Hitachi

DABroker


1.4.3 DBPARTNER Mobileを利用する場合

DBPARTNER Mobileは,データベースアクセスを外出先・移動中に実現するために開発された製品です。外出先・移動中でのアクセス要求には,公衆回線網を利用しますが,通信状態,通信速度,通信コストなどに問題があります。しかし,DBPARTNER Mobileでは,Mobile Message Queueと連携して確実な通信を実現し,データの暗号化を処理するSecure Socketと連携して情報の漏洩を防止できます。DBPARTNER Mobileには,DBPARTNER Mobile - Client及びDBPARTNER Mobile - Serverがあります。DBPARTNER Mobile - Clientは,データベースアクセスを要求し,DBPARTNER Mobile - Serverは,要求のメッセージを解析します。DBPARTNER Mobileで実行できるデータベースの操作は次のとおりです。

DBPARTNER Mobileからのデータベースアクセスは,エージェント機能を使用して実行します。エージェントとは,アクセスの実行時間,アクセス条件などのデータベースの定型処理内容をあらかじめDABrokerに登録したものです。エージェントを使用すると,クライアントでデータベースの処理内容を設定することなく,エージェントを実行するだけでエージェントに登録された定型処理を実現します。データベースアクセスの方法については,「2.2 データベースアクセス」を参照してください。

なお,DBPARTNER Mobileは,モバイル環境だけではなく,クライアント/サーバ環境でも使用できます。

〈この項の構成〉

(1) モバイル環境で使用する場合

この場合,公衆回線網を使用して確実な通信を実現するために,Mobile Message Queueを使用します。図1-21にシステム構成例を示します。

図1‒21 DBPARTNER Mobileを利用する場合のシステム構成例

[図データ]

(2) クライアント/サーバ環境で使用する場合

DBPARTNER Mobileは,クライアント/サーバ環境でも使用できます。この場合は,DBPARTNER Mobile - Clientだけを使用します。モバイル環境で使用する場合と同様,データベースへのアクセスをエージェントで実行できます。図1-22にシステム構成例を示します。

図1‒22 クライアント/サーバ環境でDBPARTNER Mobile - Clientを利用する場合のシステム構成例

[図データ]