JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド
JP1/AJS3 - Managerでは,ジョブやジョブネットなどの情報を管理するデータベースとして組み込みDBを標準で使用しますが,旧バージョンからの互換性および運用形態から,ISAM形式のデータベースも使用できます。
JP1/AJS3 - Managerのデータベース構成には次の3種類があります。
- 標準構成
- 標準構成(ISAMレス構成)
- 互換用ISAM構成
JP1/AJS3 - Managerのデータベース構成について次の図に示します。
図1-9 JP1/AJS3 - Managerのデータベース構成
各データベース構成について,次に説明します。
- <この節の構成>
- (1) 標準構成
- (2) 標準構成(ISAMレス構成)
- (3) 互換用ISAM構成
(1) 標準構成
標準構成では,JP1/AJS3 - Managerのすべての機能を使用できます。
次の場合にデータベース構成が標準構成になります。
- JP1/AJS3 - Managerを新規インストールした場合
- JP1/AJS2 - ManagerからJP1/AJS3 - Managerにバージョンアップインストールしたあとにセットアップ作業を実施した場合
JP1/AJS3 - Managerをバージョンアップした場合のセットアップ方法については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編) 8.7 JP1/AJS2 - ManagerからJP1/AJS3 - Managerへのバージョンアップ後のセットアップ」を参照してください。
(2) 標準構成(ISAMレス構成)
標準構成(ISAMレス構成)とは,標準構成に対して,サブミットジョブ制御の機能を除いた構成です。ISAMファイルがないため,ISAMファイルの定期的な再編成は不要です。
この構成では,次の操作は実行できません。
- 他ホストのJP1/AJS2 - ManagerあるいはJP1/AJS3 - Manager,または同一ホストのJP1/AJS3 - Managerから,自ホストに対してのQUEUEジョブ,サブミットジョブの実行
- QUEUEジョブ,サブミットジョブ実行環境のセットアップ
- QUEUEジョブ,サブミットジョブ実行環境で使用するコマンド(jpqxxxxコマンド)
QUEUEジョブ,サブミットジョブ実行環境で使用するコマンドについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス2 1.5.9(2) QUEUEジョブ,サブミットジョブ実行環境で使用するコマンド」を参照してください。
- 他ホストのJP1/AJS2 - Client ToolkitまたはJP1/AJS2 - SDKから自ホストに対してのジョブの実行
- JP1/NQSEXECやJP1/OJE for VOS3などの他システムから自ホストに対してのジョブの実行
標準構成からこの構成へのセットアップ方法については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド1 6.6.3 JP1/AJS3のデータベース構成を標準構成(ISAMレス構成)にする設定」(Windowsの場合),またはマニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド1 15.7.2 JP1/AJS3のデータベース構成を標準構成(ISAMレス構成)にする設定」(UNIXの場合)を参照してください。
なお,標準構成(ISAMレス構成)は標準構成の1形態であり,このマニュアルで「標準構成(ISAMレス構成)」と明記していない場合は,「標準構成」と「標準構成(ISAMレス構成)」をまとめて「標準構成」としています。
(3) 互換用ISAM構成
互換用ISAM構成とは,JP1/AJS2 - Managerとの互換用の構成です。
この構成では,次の操作は実行できません。
- 実行エージェントや実行エージェントグループの管理
- 運用中のジョブネットの定義内容を計画的に切り替える(ジョブネットリリース)
- JP1/AJS3 - Viewのサマリー監視画面の表示
- JP1/AJS3 - Viewのユニット検索で,ユニット名およびユニット実行状態以外の検索条件での検索
- 標準構成へのセットアップ以外の組み込みDBの操作コマンド
- 運用プロファイルを使用した運用
JP1/AJS2 - ManagerでスケジューラーデータベースにISAMファイルを利用していた場合,JP1/AJS3 - Managerをバージョンアップインストールすると互換用ISAM構成になります。この構成でも運用できますが,標準構成で運用することを推奨します。標準構成への変更方法については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編) 8.7 JP1/AJS2 - ManagerからJP1/AJS3 - Managerへのバージョンアップ後のセットアップ」を参照してください。
なお,このマニュアルでデータベース構成の種類を特定していない場合は,標準構成を前提として説明しています。互換用ISAM構成で運用する場合は,使用しているJP1/AJS2のマニュアルを参照してください。
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