JP1/Integrated Management - Manager 運用ガイド
応答待ちイベントは通常のJP1イベントと同様に扱われます。そのため自動アクションによる通知なども行えます。
ここでは,次の機能について,応答待ちイベントへの対応を説明します。このほかの機能については,通常のJP1イベントと同じ対応のため説明を省略します。
- [イベントコンソール]画面での監視
- JP1イベントのフィルタリング
- 繰り返しイベントの集約表示
- イベント検索
- JP1/IM - Viewでの表示情報のCSV出力
- <この項の構成>
- (1) [イベントコンソール]画面での監視
- (2) 応答待ちイベントのフィルタリング
- (3) 応答待ちイベントの集約表示
- (4) 応答待ちイベントの検索
- (5) JP1/IM - Viewでの表示情報のCSV出力
(1) [イベントコンソール]画面での監視
応答待ちイベントは,通常のJP1イベントと同様に,[イベント監視]ページ,[重要イベント]ページ,および[イベント検索]ページのイベント一覧に表示されます。また,応答待ちイベント管理機能,および応答待ちイベントの応答・操作を有効にした場合だけ表示される[応答待ちイベント]ページには,応答待ちイベントだけが表示されます。ただし,WWWページ版のJP1/IM - Viewには[応答待ちイベント]ページは表示されません。
[イベントコンソール]画面のイベント一覧では,通常のJP1イベントと同様に,応答待ちイベントに対して次の操作・設定ができます。
- 応答待ちイベントの詳細表示
- 連携製品のモニター起動
- 自動アクションの実行結果表示
- JP1イベントの表示項目の変更
- JP1イベントの背景色設定
- 応答待ちイベントへの対処状況設定
- 指定期間のイベント表示の設定
これらの機能の詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager 導入・設計ガイド」の「3.1 JP1イベントによる集中監視」を参照してください。
(a) [応答待ちイベント]ページでの監視
[応答待ちイベント]ページには,応答していない応答待ちイベントの一覧が表示されます。[応答待ちイベント]ページを次に示します。
図9-3 [応答待ちイベント]ページ
応答していない応答待ちイベントがあるかどうかは,[応答待ちイベント]ページのタブランプで確認できます。[応答待ちイベント]ページに応答待ちイベントが表示されると,[応答待ちイベント]ページのタブランプが緑色に点灯します。
応答待ちイベントは,イベントDBとは別に,応答待ちイベント滞留ファイルと呼ばれるファイルに保持されます。これを応答待ちイベントの滞留といいます。[応答待ちイベント]ページには,応答待ちイベントファイルに滞留している応答待ちイベントの情報が表示されます。
応答待ちイベントは,次の契機で[応答待ちイベント]ページから削除されます。
- 応答待ちイベントに応答したとき
- 応答待ちイベントの滞留が解除されたとき
- 応答待ちイベントがキャンセルされたとき
応答待ちイベントの滞留が解除される契機については,「9.2.3 応答待ちイベントの滞留」を参照してください。
[応答待ちイベント]ページに表示されているすべての応答待ちイベントが[応答待ちイベント]ページから消えると,タブランプの点灯が消えます。
各ページのイベント一覧では,応答待ちイベントであることが判別できるように,[種別]に応答待ちイベントを示すマーク
が表示されます。
なお,[応答待ちイベント]ページでは,JP1イベントの背景色を設定しても背景に色は付きません。
(2) 応答待ちイベントのフィルタリング
次のフィルターで応答待ちイベントをフィルタリングできます。
- ユーザーフィルター
- 重要イベントフィルター
- 表示フィルター
応答待ちイベント管理機能を有効にすると,ユーザーフィルター,および重要イベントフィルターの条件定義画面に,応答待ちイベントを表示対象とするかどうかを選択する項目が表示されます。表示フィルターで応答待ちイベントをフィルタリングする場合は,応答待ちイベント管理機能,および応答待ちイベントの応答・操作を有効にする必要があります。
各フィルターの条件定義画面の詳細については,「9.5.8 フィルターの条件定義画面」を参照してください。
なお,イベント取得フィルターには,応答待ちイベントをフィルタリングする条件指定はありません。イベント取得フィルターは,応答待ちイベントを発行する製品単位でJP1イベントをフィルタリングするよう設定してください。
(3) 応答待ちイベントの集約表示
ネットワーク障害などが原因で,一つのバッチジョブから同一の応答待ちイベントが連続して発行された場合,集約表示されます。集約表示されるのは,[イベント監視]ページ,および[重要イベント]ページだけです。
何らかの障害によって同一の応答待ちイベントが複数発行されても,すべてに応答する必要はありません。一つの応答待ちイベントに応答することで,ほかの同一の応答待ちイベントは応答不要となります。ただし,応答不要となった応答待ちイベントは[応答待ちイベント]ページに残ったままとなるため,応答待ちイベントの滞留を解除する必要があります。応答待ちイベントの滞留については,「9.2.3 応答待ちイベントの滞留」を参照してください。
(4) 応答待ちイベントの検索
JP1イベントを検索する際,応答待ちイベントを検索条件として指定できます。応答待ちイベント管理機能,および応答待ちイベントの応答・操作を有効にした場合だけ,[イベント検索条件設定]画面に応答待ちイベントの条件項目が表示されます。
[イベント検索条件設定]画面の詳細については,「9.5.7 [イベント検索条件設定]画面」を参照してください。
なお,ログインしているマネージャーを検索対象にした場合だけ応答待ちイベントに対して応答できます。ログインしているマネージャー以外を検索対象とした場合は,応答待ちイベントであれば表示されますが応答できません。
(5) JP1/IM - Viewでの表示情報のCSV出力
イベント一覧に表示された応答待ちイベントの情報をCSV出力できます。CSV出力する機能には,次の二つがあります。
- イベント一覧情報をファイルに保存する。
JP1/IM - Viewに表示されるイベント情報のスナップショットをCSV出力して保存できます。スナップショットとは,特定のタイミングで情報を抽出することを意味します。
- JP1イベントの情報やアクションの実行結果などをクリップボードにコピーする。
クリップボードにコピーする機能を有効にしている場合,応答待ちイベントの情報やアクションの実行結果などについて,選択した部分の情報をCSV形式でクリップボードにコピーできます。デフォルトでは有効となっています。
応答待ちイベントをCSV出力して保存,またはクリップボードにコピーできるイベント一覧を次の表に示します。
表9-1 CSV出力,またはクリップボードにコピーできるイベント一覧
操作 [イベント監視]ページ [重要イベント]ページ [関連イベント一覧]画面 [応答待ちイベント]ページ [イベント検索]ページ CSV出力 ○ ○ × ○ ○ クリップボードにコピー ○ ○ ○ ○ ○
- (凡例)
- ○:できる。
- ×:できない。
応答待ちイベントをCSV出力して保存,またはクリップボードへコピーした場合,アイコンで表示されている「種別」は,「応答待ちイベント」の文字列に変わって出力されます。[応答待ちイベント]ページの情報をCSV出力した場合,ヘッダー情報の出力対象画面名には,「応答待ちイベント」が出力されます。
クリップボードにコピーする機能を有効にする手順については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager 構築ガイド」の「4.13 JP1/IM - Viewの動作カスタマイズ」を参照してください。
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