Cosminexus システム構築ガイド

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14.1.2 Managementイベント発行機能を利用する各機能の設定

Managementイベントを発行する機能の設定をしてください。

ここでは,例として,リソース枯渇監視機能でManagementイベントを発行させるために必要な設定について説明します。リソースの監視間隔やしきい値を指定してリソースを監視し,しきい値を超えた場合にManagementイベントが発行されるように設定します。

バッチサーバの場合,監視対象にできるリソースは,メモリ,ファイルディスクリプタ,スレッド数,スレッドダンプ,コネクションプールです。なお,Windows,AIXでは,ファイルディスクリプタは監視できません。また,Linuxではスレッド数を監視できません。

リソース枯渇監視機能を使用するためには,次の二つの設定が必要です。

<この項の構成>
(1) リソース枯渇監視機能の有効化
(2) リソース種別ごとのManagementイベント発行の設定

(1) リソース枯渇監視機能の有効化

簡易構築定義ファイルの論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,ejbserver.watch.enabledパラメタでリソース枯渇監視機能を使用するかどうかを指定します。デフォルトの設定では,リソース枯渇監視機能の使用が有効になっていて,すべてのリソースが監視されるようになっています。

(2) リソース種別ごとのManagementイベント発行の設定

デフォルトの設定では,監視対象となるすべてのリソースにデフォルトのしきい値が設定されていて,そのしきい値を超えた場合にManagementイベントが発行されるようになっています。Managementイベント発行の設定を変更したい場合には,次の方法で設定を変更してください。

リソース種別ごとのManagementイベント発行の設定を次の表に示します。

表14-1 リソース種別ごとのManagementイベント発行の設定

リソース種別 設定個所 設定内容
メモリ 簡易構築定義ファイル バッチサーバ単位で,次のパラメタに,メモリ監視によるManagementイベント発行の有無,監視のしきい値,監視の間隔,リソース枯渇監視ログファイルの出力の有無,ファイルの面数,サイズを指定します。※1
  • ejbserver.watch.memory.enabled
  • ejbserver.watch.memory.threshold
  • ejbserver.watch.memory.writefile.enabled
  • ejbserver.watch.memory.interval
ファイルディスクリプタ バッチサーバ単位で,次のパラメタに,ファイルディスクリプタ監視によるManagementイベント発行の有無,監視のしきい値,監視の間隔,リソース枯渇監視ログファイルの出力の有無,ファイルの面数,サイズを指定します。
  • ejbserver.watch.fileDescriptor.enabled
  • ejbserver.watch.fileDescriptor.threshold
  • ejbserver.watch.fileDescriptor.writefile.enabled
  • ejbserver.watch.fileDescriptor.interval
スレッド数 バッチサーバ単位で,次のパラメタに,スレッド数監視によるManagementイベント発行の有無,監視のしきい値,監視の間隔,リソース枯渇監視ログファイルの出力の有無,ファイルの面数,サイズを指定します。
  • ejbserver.watch.thread.enabled
  • ejbserver.watch.thread.threshold
  • ejbserver.watch.thread.writefile.enabled
  • ejbserver.watch.thread.interval
スレッドダンプ バッチサーバ単位で,次のパラメタに,スレッドダンプ監視によるManagementイベント発行の有無,監視のしきい値,監視の間隔,リソース枯渇監視ログファイルの出力の有無,ファイルの面数,サイズを指定します。
  • ejbserver.watch.threaddump.enabled
  • ejbserver.server.threaddump.filenum
  • ejbserver.watch.threaddump.threshold
  • ejbserver.watch.threaddump.writefile.enabled
  • ejbserver.watch.threaddump.interval
コネクションプール サーバ管理コマンド リソースアダプタ単位で,コネクションプール監視の設定をします。
Connector属性ファイルの<property-name>タグとして指定する<WatchEnabled>,<WatchThreshold>,<WatchInterval>,<WatchWriteFileEnabled>タグで,コネクションプール監視によるManagementイベント発行の有無,監視のしきい値,監視の間隔,リソース枯渇監視ログファイルの出力の有無を指定します。サーバ管理コマンドのcjgetrarpropコマンドでConnector属性ファイルを取得し,ファイル編集後に,cjsetrarpropコマンドで編集内容を反映させてください。※2
簡易構築定義ファイル バッチサーバ単位で,次のパラメタに,リソース枯渇監視ログファイルの面数,サイズを指定します。
  • ejbserver.logger.channels.define.<チャネル名>※3.filenum
  • ejbserver.logger.channels.define.<チャネル名>※3.filesize

注※1 メモリ監視をする場合は,論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,JavaVM起動パラメタを定義します。JavaVM起動パラメタには,-XX:PermSizeと-XX:MaxPermSizeを指定し,メモリサイズは同じにすることをお勧めします。メモリサイズに異なる値を指定した場合,Permanent領域の領域拡張でもアラートが出力されることがあります。JavaVM起動パラメタの指定内容を次に示します。

<param-name>タグ
add.jvm.arg

<param-value>タグ

また,フルガーベージコレクションの予兆検知をするためには,JavaVMのOld領域,New領域のサイズをチューニングする必要があります。

注※2 リソースアダプタをデプロイする前にプロパティを定義する場合は,cjgetrespropコマンドとcjsetrespropコマンドを使用してください。

注※3 リソース種別ごとのチャネル名を次に示します。