JP1 Version 8 JP1/NETM/DM 運用ガイド2 (Windows(R)用)
クライアントのマシンがPDAの場合,JP1/NETM/DM Clientで収集できる情報やJP1/NETM/DM Clientで使用できる機能に制限があります。ここでは,Windows CE版JP1/NETM/DM Clientで使用できる機能,およびWindows CE版JP1/NETM/DM ClientをインストールしたPDAに対して上位システムから実行できる機能について説明します。
次の機能は使用できません。
JP1/NETM/DM Clientの機能のうち,Windows CE版JP1/NETM/DM Clientで使用できる機能を表C-1〜表C-3に示します。
表C-1 クライアント基本機能
| 機能名 | 項目 | 内容 | 使用の可否 | |
|---|---|---|---|---|
| システム構成情報 | 運用キー | ホスト名の運用 | ○ | |
| IPアドレスの運用 | ○ | |||
| ホスト識別子の運用 | ○ | |||
| システム構成の自動登録 | 新規インストール時のシステム構成自動登録 | ○ | ||
| 設定変更時のシステム構成自動登録 | ○ | |||
| システム構成の削除 | ○ | |||
| ネットワーク関連 | 接続形態 | LAN | ○ | |
| WAN | × | |||
| 自動ダイヤリング | × | |||
| ポーリング 形態 |
手動ポーリング | ○ | ||
| 定期ポーリング(起動時1回) | × | |||
| 定期ポーリング(一定間隔) | × | |||
| 定期ポーリング(1日1回設定時刻) | × | |||
| 定期ポーリング(1日1回起動時) | × | |||
| マルチポーリング※ | ホットスタンバイ(障害時に待機の中継システムに切り替え) | ○ | ||
| マルチホスト(複数の中継システムへのポーリング) | ○ | |||
| 接続対象 | JP1/NETM/DM Manager(PC) | ○ | ||
| JP1/NETM/DM SubManager(PC) | ○ | |||
| JP1/NETM/DM Manager(UNIX) | × | |||
| JP1/NETM/DM SubManager(UNIX) | × | |||
| サーバからの 起動要求 |
TCPプロトコルによる起動要求 | × | ||
| UDPプロトコルによる起動要求 | × | |||
| 複数LAN接続対応 | ネットワークアダプタが複数存在する環境での運用 | × | ||
| 接続先の自動設定 | 実行要求の送信による接続先の自動設定 | × | ||
| 上位接続先情報ファイル(dmhost.txt)による接続先の自動設定 | × | |||
| ID | ID登録(GUI) | ユーザによるIDへの登録 | × | |
| IDジョブ | IDジョブの実行制御 | ○ | ||
| クライアント制御 | 常駐/非常駐切替 | クライアントが常駐する/しないの切り替え | × | |
| ジョブ制御 | ユーザ主導によるジョブ実行(GUI) | ○ | ||
| ユーザによるジョブの保留・キャンセル | × | |||
| インベントリ情報の自動通知 | 更新されたインベントリ情報の上位システムへの自動通知 | × | ||
| クライアントの起動・終了 | クライアントマネージャ(GUI)によるクライアントの起動・終了 | × | ||
| スタートアップ移行 | [スタートアップ]グループのプログラムを[NETM_DM_Pスタートアップ]フォルダに移動 | × | ||
| 一般ユーザ権限 | 一般ユーザ権限でのクライアント操作 | × | ||
| PCの再起動 | インストール後のクライアントPCの自動再起動 | × | ||
| 差分通知の抑止 | ジョブのインストール/収集待ち通知の抑止 | × | ||
| クライアント制御 | クライアント制御によるリモート起動とシャットダウン | × | ||
| 障害関連 | ログ出力 | ログファイル | ○ | |
| イベントビューア | × | |||
| リトライ処理 | 接続時,通信エラー時のリトライ | ○ | ||
| ジョブ実行失敗の場合のリトライ | × | |||
| 未送信通知ファイルの送信 | × | |||
| ダンプ機能 | プロトコルダンプ | ○ | ||
| デスクトップ関連 | 処理中ダイアログ | 処理中ダイアログの表示 | ○ | |
| ダイアログのカスタマイズ | × | |||
| サーバ主導の処理中ダイアログの表示 | × | |||
| バックアップ/リストア | バックアップ | リモートインストール前に旧バージョンをバックアップ | × | |
| リストア | バックアップした旧バージョンをリストア | × | ||
| 配布方法 | 分割配布 | 分割されたパッケージの受信 | × | |
| マルチキャスト配布 | マルチキャスト配布されたジョブの受信 | × | ||
| 圧縮 | 圧縮方式 | 互換モード圧縮 | 圧縮 | × |
| 解凍 | × | |||
| 高圧縮 | 圧縮 | × | ||
| 解凍 | ○ | |||
