JP1/Cm2/Extensible SNMP Agent

2.3.1　インストール時の注意事項（Solarisの場合）

システムのOSがSolarisであるSNMPエージェントをインストールする場合の，Solaris固有の注意事項について説明します。OS共通の注意事項については，「2.3　インストール時の注意事項」を参照してください。

• NNMと同一ホストにSNMPエージェントをインストールする場合，次に示すディレクトリが存在することが必要です。特に，クラスタシステムの場合は注意してください。
  
  • /var/opt/OV/share
  • /etc/opt/OV/share
  SNMPエージェントはインストール時に，このディレクトリ配下にファイルを作成します。ディレクトリが存在しない場合，インストールが失敗します。
  
• Solarisのネイティブエージェントがインストールされていることを確認してください。インストールされていない場合は，OSのインストールCD-ROMからインストールしてください。
  Solarisのネイティブエージェントをインストールすることで，SNMPエージェントはMIB-IIのinterfaces，at，ip，icmp，tcp，udpのグループ情報をSolarisのネイティブエージェントから取得します。Solarisのネイティブエージェントがインストールされていない場合，SNMPエージェントがMIB-IIのinterfaces，at，ip，icmp，tcp，udpのグループ情報について応答しなかったり，不正な情報を応答したりします。
  通常，SolarisのネイティブエージェントはSolarisをインストールするときに同時にインストールされますが，すでに運用中のシステムでネイティブエージェントがインストール済みかどうか不明な場合などには，必要に応じて確認してください。
  ネイティブエージェントは，次に示すパッケージから構成されます。
  

  Solaris 9の場合

  SUNWsasnm，SUNWmibii

  Solaris 10の場合

  SUNWsmagt，SUNWsasnm，SUNWmibii

  なお，Solaris 10の最新アップデート版では以下のパッケージに変更されますので，ご注意ください。

  SUNWsmmgr，SUNWsmagt，SUNWsmcmd

  これらのパッケージがインストールされているかどうかは次に示すコマンドで確認してください。
  

  Solaris 9の場合

  /usr/bin/pkginfo SUNWsasnm SUNWmibii

  Solaris 10の場合

  /usr/bin/pkginfo SUNWsmagt SUNWsasnm SUNWmibii

  なお，Solaris 10の最新アップデート版では次のコマンドで確認してください。

  /usr/bin/pkginfo SUNWsmmgr SUNWsmagt SUNWsmcmd

• SNMPエージェントのインストールで，次のOSのファイルが変更されます。
  

  Solaris 9の場合

  /etc/init.d/init.snmpdxおよび/etc/snmp/conf/snmpdx.reg

  Solaris 10の場合

  /etc/init.d/init.sma（SMF機能を適用していないシステムの場合）

  /lib/svc/method/svc-sma（SMF機能を適用しているシステムの場合）

  また，/etc/servicesファイルにsnmp 161/udpが定義されていない場合は，/etc/servicesファイルに追加されます。
  
• SNMPエージェントのインストールで，次のSolarisネイティブエージェントの起動停止スクリプトが書き換えられます。
  

  Solaris 9の場合

  SNMPエージェントをインストールすると，ネイティブエージェントのsnmpdxプロセスの起動スクリプトファイル（/etc/init.d/init.snmpdx）が書き換えられます。/etc/init.d/init.snmpdxファイルをカスタマイズしていた場合やSNMPエージェントインストール後にsnmpdxプロセスが正しく起動しなくなった場合など，必要に応じて/etc/init.d/init.snmpdxファイルを編集してください。このとき，snmpdxプロセスの-p 8161オプションは，ネイティブエージェントアダプターが正しく動作するために必要なオプションなので，削除しないようにしてください。また，SNMPエージェントを削除すると/etc/init.d/init.snmpdxファイルをSNMPエージェントインストール前の内容に復元します。この場合も必要に応じて/etc/init.d/init.snmpdxファイルを編集してください。

  Solaris 10の場合

  OSのファイル（/etc/init.d/init.sma）をSolaris 9の場合と同様に書き換えおよび復元をします。なお，SMF機能を適用しているシステムの場合，OSのファイル（/etc/init.d/svc-sma）をSolaris 9の場合と同様に書き換えおよび復元をします。

• SMF機能を適用していないシステムにSNMPエージェントをインストールしたあとで，SMF機能を適用する場合，次の手順を実行してください。
  
  1. snmpstopコマンドでSNMPエージェントを停止する。
  2. snmpcheckコマンドですべてのプロセスが"not running"であることを確認する。
  3. SMF機能を適用する。
     snmpstartコマンド，snmpstopコマンド，およびsnmpcheckコマンドは変更不要です。
     
  4. snmpcheckコマンドでプロセスの状態を確認し，snmpdプロセスおよびsnmpdxプロセスが"running"となっている場合，次のコマンドで停止する。
     

     svcadm -v disable -s svc:/application/management/snmpdx:default svcadm -v disable -s svc:/application/management/sma:default

  5. snmpcheckコマンドですべてのプロセスが"not running"であることを確認する。
  6. /lib/svc/method/svc-smaファイルに次の行があるか確認する。
     /usr/sfw/sbin/snmpd udp:8161
     上記の行がない場合，次のように編集します。
     <変更前>
     

     else /usr/sfw/sbin/snmpd fi

     <変更後>
     

     else /usr/sfw/sbin/snmpd udp:8161 fi

  7. snmpstartコマンドでSNMPエージェントを起動する。
  8. snmpcheckコマンドでextsubagtプロセス以外のすべてのプロセスが"running"であることを確認する。
     なお，拡張MIBの定義を使用している場合，extsubagtプロセスも"running"となります。
     
  上記の手順を実施した環境で，SNMPエージェントをアンインストールする場合，SNMPエージェントをアンインストールしたあとに，手順6で編集した内容を変更前の状態に戻す必要があります。
  

[目次][前へ][次へ]

All Rights Reserved. Copyright (C) 2009, 2010, Hitachi, Ltd.
Copyright (C) 1993-1998, Hewlett-Packard Company
Copyright (C) 1989-2006, SNMP Research International, Incorporated