Cosminexus システム構築ガイド
この節では,バッチアプリケーションを実行するシステムの構築に必要な作業として,システム設計から,構築したシステムの運用までの流れについて説明します。また,システム構築に必要な作業が,どのマニュアルに記載されているかについても説明します。システム構築に必要な作業と,マニュアルとの対応を次の図に示します。
図1-2 システム構築に必要な作業と,マニュアルとの対応(バッチアプリケーション)
図中の1.〜5.について(1)〜(5)で説明します。各作業の詳細については,マニュアル「Cosminexus 簡易構築・運用ガイド」を参照してください。なお,このマニュアルを参照している作業については,作業ごとに参照先を説明しています。
動作させるアプリケーションの種類やシステム構成などについては,あらかじめマニュアル「Cosminexus 機能解説」,およびマニュアル「Cosminexus システム設計ガイド」で決定しておきます。ここでは,次の作業を実施します。
構築するシステムに合わせて,必要な製品をインストールします。なお,オプション製品の導入手順や,構成ソフトウェアのインストールについては,「2. インストールと初期設定」を参照してください。また,Application Serverの導入手順については,「2.1.2(1) Application Server」を参照してください。
決定した構成に基づいて,システムを定義して構築します。また,構築するシステムで動作するリソースアダプタを設定します。システムを構築するために,次の作業を実施します。
なお,バッチアプリケーションを実行するシステムの構築については,「第3編 バッチアプリケーションを実行するシステムの構築」を参照してください。また,このマニュアルで説明しているシステム構築の流れについては,「11.1 システム構築の流れ」を参照してください。システム構築の一連の流れについては,マニュアル「Cosminexus 簡易構築・運用ガイド」を参照してください。
Smart Composer機能で構築するシステムは,Management Serverを使用します。Management Serverを初めて使用するホストでは,Management Serverをセットアップしてください。Management Serverの設定については,「3.4 Management Serverの設定」を参照してください。
Smart Composer機能のファイルを使用して,決定したシステム構成を定義します。
バッチサーバの場合,必ず指定する項目があります。必ず指定する項目については,「12.2.1 バッチサーバの動作設定として必ず設定する項目」を参照してください。
また,それ以外の項目については,デフォルトの設定で無効となる機能があります。デフォルトの設定で無効となる機能を使用する場合は,Smart Composer機能のファイルなどを使用して,有効にする設定が必要になります。
バッチサーバで使用する機能に応じて設定する項目を次の表に示します。なお,これらの設定項目は,基本的にSmart Composer機能のファイルやコマンドを使用して設定します。ただし,Smart Composer機能のファイルやコマンドで設定できない場合は,そのほかのCosminexusのコマンドやファイルを使用して設定します。
表1-2 バッチサーバで使用する機能に応じて設定する項目
| 項目 | 説明 | 参照先 |
|---|---|---|
| バッチサーバの動作設定 | バッチサーバの動作環境の設定をします。デフォルトのバッチサーバの動作を変更しない場合は,設定不要です。 | 12章 |
| トラブルシューティングの資料取得の設定 | トラブルシューティングで使用する資料には,運用を開始する前に取得するための設定が必要なものがあります。デフォルトで取得する資料だけをトラブルシューティングで使用する場合は,設定不要です。 | 13章 |
| システムの可用性を高める設定 | Managementイベントによる障害の事前検知の設定など,システムの可用性を高める設定をします。 | 14章 |
| リソースの設定 | サーバ管理コマンドを使用して,リソースのプロパティを定義し,運用管理ドメイン内のバッチサーバにデプロイします。 | 15章 |
Smart Composer機能のコマンドを使用して,システムを構築します。
リソースを利用する場合に,必要に応じて,リソースと接続するリソースアダプタを使用します。リソースアダプタは,コマンドを使用して,プロパティを設定したり,インポートしたりします。
リソースアダプタの種類や設定については,「15. リソースの設定(バッチアプリケーションを実行するシステム)」を参照してください。
JP1やクラスタソフトウェアと連携するために必要な設定をします。JP1/AJS2を使用したバッチアプリケーションのコマンドのジョブ定義については,マニュアル「Cosminexus 機能解説」のバッチアプリケーションの実行方法に関する説明を参照してください。JP1/IM - CMおよびJP1/AJS2 - SO以外のJP1製品との連携の設定については,「16. JP1との連携の設定」を参照してください。また,クラスタソフトウェアとの連携の設定については,「17. クラスタソフトウェアと連携するための設定」を参照してください。
Smart Composer機能のコマンドを使用して,システムを開始します。
構築したシステムで,アプリケーションサーバのパフォーマンスをチューニングします。初期構築完了後,構築したシステム環境で,設定したパラメタが適切かどうかを検証し,検証結果に基づいて設定を変更することで,パフォーマンスを向上させます。パラメタの設定変更は,Smart Composer機能のファイルおよびコマンドを使用します。
構築したシステムを運用します。システムの日常運用,システムのメンテナンス,システム構成の変更などを,必要に応じて実施します。
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