JP1/ServerConductor/Blade Server Manager系 運用ガイド
N+1冗長化を適用するための設定について説明します。
N+1冗長化の設定手順を次に示します。
手順4と手順5を,すべてのマネージャサービスに対して実施します。
N+1冗長化では,すべてのマネージャサービスが共通の管理情報を持つ必要があるため,次の点に注意が必要です。
N+1冗長化構成中の1つのマネージャサービスで,N+Mコールドスタンバイの手動切り替えを実施した場合は,N+1冗長化構成中のすべてのマネージャサービスに対して,同様の操作を実施してください。
N+1冗長化構成中の1つのマネージャサービスで,N+Mコールドスタンバイの復帰操作を実施する場合には,N+1冗長化構成中の,最後に復帰操作を実施するマネージャサービスだけ[現用系に復帰する際,電源をONにする]チェックボックスをONにしてください。最後に復帰操作を実施するマネージャサービス以外で[現用系に復帰する際,電源をONにする]チェックボックスをONにした場合,管理対象サーバの電源をOFFにしないとほかのマネージャサービスで復帰操作ができなくなることがあります。
N+1冗長化構成中のマネージャサービスが,N+Mコールドスタンバイの自動切り替えを実行中には,次に示す構成および設定変更操作をしないでください。これらの操作をした場合は,再度すべてのマネージャサービスに対するN+1冗長化の設定が必要になります。
同一のN+1グループ内の複数の現用系サーバモジュールがほぼ同時に障害を発生した場合,N+1冗長化構成中のそれぞれのマネージャサービスが別の障害アラートを受信することがあります。この場合,N+1切り替え開始順序の早いマネージャサービスが受け取った障害アラートが優先されます。N+1切り替え開始順序の早いマネージャサービスがN+1切り替えできなくなった場合,次に切り替え順序の早いマネージャサービスが受け取った障害アラートが優先されます。
また,N+1冗長化構成中のそれぞれのマネージャサービスが別の障害アラートを受信した場合,切り替え開始順序の早いマネージャサービスが切り替え処理に成功し,次に切り替えを開始するマネージャサービスが別の現用ホストに対して切り替えを実行することがあります。このような場合,選択されている切り替え方式によって,次のように動作します。
このように,あとからN+1切り替えを開始したマネージャサービスが別の現用ホストの切り替え処理をした場合,N+1冗長化構成中のマネージャサービス間で管理情報が一致しない状態となります。このため,コンソールサービスで各マネージャサービスのN+1グループの状態を確認し,一致しない状態であれば,最も早く切り替え処理を成功したマネージャサービスの管理情報と一致するように,すべてのマネージャサービスのN+1グループの再設定をしてください。
また,必要であれば,サーバモジュールの手動切り替えを実施してください。サーバモジュールの手動切り替えについては,「9.9.2 予備系サーバモジュールへの手動切り替えの実行」を参照してください。
同一N+1グループ内の複数サーバモジュール障害時の動作を次の図に示します。
図9-17 同一N+1グループ内の複数サーバモジュール障害時の動作
N+1冗長化構成のマネージャサービスで,自動切り替え時にOSシャットダウンを実行するように設定している場合,OSシャットダウンの開始から強制電源OFF開始までの監視時間を考慮して,冗長化による自動切り替え待ち時間を設定する必要があります。
例えば,次のようにマネージャサービスAとマネージャサービスBをN+1冗長化構成にしていて,マネージャサービスBの冗長化による自動切り替え待ち時間を10分と設定していたとします。この構成で,マネージャサービスAのOSシャットダウンの開始から強制電源OFF開始までの監視時間を15分に設定する場合,自動切り替え待ち時間には,これまでの待ち時間10分に強制電源OFF開始までの監視時間15分を足した,25分を設定してください。
図9-18 N+1冗長化構成の場合の自動切り替え待ち時間の設定
N+1冗長化構成のマネージャサービスで,予備系サーバモジュールの診断中またはPre-configure中にN+Mコールドスタンバイの自動切り替えが発生した場合,診断の終了またはPre-configureの終了を待ってから切り替えが実行されます。N+1冗長化構成の場合の予備系サーバモジュールの診断中またはPre-configure中の自動切り替えを次の図に示します。
図9-19 N+1冗長化構成で予備系サーバモジュールが診断中またはPre-configure中の場合の自動切り替え実行
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