JP1/Cm2/Extensible SNMP Agent

[目次][用語][索引][前へ][次へ]


2.6.1 MIBオブジェクトの定義

MIBモジュールには,一つ以上のMIBオブジェクトを定義でき,それらを一つ以上のサブツリーとしてまとめて定義できます。一つのサブツリーには最大200ノードが定義できます。MIBオブジェクトを定義する手順を次に示します。

  1. SNMPエージェントに追加したいMIBオブジェクトをリストアップする。
  2. MIBオブジェクトの論理構成を決定する。
    MIBオブジェクトをグループとして論理的に構成します。例えば,sysDescr,sysObjectID,sysUpTime,sysContact,sysName,sysLocation,およびsysServicesのMIB-IIオブジェクトは,すべてSystemグループに属します。/var/opt/OV/share/snmp_mibsディレクトリのMIBモジュールに多くの例があるので参照してください。
  3. 各サブツリーへのノードを定義する。
    各サブツリーにすべてのノードを定義します。ノードによっては,ほかのノードの子になることもあります。
    ノードを定義するとき,ASN.1に定義されている次の規則に従ってください。
    • 任意数個の文字・数字・ハイフンを使用できる。
    • 英小文字で始める。
    • ハイフンで終わらせない。
    • ハイフンを連続して使用しない。
    • アンダースコアは使用しない。
    なお,次に示す規則もあります。
    • カウンタは文字「s」で終わる。
    • 各ノード名はユニークにする。
  4. サブツリーの葉ノードを定義する。
    実在のオブジェクト(サブツリーの葉ノード)を定義します。
    実在のオブジェクトを定義するときは,ユニークな名称にしてください。オブジェクト名を決定するときの一般的な規則を次に示します。
    • 一つのグループに属するオブジェクト名は,すべてそのグループ名の接頭辞で始める。例えば,Systemグループのオブジェクトはすべて接頭辞'sys'で始まる。
    • 接頭辞のあとの語を大文字で記述する。例えば,オブジェクト名sysContactではContactのCが大文字になる。
  5. MIBツリー内のオブジェクトの位置を決定する。
    MIBツリーのどこにオブジェクトを置くかを決定します。
    enterprisesサブツリーにある自分の会社名の下に作成したMIBを追加すればオブジェクト識別子は確実にユニークになります。
    独自のenterprise IDを指定する場合は,次の機関に自分のenterprise IDを登録すると便利です。
     
    Internet Assigned Numbers Authority
    URL:http://www.iana.org/
    Email:iana-mib@iana.org
     
    Internet Assigned Numbers Authority(IANA)に自分のenterprise IDを登録しておけば,自分自身のMIBを制御できるので,ほかのMIBとの衝突を避けられます。

[目次][前へ][次へ]


[他社商品名称に関する表示]

All Rights Reserved. Copyright (C) 2009, 2010, Hitachi, Ltd.
Copyright (C) 1993-1998, Hewlett-Packard Company
Copyright (C) 1989-2006, SNMP Research International, Incorporated