Cosminexus システム設計ガイド
ここでは,アプリケーションを構成するコンポーネントの種類と,それぞれの構成の場合のアクセスポイントについて説明します。
アプリケーションを構成するコンポーネントには,次の種類があります。
サーブレットとJSPは,クライアントマシンのWebブラウザに表示するプレゼンテーションを,動的に生成するためのコンポーネントです。クライアントであるWebブラウザから,HTTPまたはHTTPSによってWebサーバ経由でアクセスされます。
サーブレットとJSPで構成されるアプリケーションの場合,クライアントから見たアクセスポイントになるコンポーネントは,フロントに配置されたサーブレットまたはJSPになります。
サーブレットとJSPで構成されるアプリケーションを次の図に示します。
図3-8 サーブレットとJSPで構成されるアプリケーション
サーブレットまたはJSPからは,JavaBeansやJavaクラスなど,ほかのコンポーネントを呼び出せます。また,Session BeanやEntity Beanを呼び出すこともできます。この場合も,クライアントから見たアクセスポイントとなるコンポーネントは,フロントに配置したサーブレットまたはJSPになります。
図3-9 サーブレットとJSPからほかのコンポーネントを呼び出す場合のアクセスポイント
このアプリケーションは,主にWebフロントシステムで動作します。
Session BeanとEntity Beanは,ビジネスロジックを実装するためのコンポーネントです。EJBクライアントから,RMI-IIOPによってアクセスされます。なお,EJBクライアントとは,Enterprise Beanを呼び出すコンポーネントの総称です。クライアントマシンで動作するEJBクライアントアプリケーション,ほかのJ2EEサーバで動作しているサーブレット,JSP,Session Bean,Entity BeanまたはMessage-driven Beanが該当します。
Session BeanとEntity Beanで構成されるアプリケーションの場合,アクセスポイントになるコンポーネントは,フロントに配置されたSession BeanまたはEntity Beanになります。
Session BeanとEntity Beanで構成されるアプリケーションを次の図に示します。
図3-10 Session BeanとEntity Beanで構成されるアプリケーション
Session BeanまたはEntity Beanからは,JavaBeansやJavaクラスなど,ほかのコンポーネントを呼び出せます。また,ほかのSession BeanやEntity Beanを呼び出すこともできます。ただし,この場合も,クライアントから見たアクセスポイントとなるコンポーネントは,フロントに配置したSession BeanまたはEntity Beanになります。
図3-11 Session BeanまたはEntity Beanからほかのコンポーネントを呼び出す場合のアクセスポイント
このアプリケーションは,主にバックシステムで動作します。
Message-driven Beanは,メッセージ駆動型のシステムでビジネスロジックを実装するためのコンポーネントです。次のどちらかの方法でアクセスされます。
なお,Message-driven Beanをアクセスポイントとする構成の場合,リソースアダプタとして,TP1/Message Queue - AccessまたはCosminexus RMが必要です。Cosminexus RMは,DB Connector for Cosminexus RMと組み合わせて使用します。なお,Cosminexus RMおよびDB Connector for Cosminexus RMは,Application Serverが提供するリソースアダプタです。
Message-driven Beanで構成されるアプリケーションの場合,アクセスポイントになるコンポーネントは,Message-driven Beanになります。
Message-driven Beanで構成されるアプリケーションを次の図に示します。
図3-12 Message-driven Beanで構成されるアプリケーション(TP1/Message Queue - Access経由の場合)
図3-13 Message-driven Beanで構成されるアプリケーション(Cosminexus RM経由の場合)
Message-driven Beanからは,JavaBeansやJavaクラスなど,ほかのコンポーネントを呼び出せます。また,Session BeanやEntity Beanを呼び出すこともできます。ただし,この場合も,クライアントから見たアクセスポイントとなるコンポーネントは,Message-driven Beanになります。
図3-14 Message-driven Beanからほかのコンポーネントを呼び出す場合のアクセスポイント(TP1/Message Queue - Access経由の場合)
図3-15 Message-driven Beanからほかのコンポーネントを呼び出す場合のアクセスポイント(Cosminexus RM経由の場合)
このアプリケーションは,主にバックシステムで動作します。
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