JP1/Integrated Management - Manager 運用ガイド
統合トレースログとは,各プログラムが出力するトレース情報を,統合トレース機能(HNTRLib2)を通じて,一つの出力先ファイルにまとめて採取するログ情報のことです。共通メッセージログより詳しい内容のメッセージが出力されます。
統合トレースログのデフォルトの出力先は次のとおりです。
- Windowsの場合
- システムドライブ\Program Files\Hitachi\HNTRLib2\spool\hntr2{1|2|3|4}.log
- UNIXの場合
- /var/opt/hitachi/HNTRLib2/spool/hntr2{1|2|3|4}.log
統合トレースログファイルは,任意のテキストエディターで参照できます。統合トレースログの出力例を次に示します。
図10-2 統合トレースログファイルの出力例
統合トレースログファイルに出力されるヘッダー情報と出力項目の説明を次に示します。
表10-1 統合トレースログファイルのヘッダー情報
ヘッダー情報 説明 OS情報 統合トレース機能が起動しているOSの情報です。 ホスト名 統合トレース機能が起動しているホスト名です。 タイムゾーン
- Windowsの場合
- OSのタイムゾーンです。
- UNIXの場合
- 統合トレースプロセスの環境変数TZです。
- 環境変数TZが設定されていない場合はUnknownとなります。
統合トレースログ機能起動時刻 統合トレース機能を起動した時刻です。 表10-2 統合トレースログファイルの出力項目
出力項目 説明 番号(4桁) トレースレコードの通番
番号はログを出力したプロセスごとに採番されます。日付(10バイト) トレースの取得日付:yyyy/mm/dd(年/月/日) 時刻(12バイト) トレースの取得時刻(ローカル時刻):hh:mm:ss.sss(時:分:秒.ミリ秒) AP名(16バイト以内) アプリケーションを識別するための名称(アプリケーション識別名)。
JP1/IM - Managerで出力されるAP名は次のとおりです。
- JP1/IM-Managerサービス
JP1/IM-Manager
- イベント基盤サービス
evflow
- アクション実行サービス
jcamain
- インシデント登録サービス
jcdmain
- 相関イベント発行サービス
evgen
- セントラルスコープサービス
jcsmain
- IM構成管理サービス
jcfmain
- プロセス管理
JCO_SPMD
- jcochstatコマンド
jcochngstat
- そのほかのコマンド
コマンド名
JP1/IM - Viewで出力されるAP名は次のとおりです。
- セントラルコンソール・ビューアー
JP1/IM-View
- セントラルスコープ・ビューアー
JP1/IM-View
- IM構成管理・ビューアー
JP1/IM-View
- ツリー編集画面
JP1/IM-Edit
pid プロセスID。OSが付けるプロセスID。 tid スレッドID。スレッドを識別するためのID。 メッセージID メッセージの出力形式で説明したメッセージID。この製品で使用するメッセージID。 メッセージテキスト 統合トレースログに出力されるメッセージのテキスト。この製品から出力されるメッセージテキスト。 統合トレースログに出力されるログの時刻は,出力したプロセスのタイムゾーンでフォーマットされます。
このため,環境変数TZを変更したユーザーなどがサービスを起動したり,コマンドを実行したりすると,OSに設定されているタイムゾーンと異なる時刻が出力されることがあります。
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