JP1/ServerConductor/Blade Server Manager系 運用ガイド

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7.2.1 アラートをJP1/IMに通知する

マネージャサービスが受け取ったJP1/ServerConductorの管理対象からのアラートを,JP1のイベントサーバにイベントとして通知できます。これによって,JP1/IMのビューアからJP1/ServerConductorの管理対象ホストの通知アラートを参照できるようになります。

注意
SNMP Trapを変換したアラート(0x4080〜0x4089)は,イベントとして通知できません。
<この項の構成>
(1) JP1/IM連携機能の設定
(2) JP1/IMに通知される情報
(3) JP1イベントの属性

(1) JP1/IM連携機能設定

(a) マネージャサービスを経由して通知する場合

JP1/ServerConductorの通知アラートをJP1/IMのビューア(イベントコンソール)から参照する場合,次のどちらかの方法で設定します。

ここでは,[ホスト管理]ウィンドウの[マネージャサービス設定]ダイアログボックスで設定する手順を示します。

  1. [ホスト管理]ウィンドウからJP1/IM連携機能を設定するマネージャを選択する
  2. [設定]メニューから[マネージャサービス設定]を選択する
    [マネージャサービス設定]ダイアログボックスが表示されます。
  3. [JP1/IM連携機能]タブを選択する
    [マネージャサービス設定]ダイアログボックスの[JP1/IM連携機能]タブが表示されます。

    [図データ]

    ここで,次の内容を設定します。
    設定項目 設定内容
    JP1/IMへのアラート通知 JP1/IMへのアラート通知を有効にするかどうかを設定します。
    アラートレベル JP1/IMへ通知するアラートのレベルを設定します。通知するアラートレベルのチェックボックスをONにしてください。
    コンピュータ名付加オプション JP1/IMへ通知するアラートのメッセージにコンピュータ名を付加するかどうかを設定します。
  4. 設定内容を確認し,[OK]ボタンをクリックする
(b) マネージャサービスを経由しないでサーバから直接通知する場合

マネージャサービスを経由しないでサーバからアラートを直接通知する場合,次のどちらかの方法で設定します。

ここでは,環境設定ユティリティの[ローカルコンソール]タブから表示される[JP1/IM連携機能]タブで設定する手順を示します。

設定する手順を示します。

  1. ローカルコンソールサービスをインストールしたホストで環境設定ユティリティを実行する
    環境設定ユティリティが起動されます。
  2. 環境設定ユティリティの[ローカルコンソール]タブを選択する
  3. [詳細設定]ボタンをクリックする
  4. [JP1/IM連携機能]タブを選択する
    環境設定ユティリティの[JP1/IM連携機能]タブが表示されます。

    [図データ]

  5. 「(a) マネージャサービスを経由して通知する場合」で示した情報を設定する
  6. 設定内容を確認し,[OK]ボタンをクリックする

また,個々のアラートの属性は,[ホスト管理]ウィンドウの[エージェントサービス設定]ダイアログボックスで設定できます。詳細な設定方法については,「2.4.1(2) アラート単位でのフィルタリング」を参照してください。

(2) JP1/IMに通知される情報

[JP1/IMへ通知するアラートメッセージにコンピュータ名を付加する]チェックボックスをONにすると,次のフォーマットでJP1/IMにメッセージが通知されます。

コンピュータ名△メッセージ本文

注※ △は1文字以上の半角スペースを表します。

コンピュータ名は半角で表示され,16文字までメッセージに付加されます。コンピュータ名が17文字以上の場合,17文字目以降はメッセージに付加されません。コンピュータ名が16文字未満の場合,16文字目まで半角スペースが付加されます。また,[JP1/IMへ通知するアラートメッセージにコンピュータ名を付加する]チェックボックスのON/OFFを変更する場合,JP1/IMに通知されるメッセージが変わるため,JP1/IMでBSMから通知されるメッセージに関して次の設定を見直す必要があります。

(3) JP1イベントの属性

JP1/IM連携でアラート通知をした場合,JP1/IMに通知される情報を,JP1イベントの属性別に次に示します。

(a) 基本属性

基本属性は,すべてのJP1イベントが持っている属性です。JP1/IM連携でアラート通知をした場合に通知されるJP1イベントの基本属性を次の表に示します。

表7-2 基本属性

通知情報 属性名 内容
イベントID イベントID(イベントIDについては,Invent.xlsを参照してください)
メッセージ アラートメッセージ

(凡例)
−:なし

注※
アラートメッセージ内に半角カタカナが含まれている場合は,全角カタカナに変換されて通知されます。
また,通知できるアラートメッセージの長さは255バイトです。メッセージが255バイトを超える場合は,255バイトに収まるように,メッセージの一部が「...」に置き換わって通知されます。

(b) 拡張属性

拡張属性は,JP1イベントを発行するプログラムが独自に割り当てる属性です。

拡張属性には共通情報と固有情報があります。共通情報はJP1プログラムで統一されている情報を示します。固有情報は共通情報以外の拡張属性を示します。

共通情報
JP1/IM連携でアラート通知をした場合に通知されるJP1イベントの,拡張属性の共通情報の一覧を次に示します。

表7-3 共通情報(拡張属性)

通知情報 属性名 内容
重大度 SEVERITY "Information","Warning","Critical","Alert"※1
プロダクト名 PRODUCT_NAME "/HITACHI/SYSTEM_MANAGER"
登録名タイプ ROOT_OBJECT_TYPE "HARDWARE"
登録名 ROOT_OBJECT_NAME アラート通知サーバ(コンピュータ名)※2
オブジェクトタイプ OBJECT_TYPE "HARDWARE"
オブジェクト名 OBJECT_NAME 発生部位
事象種別※3 OCCURRENCE "EXCEPTION"

注※1
"Information"(情報),"Warning"(警告),"Critical"(致命的),"Alert"(警戒)の4レベル(JP1でのレベル)。

注※2
アラートが発生したサーバのホスト名(ホスト名が半角で16文字以上の場合,15文字までが表示されます)。

注※3
事象種別はJP1/IMに通知されますが,JP1/IMのビューア(イベントコンソール)には表示されません。

固有情報
JP1/IM連携でアラート通知をした場合に通知されるJP1イベントの,拡張属性の固有情報の一覧を次に示します。

表7-4 固有情報(拡張属性)

通知情報 属性名 内容
発生日時 HSM_TIME アラート発生日時※1
発生サーバ HSM_SERVER アラート発生サーバ(コンピュータ名)※2
アラートレベル HSM_ALERT_LEVEL JP1/ServerConductorのアラートレベル※3
アラートID HSM_ALERT_ID JP1/ServerConductorのアラートID
発生部位 HSM_PORTION “BIOS POST”,“CI”,”HVM”,“SCSI”,“SVP”,“UPS”,“エージェントサービス”,“クラスタ”,“システムボード”,“ディスクアレイ”,“ドライバ”,“ネットワーク関連”,“マネージャサービス”,“ローカルコンソールサービス”,“拡張スロット”,“筐体/電源”

注※1
UTC 1970年1月1日 00:00:00からの通算秒数。

注※2
アラートが発生したサーバのホスト名(ホスト名が半角で16文字以上の場合,15文字までが表示されます)。

注※3
インフォメーション,注意,警告,障害の4レベル。

(c) JP1/IMの重大度とJP1/ServerConductorのアラートレベル

JP1/IMの重大度とJP1/ServerConductorのアラートレベルは,それぞれ次のとおりに対応します。

JP1/IMの重大度 JP1/ServerConductorのアラートレベル
情報 インフォメーション
警告 注意
致命的 警告
警戒 障害