合はORACLEクライアントライブラリ(32ビット)(libclntsh.sl)のパス名もSHLIB_PATHに登録してください。
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Solarisの場合:LD_LIBRARY_PATH(OSの環境変数)への登録
DABrokerで提供する,ライブラリ格納ディレクトリ「DABroker運用ディレクトリ/lib」をLD_LIBRARY_PATHに登録し,DABrokerを運用できる状態にしてください。
また,HiRDBを使用する場合はHiRDBライブラリのパス名(標準値:/opt/HiRDB_P/client/lib),ORACLEを使用する場合はORACLEクライアントライブラリ(32ビット)(libclntsh.so)のパス名もLD_LIBRARY_PATHに登録してください。
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AIXの場合:LD_LIBRARY_PATH,及びLIBPATH(OSの環境変数)への登録
DABrokerで提供する,ライブラリ格納ディレクトリ「DABroker運用ディレクトリ/lib」をLD_LIBRARY_PATH,及びLIBPATHに登録し,DABrokerを運用できる状態にしてください。
また,HiRDBを使用する場合はHiRDBライブラリのパス名(標準値:/opt/HiRDB_P/client/lib),ORACLEを使用する場合はORACLEクライアントライブラリ(32ビット)(libclntsh.a)のパス名もLD_LIBRARY_PATH,及びLIBPATHに登録してください。
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Red Hat Linuxの場合:LD_LIBRARY_PATH(OSの環境変数)への登録
DABrokerで提供する,ライブラリ格納ディレクトリ「DABroker運用ディレクトリ/lib」をLD_LIBRARY_PATHに登録し,DABrokerを運用できる状態にしてください。
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- 〈この項の構成〉
(1) セットアップコマンドの実行手順
DABrokerセットアップコマンドの実行手順について次に示します。
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DABrokerを管理するユーザ(UNIXログインユーザ)をOSに登録する。ユーザID登録後,パスワードも登録する。
登録方法は,使用するOSのマニュアルを参照してください。
ここで登録したユーザでログインするユーザは,「DABrokerの管理ユーザ」と呼びます。DABroker管理ユーザに与えられる権限は次のとおりです。
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DABrokerで提供するファイル及びディレクトリの所有者としてのアクセス権
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DABrokerの運用コマンドの実行権
- <注意>
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ORACLEにアクセスする場合は,ユーザIDを「3」以上にしてください。
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DABrokerインストール先ディレクトリのグループ/ユーザを,DABrokerの管理グループ/ユーザに変更する。
DABrokerインストール先ディレクトリのアクセス権を確認し,DABrokerの管理グループ/ユーザに変更しておいてください。
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DABrokerセットアップコマンド(dabsetup)を実行する。
dabsetupコマンドによって,DABroker運用ディレクトリがセットアップされます。
セットアップ後,DABroker運用ディレクトリ,およびDABroker運用ディレクトリにあるディレクトリやファイルの所有者は,DABrokerの管理グループ/ユーザになります。
また,dabsetupコマンドの引数にパスを指定することで,DABroker運用ディレクトリを任意の場所に変更することもできます。
dabsetupコマンドの実行方法については,「3.2.3(1)(a) DABrokerセットアップコマンド」を参照してください。
なお,DABrokerインストール直後のDABroker運用ディレクトリは,インストール先ディレクトリ(/opt/DABroker)に設定されています。
(a) DABrokerセットアップコマンド
次に,dabsetupコマンドの使用方法を示します。
- 形 式
- 機能
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dabsetupコマンドは,DABrokerの運用ディレクトリを指定するコマンドです。
dabsetupコマンドは,インストール先ディレクトリにインストールされたディレクトリ及びファイルを,指定された運用ディレクトリに移動します。
また,dabsetupコマンドは,運用ディレクトリの削除も実行します。
- 使用できるユーザ
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OSのスーパーユーザ
- 指定値
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- パス名
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DABroker運用ディレクトリを変更する場合に指定します。
dabsetupコマンドは,ここで指定された場所にDABroker運用ディレクトリを作成します。
パス名は,フルパスで指定してください。
また,パス名に次の場所を指定することはできません。
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リモートファイルシステム上のディレクトリ
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リモートファイルシステム
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ローカルファイルとリンクしたディレクトリ
なお,パス名の指定を省略した場合,すでに設定されているDABroker運用ディレクトリに再作成します。
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- -d
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DABroker運用ディレクトリを削除する場合に指定します。再度DABrokerを使用する場合は,DABrokerを再インストールしてください。
- 注意事項
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dabsetupコマンドを実行すると,パス名に指定された場所に「DABroker」ディレクトリを作成し,DABrokerの実行に必要なディレクトリやファイルをインストール先ディレクトリ(/opt/DABroker)からコピーします。
dabsetupコマンド実行後,インストール先ディレクトリ(/opt/DABroker)には,DABrokerの実行に必要なディレクトリやファイルが残ったままになります。
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dabsetupコマンドは,DABrokerが停止中に実行してください。
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dabsetupコマンドでDABrokerを再度セットアップする場合,運用ディレクトリでのDABrokerの動作状態を初期状態にします。ただし,ユーザが作成したDABroker動作環境定義ファイル,エージェント関連ファイル,ログファイル及びトレースファイルなどはセットアップしません。
- コマンド実行時の注意事項
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運用ディレクトリとして指定するパスが,ファイルとして存在する場合は,dabsetupコマンドの実行を中止します。
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運用ディレクトリとして指定するパスに,DABrokerが提供するディレクトリと同一名称のファイル,又はDABrokerが提供するファイルと同一名称のディレクトリが存在する場合は,dabsetupコマンドの実行を中止します。
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運用ディレクトリとして指定したディレクトリが既に存在する場合は,上書きするかどうかをコマンド実行者に確認します。なお,上書きを指定した場合,指定したディレクトリに存在する,DABrokerがセットアップしないファイル(DABroker動作環境定義ファイル,エージェント関連ファイルなど)は保証されます。
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- コマンドの実行が失敗した場合の注意事項
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dabsetupコマンドの実行が失敗した場合は,DABrokerは,dabsetupコマンドの実行を終了し,dabsetupコマンドを実行する前の状態に戻します。dabsetupコマンドの実行が完了する前に,DABroker関連製品のセットアップコマンドを実行しないでください。
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DABroker関連製品のセットアップコマンドの実行が失敗した場合は, DABrokerは,dabsetupコマンドを実行する前の状態に戻します。したがって,DABrokerのセットアップ(dabsetupコマンドの実行)からやり直してください。
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- DABroker関連製品をセットアップする場合の注意事項
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dabsetupコマンド実行後にDABroker関連製品をインストールした場合は,DABroker関連製品で提供するセットアップコマンドを実行してください。
なお,dabsetupコマンド実行前に,DABroker関連製品をインストールした場合は,dabsetupコマンドでDABroker関連製品のセットアップも実行しますので,DABroker関連製品で提供するセットアップコマンドを実行する必要はありません。
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- DABroker運用ディレクトリを削除する場合の注意事項
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dabsetupコマンドでの運用ディレクトリの削除に失敗した場合は,残ったディレクトリ及びファイルをOSのrmコマンドで削除してください。
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dabsetupコマンドでの運用ディレクトリの削除に成功した場合も,インストール先ディレクトリにdabsetupコマンドなどのシステムで必要なファイルが残ります。インストール先ディレクトリに残ったファイルは,インストーラで削除してください(アンインストールしてください)。
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ユーザが作成したDABroker動作環境定義ファイル,エージェント関連ファイルは,dabsetupコマンドの実行で削除されません。必要に応じて削除してください。
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