JP1/Automatic Job Management System 3 - User Job Operation

3.4.1　ホストの構成について検討する

JP1/AJS3 - User Job Operationの各コンポーネントをインストールするホストの構成について説明します。

＜この項の構成＞

(1)　基本構成

(2)　ServerとJP1/AJS3 - Managerが同一ホストの構成

(3)　ServerとDefinerが同一ホストの構成

(4)　複数のServerで運用する場合の構成

(5)　クラスタシステムで運用する場合の構成

(1)　基本構成

すでに構築されているJP1/AJS3運用システムとは別のホストにJP1/AJS3 - User Job Operationのシステムを構築することを推奨します。別のホストに構築することで，既存のシステム構成を変更することなく業務を運用できます。そのため，システム全体への影響を少なくできます。

基本構成の例を，次の図に示します。

図3-8　基本構成の例

LDAPと連携した場合の基本構成の例を，次の図に示します。

図3-9　基本構成の例（LDAPと連携した場合）

LDAPサーバとの通信には，SSLを使用できます。

(2)　Serverと JP1/AJS3 - Managerが同一ホストの構成

Serverは，JP1/AJS3 - Managerと同一ホストで運用できます。この場合，JP1/Baseは，ServerとJP1/AJS3 - Managerで共通のものを使用できますが，JP1/Baseのバージョンは09-00以降である必要があります。

JP1/AJS3 - User Job OperationをJP1/AJS3運用システムにインストールするため，既存のシステムへの影響は大きくなります。

ServerとJP1/AJS3 - Managerが同一ホストの場合の構成例を，次の図に示します。

図3-10　ServerとJP1/AJS3 - Managerが同一ホストの場合の構成例

なお，LDAPと連携する場合は，基本構成と同様にシステム構成内にLDAPサーバが必要です。

(3)　Serverと Definerが同一ホストの構成

ServerはDefinerと同一ホストで運用できます。この場合，ホストのOSはServerとDefinerの共通の前提OSである必要があります。前提OSについては，「1.3.2(1) 前提OS」を参照してください。

ServerとDefinerを同一ホストに構築することで，JP1/AJS3運用システムのシステム構成を変更することなく運用できます。そのため，既存のシステムへの影響を少なくできます。

ServerとDefinerが同一ホストの場合の構成例を，次の図に示します。

図3-11　ServerとDefinerが同一ホストの場合の構成例

なお，LDAPと連携する場合は，基本構成と同様にシステム構成内にLDAPサーバが必要です。

(4)　複数の Serverで運用する場合の構成

次のような場合は，複数のServerでJP1/AJS3 - User Job Operationを運用してください。

1台のServerに対して接続するClient数が128台を超えるような場合

1台のServerに接続できるClientは最大128台です。それより多くのClientが必要な場合は，Serverが複数必要になります。

Clientからの操作要求が多い場合

ServerはClientからの操作要求を最大3件同時に処理できます。しかし，Clientからの操作要求が頻繁に発行される場合，1台のServerだけでは処理しきれなくなります。多くの操作要求を効率的に処理するためには，Serverが複数必要になります。

異なる認証圏のJP1/AJS3 - Managerと接続する必要がある場合

1台のServerで異なる認証圏のJP1/AJS3 - Managerに接続するには，DefinerユーザーおよびJP1/AJS3接続用ユーザーに関するJP1資源グループと権限レベルの設定を，すべての認証サーバで同じ設定にしてください。

同じ設定にできない場合は，Serverの前提であるJP1/Baseに設定してある認証サーバ名を，異なる認証圏に接続するたびに変更する必要があります。Serverを各認証圏に対して一つずつ設置しておけば，認証圏ごとにServerの前提であるJP1/Baseの設定を変更する必要がなくなります。

複数Serverの構成例を次の図に示します。

図3-12　複数Serverの構成例

なお，LDAPと連携する場合は，基本構成と同様にシステム構成内にLDAPサーバが必要です。

(5)　クラスタシステムで運用する場合の構成

クラスタシステムとは，複数のサーバシステムを連携して一つのシステムとして運用するシステムです。同じ環境のホストを二つ構築し，業務を実行しているホスト（実行系）で障害が発生した場合に，待機していた別のホスト（待機系）に処理を引き継ぐことで業務を継続できます。

なお，Serverはアクティブ・スタンバイ構成のクラスタシステムにだけ対応しています。また，DefinerおよびClientはクラスタシステムには対応していません。

Serverをクラスタシステムにインストールする方法については，「5. クラスタ運用時のインストールとセットアップ」を参照してください。クラスタシステムでの運用方法については，「11. クラスタシステムでの運用」を参照してください。

JP1/AJS3 - User Job Operationをクラスタシステムで運用する場合の構成例を，次の図に示します。

図3-13　クラスタシステムの構成例

なお，LDAPと連携する場合は，基本構成と同様にシステム構成内にLDAPサーバが必要です。

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3.4.1 ホストの構成について検討する

3.4.1　ホストの構成について検討する