| ジョブの中断・再開 | 中断 | ジョブの中断 | × | |
| 再開 | ジョブの再開 | × | ||
| 中断中の配布 | 中断中のジョブ配布 | × | ||
| システム監視とアラート通知 | システム監視 | ハードウェアの異常を監視 | × | |
| アラート通知 | ハードウェアの異常を上位システムに通知 | × | ||
| ローカルシステムビューア | クライアント情報の表示とシステム監視の条件設定 | × | ||
(凡例)○:使用できる ×:使用できない
表C-2 インストールとセットアップ
| 機能名 | 項目 | 内容 | 使用の可否 |
|---|---|---|---|
| インストール | InstallShield | InstallShieldスクリプトによるインストール制御 | × |
| コンポーネントのインストール | クライアントのインストール対象ファイルをコピー | ○ | |
| サブコンポーネント | サブコンポーネント単位のインストール | × | |
| システム構成の自動登録 | インストール終了時にシステム構成を自動登録 | ○ | |
| アンインストール | コンポーネント | インストールしたファイルを削除 | ○ |
| サブコンポーネント | サブコンポーネント単位のアンインストール | × | |
| システム構成の削除通知 | アンインストール開始時にシステム構成の削除通知を発行 | ○ | |
| セットアップ | セットアップ | 上位接続先の設定 | ○ |
| 詳細設定 | ○ | ||
| セットアップの保護 | パスワードによるセットアップ情報の保護 | × |
(凡例)○:使用できる ×:使用できない
表C-3 コマンド
| 機能名 | 内容 | 使用の可否 |
|---|---|---|
| バックアップファイルの確認 | dmpbklstコマンド | × |
| バックアップファイルの削除 | dmpbkdelコマンド | × |
| リストアの再試行 | dmprcvryコマンド | × |
(凡例)×:使用できない
Windows CE版JP1/NETM/DM ClientをインストールしたPDAに対して,上位システムから実行できる機能について表C-4〜表C-7に示します。
なお,Windows CE版JP1/NETM/DM Client用にパッケージを作成する場合,Windows版のバージョン07-00以降のパッケージャを使用してください。
表C-4 ソフトウェアの配布機能(リモートインストール)
| 機能名 | 項目 | 内容 | 使用の可否 | ||
|---|---|---|---|---|---|
| PUSH型 | リモートインストール | サーバ主導によるリモートインストール | × | ||
| ユーザ主導(ポーリング)によるリモートインストール | ○ | ||||
| オフラインインストール | ネットワークを介さないインストール | × | |||
| PULL型 | クライアントインストール | パッケージセットアップマネージャ(GUI) | × | ||
| インストール 方法 |
自動 | × | |||
| 手動 | × | ||||
| 配布設定 | システム条件 | 上書インストールの可否 | ○ | ||
| ハードディスクの空き容量 | × | ||||
| CPU種別 | × | ||||
| コプロセッサ有無 | × | ||||
| 実メモリ容量 | × | ||||
| ユーザ利用可能メモリ容量 | × | ||||
| GDIシステムリソース容量 | × | ||||
| OSバージョン | × | ||||
| ドライブ(A〜Z) | × | ||||
| ドライブ(1〜9) | ○ | ||||
| ディレクトリ※1 | ○ | ||||
| ソフトウェア 条件 |
指定パッケージのインストール状態 | × | |||
| 指定パッケージのバージョンチェック | × | ||||
| アイコン作成 | アイコン,ショートカットの作成 | × | |||
| 外部プログラム起動※2 | インストール直前に起動 | パスの指定 | ○ | ||
| 外部プログラム用詳細設定 | 外部プログラムの時間監視 | ○ | |||
| 外部プログラムの処理結果の取得 | ○ | ||||
| 処理結果エラー時の取り扱い | ○ | ||||
| インストール直後に起動 | パスの指定 | ○ | |||
| 外部プログラム用詳細設定 | 外部プログラムの時間監視 | ○ | |||
| 外部プログラムの処理結果の取得 | ○ | ||||
| 処理結果エラー時の取り扱い | ○ | ||||
| インストールエラー時に起動 | × | ||||
| 外部プログラム監視時間 | ○ | ||||
| パッケージ種別 | 日立プログラムプロダクト(標準仕様) | × | |||
| 日立プログラムプロダクト(Groupmax関連) | × | ||||
| 日立プログラムプロダクト(InstallShield対応) | × | ||||
| 日立プログラムプロダクト(クライアント自身の配布) | ○ | ||||
| 日立プログラムプロダクト(OpenTP1) | × | ||||
| 差分パッケージ | × | ||||
| 他社ソフトウェア | × | ||||
