JP1/ServerConductor/Blade Server Manager系 運用ガイド
N+1コールドスタンバイ(ディスクパス切替え方式)を利用したシステムを構築する場合,ここに記載されている内容を確認し,十分に検討を実施してください。
また,ここに記載されている内容に従って,システムを構築してください。
N+1コールドスタンバイ(ディスクパス切替え方式)を利用して,システムを構築する場合の前提条件を示します。
これらの前提条件をすべて満たしていても,N+1コールドスタンバイ機能を適用する場合は,運用前に切り替えテストを実施してください。N+1コールドスタンバイ機能を適用するための手順については,「9.8.3 N+1コールドスタンバイ(ディスクパス切替え方式)の設定」を参照してください。
N+1コールドスタンバイを適用する場合,現用系サーバモジュール,予備系サーバモジュール,およびストレージシステムは,1つのネットワークスイッチまたはファイバチャネルスイッチに接続され,現用系サーバモジュールおよび予備系サーバモジュールは同一ネットワーク内で,かつ同一ストレージシステムの同一ポートに接続される必要があります。
また,サーバシャーシを複数使用し,サーバシャーシ間にわたる現用系サーバモジュール,予備系サーバモジュールを使用する場合も,同一ネットワーク内でかつ同一ゾーン内であればN+1コールドスタンバイを適用できます。
サーバシャーシ間にわたるN+1コールドスタンバイの適用例を次の図に示します。
図9-23 サーバシャーシ間にわたるN+1コールドスタンバイの適用例
N+1コールドスタンバイを適用するには,現用系サーバモジュールに対して,予備系サーバモジュールが,次の表に示す条件をすべて満たしている必要があります。
条件の一部については,予備系サーバモジュール設定時にBSM Plusによって自動チェックされます。自動チェックの結果,条件に一致しない場合はエラーダイアログが表示されます。自動チェックされない条件については,条件を満たしていることを事前に確認してください。
表9-15 予備系サーバモジュールの条件
| 項目 | 適用可能な条件 |
|---|---|
| モデル名 | 現用系サーバモジュールと一致している。 |
| サーバシャーシ | サーバシャーシ種別が現用系サーバモジュールと一致している。※1※2 |
| アーキテクチャ | 現用系サーバモジュールと一致している。 例えば,予備系サーバモジュールとしてIPFサーバモジュールだけが適用できる。※3 |
| CPU名,Way数,周波数 | 現用系サーバモジュールと一致している。 |
| メモリ容量 | 現用系サーバモジュールと一致している。 |
| ローカルディスクの搭載数,接続形態,容量 | 現用系サーバモジュールと一致している。 |
| 搭載I/O数 | 現用系サーバモジュールが搭載しているNICおよびHBAの搭載数・搭載スロット位置・搭載ポート数と一致している。 |
| ネットワークの接続形態 | 現用系サーバモジュールが搭載している全NICポートが,接続先のネットワークスイッチに接続されている。 |
| SANの接続形態 | 現用系サーバモジュールにHBAが搭載されている場合,搭載されている全HBAポートが,接続先のストレージシステムのポートに接続されている。また,同一のゾーンに所属している。 |
| 搭載I/O構成 | 現用系サーバモジュールが搭載しているI/Oモジュールの構成(サーバシャーシのモデル,I/OモジュールのTYPE,アダプタ,接続機器など)と一致している。 |
| ファームウェア | 現用系サーバモジュールと一致している。 |
また,予備系サーバモジュールに対しては,次に示す設定をしておく必要があります。
表9-16 予備系サーバモジュールに対する事前設定項目
| 設定項目 | 設定内容 |
|---|---|
| SMP構成設定 | 現用系サーバモジュールがSMP構成にされている場合は,現用系サーバモジュールのSMP構成と一致するように予備系サーバモジュールを構成してください。 |
| EFI設定 | 現用系サーバモジュールのEFIのブートプライオリティと一致するように設定してください。 EFIにブートデバイスパスを設定するには,予備系サーバモジュールにブートデバイスを接続します。EFIにブートデバイスパスを設定するには,「9.8.3 N+1コールドスタンバイ(ディスクパス切替え方式)の設定」を参照してください。 現用系サーバモジュールのブートデバイスパスを変更した場合(OSの再インストール操作など)は,予備系サーバモジュールのEFIブートデバイスも再設定してください。 |
N+1冗長化は,サーバモジュール障害時のN+1自動切り替え処理の冗長化を対象とします。N+1冗長化の前提条件を次に示します。
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