JP1 Version 9 JP1/IT Desktop Management 導入・設計ガイド
MDM製品と連携すると、MDM製品で管理しているスマートデバイスの情報を取得し、スマートデバイスをJP1/IT Desktop Managementの管理対象にできます。取得した情報をJP1/IT Desktop Managementで管理したり、スマートデバイスをJP1/IT Desktop Managementから制御したりできます。
MDM製品と連携すると利用できる機能を、次の表に示します。
機能 説明 スマートデバイスの情報の取得 MDM製品で管理されているスマートデバイスの情報を取得し、スマートデバイスをJP1/IT Desktop Managementの管理対象にできます。また、MDM製品から定期的に情報を取得して、各スマートデバイスの機器情報、資産情報、およびセキュリティ状況を管理できます。 スマートデバイスの制御 MDM製品で管理しているスマートデバイスに対して、ロック、初期化およびパスコードのリセットができます。
- この項の構成
- (1) MDM製品で管理されているスマートデバイスの情報の取得
- (2) MDM製品から取得できる機器情報
- (3) MDM連携時の注意事項
(1) MDM製品で管理されているスマートデバイスの情報の取得
MDM製品で管理されているスマートデバイスの情報を取得できます。スマートデバイスの情報を取得すると、スマートデバイスをJP1/IT Desktop Managementの管理対象にして、スマートデバイスの機器情報、資産情報、およびセキュリティ状況を管理できます。また、管理対象のスマートデバイスの情報を取得することで、その機器情報が更新されます。
参考
- スマートデバイスをJP1/IT Desktop Managementの管理対象にすると、ほかの機器と同様に製品ライセンスが消費されます。
MDM製品からスマートデバイスの情報を取得する流れを次の図に示します。
MDM製品で管理されているスマートデバイスの情報を取得する方法を次に示します。
- 即時実行
- MDM製品に接続して、即時にスマートデバイスの情報を取得します。初期導入時や、MDM製品での情報の変更をすぐにJP1/IT Desktop Managementに反映したいときは、この方法をお勧めします。
- 定期実行
- MDM連携の設定に従って、スマートデバイスの情報を定期的に取得し、自動的に管理対象にします。取得スケジュールは、設定画面で[開始時刻][繰り返し単位](日、週、月)[繰り返しの方法]を設定できます。デフォルトは、毎日23:30です。
参考
- MDM製品上でスマートデバイスを削除した場合、JP1/IT Desktop Managementの機器情報とは同期しません。MDM製品で管理されているスマートデバイスを削除する場合、JP1/IT Desktop Managementからも削除したいときは、機器情報を削除してください。
MDM製品から取得できる機器情報を次の表に示します。機器情報の詳細については、「(1) 収集できる機器情報の種類」を参照してください。
機器情報の項目 取得元 MDM製品(MobileIron)での項目名 内容 機器種別 - 「スマートデバイス」が設定されます。 コンピュータ情報 コンピュータ名(説明) - MDM製品でスマートデバイスを識別するために表示しているユーザー名、契約電話番号、およびモデル名が取得されます。 モデル(メーカー) - スマートデバイスの製造元で付与されたスマートデバイスのモデル名、およびスマートデバイスの製造元が取得されます。 シリアルナンバー - スマートデバイスのシリアル番号が取得されます。 メモリ - スマートデバイスに搭載されているメモリの合計容量です。 システムドライブ 容量 - ハードディスク全体の容量が取得されます。 OS情報 OS
- os
- OS version
OSの名称が取得されます。 ネットワーク情報 MACアドレス - MACアドレスが取得されます。 スマートデバイス情報 IMEI imei スマートデバイスに付与されている識別番号であるIMEIが取得されます。 UDID udid Apple社製のスマートデバイスに付与されている識別子であるUDIDが取得されます。 IMSI imsi 契約通信会社がスマートデバイスのSIMカードに割り当てた識別番号であるIMSIが取得されます。 ICCID - スマートデバイスのSIMカードに付与されている番号であるICCIDが取得されます。 契約電話番号
- number
- phone number
スマートデバイスで利用している電話番号が取得されます。 メールアドレス user email スマートデバイスで利用しているメールアドレスが取得されます。 キャリア currant_operator_name スマートデバイスの契約通信会社名が取得されます。 パスコード設定状況 - スマートデバイスにパスコードが設定されているかどうかが取得されます。 RAM(空き容量)
- total_ram_size_bytes
- free_ram_size_bytes
- RAM
- RAMの容量が取得されます。
- 空き容量
- RAMの空き容量が取得されます。
内蔵ストレージ(空き容量)
- total_strage_size_bytes
- free_strage_size_bytes
- 内蔵ストレージ
- 内蔵ストレージの容量が取得されます。
- 空き容量
- 内蔵ストレージの空き容量が取得されます。
外部ストレージ(空き容量)
- total_media_card_size_bytes
- free_media_card_size_bytes
- 外部ストレージ
- 外部ストレージの容量が取得されます。
- 空き容量
- 外部ストレージの空き容量が取得されます。
(凡例)-:該当なし
また、ほかに次の表に示す情報も取得できます。
機器情報の項目 説明 管理種別 「MDM 連携管理」が設定されます。 機器状態 MDM製品からスマートデバイスの情報を取得した場合、および初期化したスマートデバイスを再登録した場合は、「不明」が設定されます。
スマートデバイスの初期化が成功した場合は、「警告」が設定されます。最終接続確認日時 スマートデバイスがMDM製品に接続したときの日時が設定されます。
MDM製品と連携する場合の注意事項を次に示します。
- MDMサーバのホスト名に、「_」は使用できません。ホスト名に「_」を使用している場合は、接続先のMDMサーバをIPアドレスで指定してください。
- MDM連携機能で取得できる機器情報は、スマートデバイスのOSやMDM製品ごとに異なります。このため、取得できた項目だけが表示されます。
- スマートデバイスのSIMカードを入れ替えた場合、IMEIは変更されませんが、契約電話番号が変更されます。このため、スマートデバイスの情報を取得した場合、機器情報とスマートデバイスのIMEIが一致しないときは、異なるスマートデバイスとして認識されます。
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