| ユーザデータ | ○ | ||||
| インストール方法※3 | GUIインストールモード | × | |||
| バックグラウンドインストールモード | × | ||||
| インストールタイミング | 通常インストール | ○ | |||
| システム起動時インストール | × | ||||
| システム停止時インストール | × | ||||
| インストール日時 | 指定日時のインストール実行 | × | |||
(凡例)○:使用できる ×:使用できない
| インストール直前の 外部プログラム |
インストール直後の外部プログラム | |
|---|---|---|
| あり | なし | |
| あり | 直後+直前のパスの合計が半角62文字以内 | 半角60文字以内 |
| なし | 半角64文字以内 | パスの指定は不要 |
表C-5 インベントリ情報の管理機能
| 機能名 | 項目 | 内容 | 使用の可否 |
|---|---|---|---|
| ハードウェアインベントリ | システム情報※ | すべてのハードウェア情報の取得 | ○ |
| 変更部分のハードウェア情報だけ取得 | × | ||
| レジストリ収集 | レジストリ収集項目の転送 | × | |
| レジストリ情報の送信 | × | ||
| ユーザインベントリ | ユーザ情報設定 | ユーザ情報設定ダイアログ(GUI) | × |
| ユーザ情報取得 | ユーザ情報設定項目の転送 | × | |
| ユーザ情報の送信 | × | ||
| ソフトウェア情報 | JP1/NETM/DMでインストールしたソフトウェアを検索 | JP1/NETM/DMによって配布されたソフトウェアの検索 | × |
| すべてのソフトウェアを検索 | デフォルトリストによる検索 | × | |
| ユーザ指定の検索リストによる検索 | × | ||
| 検索対象ディレクトリの指定 | × | ||
| 適用されているパッチの情報,および適用されていないパッチの情報の取得 | × | ||
| 「アプリケーションの追加と削除」のソフトウェアを検索 | [アプリケーションの追加と削除]または[プログラムの追加と削除]で表示されるソフトウェアだけの検索 | × | |
| ファイルを検索 | 検索対象ディレクトリ/ファイルの指定 | × | |
| 検索除外ディレクトリ/ファイルの指定 | × | ||
| 全検索結果の通知 | × | ||
| 検索結果の差分通知 | × | ||
| ソフトウェア情報管理 | 配布パッケージの管理 | ○ | |
| ソフトウェア検索結果の管理 | × | ||
| ファイル検索結果の管理 | × | ||
| Microsoft Office製品とウィルス対策製品の管理 | × | ||
| 実行制御 | 実行間隔 | 毎日実行 | × |
| 毎週実行 | × | ||
| 毎月実行 | × | ||
| 実行日時 | 実行日時の指定 | × | |
| 実行タイミング | システム稼働中実行 | ○ | |
| システム起動時実行 | × | ||
| システム停止時実行 | × | ||
| 情報収集方法 | オフラインマシンからのインベントリ取得 | × |
(凡例)○:使用できる ×:使用できない
表C-6 ファイル収集機能(リモートコレクト)
| 機能名 | 項目 | 内容 | 使用の可否 |
|---|---|---|---|
| リモートコレクト | 収集対象※1 | リモートコレクトの対象として設定したファイルまたはディレクトリ | ○ |
| 収集ファイル格納ディレクトリ | リモートコレクトしたファイルをどのディレクトリに格納するかを指定 | ○ | |
| 収集タイミング※2 | クライアント稼働中 | × | |
| クライアント起動時 | × | ||
| 圧縮指定※3 | 圧縮有無 | × | |
| クライアントでの外部プログラム起動※4 | 収集直前 | ○ | |
| 収集直後 | ○ | ||
| 収集エラー時 | × | ||
| 許可 | リモートコレクト許可サーバの設定 | × |
(凡例)○:使用できる ×:使用できない
表C-7 クライアントの管理機能
| 機能名 | 内容 | 使用の可否 |
|---|---|---|
| クライアントへのメッセージ通知 | 管理者からクライアントへメッセージを通知する | × |
| ソフトウェアの稼働状況の監視 | ソフトウェアの稼働監視 | × |
(凡例)×:使用できない
Windows CE版JP1/NETM/DM ClientをインストールしたPDAから取得できるシステム情報を,次の表に示します。
表C-8 Windows CE版JP1/NETM/DM Clientから取得できるシステム情報
| 取得できるシステム情報 | 取得の可否 |
|---|---|
| クライアントバージョン | ○ |
| コンピュータ名 | ○ |
| マシン種別 | × |
| OS | ○ |
| OSファミリー名 | × |
| OSバージョン | ○ |
| OSサブバージョン | × |
| OSビルド番号/OSパッチ情報 | ○ |
| OSライセンス情報 | × |
| WMI | × |
| Windows Installer | × |
| MBSA | × |
| Windows Update Agent | × |
