HAVING句の場合

探索条件::=比較述語〔▲AND▲＜探索条件＞〕

WHERE句の場合

探索条件::=｛｛'('＜探索条件＞')'｜＜比較述語＞｝
           ｜NOT｛▲0'('＜探索条件＞')'｜▲＜比較述語＞｝
           ｜＜探索条件＞▲OR▲｛'('＜探索条件＞')'｜＜比較述語＞｝
           ｜＜探索条件＞▲AND▲｛'('＜探索条件＞')'｜＜比較述語＞｝｝

指定した条件に従って論理演算を実行し，真の結果だけをリレーションとして取得します。

探索条件は，WHERE句およびHAVING句で指定します。

＜比較述語＞

比較述語の指定については，「4.4.17　比較述語」を参照してください。

探索条件は，WHERE句またはHAVING句に指定します。句によって指定できる論理演算が異なります。指定できる論理演算を次の表に示します。

表4-5　指定できる論理演算

項番	論理演算	WHERE句	HAVING句
1	AND	指定できます。	指定できます。
2	NOT	指定できます。	指定できません。
3	OR	指定できます。	指定できません。

• WHERE句の指定には，次の制限があります。
  
  • 論理演算子ORは，二つの項の比較述語がすべて同一リレーションであるときだけ指定できます。
  • 論理演算子NOTは，その右単項の比較述語がすべて同一リレーションであるときだけ利用できます。
  なお，複数リレーションは指定できません。s1, s2がスキーマ(c1 INT, c2 INT, c3 INT)であるリレーションのときの例を次に示します。
  

  （正しい指定例：同一リレーションのORを指定）

  s1.c1 < 1 OR s1.c2 < 1

  （誤った指定例：複数リレーションのORを指定）

  s1.c1 < 1 OR s2.c1 < 1

  （正しい指定例：同一リレーションのNOTを指定）

  NOT(s1.c1 < 1) AND NOT(s2.c1 < 1)

  （誤った指定例：複数リレーションのNOTを指定）

  NOT((s1.c1 < 1) AND (s2.c1 <1))

  （正しい指定例：同一リレーションのORとNOTを指定）

  (s1.c1 < 1 OR s1.c2 < 1) AND NOT(s2.c1 < 1)

  （誤った指定例：複数リレーションのORとNOTを指定）

  s1.c1 < 1 OR s1.c2 < 1 AND NOT(s2.c1 < 1)…

• 論理演算の評価順序は，括弧内，NOT，AND，ORの順です。例えば，次の二つの演算は同じ意味になります。
  

  s1.c1 < 1 OR (s1.c2 < 1 AND NOT (s1.c3 < 3))
  s1.c1 < 1 OR (s1.c2 < 1 AND s1.c3 >= 3)

• 探索条件の括弧（(　)）は，省略できます。
• 探索条件内に指定できる比較述語および括弧の個数は，1〜255個です。個数の数え方の例を次に示します。
  

  NOT c1>1
  　：比較述語がc1>1の一つだけなので，個数は1になります。
  NOT(c1>1)
  　：比較述語がc1>1の一つ，括弧が一組なので，個数は2になります。
  c1>1 AND c2>1
  　：比較述語がc1>1，c2>1の二つなので個数は2になります。
  (c1>1) AND (c2>1)
  　：比較述語がc1>1，c2>1の二つ，括弧が二組なので，個数は4になります。

リレーションs1の列aの値が5より小さく，1より大きいものを出力します。下線部が探索条件の部分です。

REGISTER QUERY q1 SELECT * FROM s1[ROWS 100] WHERE s1.a < 5 AND s1.a > 1;