ストリームデータ処理基盤 uCosminexus Stream Data Platform - Application Framework アプリケーション開発ガイド
Stream Data Platform - AFでは,ストリームデータ処理エンジンに入力されたストリームデータに対して,あらかじめ登録されたシナリオに沿った分析を実行し,目的に応じた分析結果を出力します。
シナリオは,クエリ定義ファイルに,クエリとして定義します。クエリに定義する内容を次に示します。
- 分析対象の特定方法
ストリームデータは,途切れることなく続く時系列順のデータです。分析するためには,分析対象とする範囲を特定する必要があります。
Stream Data Platform - AFでは,ウィンドウという概念を使用して,ストリームデータを時間またはタプルの個数で区切られた有限のデータとして扱い,分析対象の範囲を特定します。
- 分析処理の内容
ウィンドウで区切られたストリームデータに対して,目的に沿った分析処理を実施します。特定の列について値の推移を分析したり,複数のストリームデータの値を組み合わせて新たなストリームデータを生成して分析したりします。
分析処理の内容は,選択,結合などの関係演算や,集合関数を使用した集合演算などによって定義します。
- 分析結果の出力方法
分析した結果を新たなストリームデータとして出力します。
分析結果のストリームデータは,分析結果が増減したときに出力したり,一定間隔ですべての分析結果を出力したりできます。
分析結果の出力には,ストリーム化演算という演算を使用します。
- ポイント
- ストリーム間演算を使用すると,リレーションを生成しないで,直接ストリームデータに対して演算を実行し,演算の結果を別のストリームデータに変換できます。
- ストリーム間演算では,入出力がストリームデータであること以外は特に規定がなく,入力されたストリームデータに対して実行する処理は任意です。ストリーム間演算関数の処理ロジックを,ユーザーがJavaで記述して作成するクラスファイルにメソッドとして実装することで,任意の処理を実行できます。
- ストリーム間演算を使用する場合は,CQLでストリーム間演算関数を定義するほかに,外部定義関数の作成が必要です。外部定義関数の作成については,「10. 外部定義関数の作成」を参照してください。
クエリは,CQLというSQLに類似したクエリ言語を使用して定義します。
CQLを使用したクエリの定義方法については,「2. CQLによるクエリの定義」で説明します。また,CQLの記述方法の詳細は,「3. CQLの基本項目とデータ型」,「4. CQLリファレンス」,および「5. CQLで指定する組み込み関数」で説明します。なお,クエリ定義ファイルについては,マニュアル「uCosminexus Stream Data Platform - Application Framework システム構築・運用ガイド」を参照してください。
また,クエリ定義ファイルは,サンプルを基に定義できます。サンプルの内容は,「6. クエリ定義のサンプル」で説明します。
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