| ドメイン種別 | × |
| 会社名 | ○ |
| 所有者名 | ○ |
| CPUタイプ | ○ |
| コプロセッサ | ○ |
| CPUクロック数 | × |
| プロセッサ数 | ○ |
| 実メモリ容量※1 | ○ |
| 利用可能ユーザメモリ容量※2 | ○ |
| 利用可能システムリソース容量 | × |
| 製造元 | × |
| モデル | × |
| ドライブの種類 | × |
| 空きハードディスク容量 | ○ |
| 全ディスク容量 | ○ |
| ビデオドライバ | × |
| ビデオチップ | × |
| VRAM容量 | × |
| 画面情報 | ○ |
| ネットワークアダプタ | × |
| サブネットマスク | × |
| デフォルトルータアドレス | × |
| MACアドレス | × |
| コンピュータの説明 | × |
| インターネットエクスプローラバージョン | × |
| IEパッチ情報 | × |
| ドメイン/ワークグループ | × |
| ログオンユーザ名 | × |
| ユーザフルネーム | × |
| ユーザの説明 | × |
| OSシリアルナンバー | × |
| ロケール | ○ |
| OSの言語 | ○ |
| 現在のタイムゾーン | ○ |
| OSインストール日時 | × |
| 最終起動日時 | × |
| ブートデバイス | × |
| Windowsディレクトリ | × |
| システムディレクトリ | × |
| CPU外部クロック数 | × |
| メモリスロットの容量 | × |
| 物理メモリの空き容量 | × |
| 仮想メモリの全容量 | × |
| 仮想メモリの空き容量 | × |
| ページファイルの容量 | × |
| マシンUUID | × |
| マシンシリアルナンバー | × |
| BIOS製造元 | × |
| BIOSリリース日時 | × |
| BIOSバージョン | × |
| BIOSバージョン(SMBIOS) | × |
| AMTファームウェアバージョン | × |
| プライマリバス種別 | × |
| セカンダリバス種別 | × |
| キーボード | × |
| マウス | × |
| マウスのボタン数 | × |
| ファイルシステム | × |
| ハードディスクのモデル | × |
| ハードディスクの容量 | × |
| ハードディスクのインタフェース | × |
| ハードディスクのパーティション数 | × |
| CD-ROMドライブ | × |
| モニタ種別 | × |
| サウンドカード製造元 | × |
| サウンドカード製品名 | × |
| IPアドレス | ○ |
| プライマリDNSサーバアドレス | × |
| セカンダリDNSサーバアドレス | × |
| DHCP | × |
| DHCPサーバアドレス | × |
| DHCPリース期限日時 | × |
| DHCPリース取得日時 | × |
| WINSサーバアドレス | × |
| プリンタ名 | × |
| プリンタドライバ | × |
| プリンタ用紙サイズ | × |
| プリンタ種別 | × |
| プリンタ共有名 | × |
| プリンタサーバ名 | × |
| プリンタポート | × |
| モニタの電源を切る(AC) | × |
| モニタの電源を切る(DC) | × |
| プロセッサ調整(AC) | × |
| プロセッサ調整(DC) | × |
| ハードディスクの電源を切る(AC) | × |
| ハードディスクの電源を切る(DC) | × |
| システムスタンバイ/スリープ(AC) | × |
| システムスタンバイ/スリープ(DC) | × |
| システム休止状態(AC) | × |
| システム休止状態(DC) | × |
(凡例)○:取得できる ×:取得できない
Windows CEには,「C:」「D:」など,英字のドライブ文字の概念がありません。したがって,外部記憶装置に対応するドライブにデータをインストールするには,JP1/NETM/DMで使用している「1:」,「2:」などの仮のドライブ文字を使用してください。
次にWindows CEでのドライブの指定方法を示します。
Windows CEのクライアントでは,仮のドライブ文字を指定すると次のように認識されます。
| 仮の ドライブ文字 |
Windows CEでのディレクトリ | 表示されるディレクトリ名 |
|---|---|---|
| 1: | オブジェクトストア | \ |
| 2: | マルチメディアカードまたはSDカード※ | MMC_SD Card |
| 3: | PCカードまたはCFカード※ | メモリ カード |
通常,NPD-20JWLにマルチメディアカードまたはSDカードを差し込むと,「MMC_SD Card」の名称でディレクトリが作成されます。しかし,NPD-20JWLの利用者がすでに「MMC_SD Card」というディレクトリを作成したあとにマルチメディアカードまたはSDカードを差し込んだ場合,名称が「MMC_SD Card」にならないことがあります。このような場合は,上の表のとおりに認識されないことがあります。
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