JP1/Performance Management リファレンス

jpchasetup create

形式

jpchasetup create   サービスキー
                    -lhost 論理ホスト名
                  ［-d 環境ディレクトリ名］

機能

jpchasetup createコマンドは，Performance Managementの論理ホスト環境を作成するコマンドです。

このコマンドを実行すると，論理ホストの環境がセットアップされます。

このコマンドは，論理ホスト運用に対応したPerformance Managementでだけ実行できます。PFM - Managerは論理ホスト運用に対応しています。PFM - Agentの論理ホスト運用については，各PFM - Agentマニュアルの，クラスタシステムでの運用について説明している章を参照してください。

コマンドを実行できるホスト

PFM - Manager

PFM - Agent

実行権限

Windowsの場合

Administrators権限を持つユーザー

UNIXの場合

rootユーザー権限を持つユーザー

格納先ディレクトリ

Windowsの場合

インストール先フォルダ\tools\

UNIXの場合

/opt/jp1pc/tools/

引数

サービスキー

論理ホスト環境を作成するPerformance Managementプログラムのサービスのサービスキーを指定します。

指定できるサービスキーを次に示します。

all：そのノードにインストールされている，論理ホスト運用に対応したすべてのPerformance Managementプログラムのサービスが設定されます。

mgr：PFM - Managerのサービス（Action Handlerサービスを含む）が設定されます。

PFM - Agentのサービスのサービスキー：PFM - Agentの各サービス（Action Handlerサービスを含む）が設定されます。PFM - Agentのサービスのサービスキーについては，各PFM - Agentマニュアルの，付録に記載されている識別子一覧を参照してください。

Action Handlerサービスのサービスキーactは指定できません。

サービスキーにmgrまたはPFM - Agentサービスのサービスキーを指定すると，そのPerformance Managementプログラムのサービスの論理ホスト環境を作成します。

サービスキーにallを指定すると，そのノードにインストールされていて，論理ホスト起動に対応しているすべてのPerformance Managementプログラムのサービスについて，論理ホスト環境を作成します。論理ホスト起動に対応していないPerformance Managementプログラムのサービスのサービスキーを指定するとエラーになります。

なお，このコマンドを実行すると，Action Handlerサービスが論理ホストごとに一つになるように，自動的に論理ホスト環境が作成されます。

-lhost 論理ホスト名

作成する論理ホスト環境の論理ホスト名を指定します。

1～32バイトの半角英数字で指定します。次の記号および空白文字は指定できません。

　/ \ : ; * ? ' " < > | & = ,

論理ホスト名に，"localhost"，IPアドレス，"-"から始まるホスト名は指定できません。

指定した論理ホスト名は，論理ホストのPerformance Managementプログラムのサービスが通信するときのホスト名として使われます。

-d 環境ディレクトリ名

論理ホストの実行環境を作成するディレクトリを指定します。環境ディレクトリ名は，論理ホスト環境のファイルを格納するディレクトリの名称です。フェールオーバー時にファイルが引き継げるよう，クラスタソフトが管理する共有ディスク上にあるディレクトリ名を指定してください。クラスタソフトが管理する共有ディスク上にないディレクトリを指定した場合，処理は実行されません。新しい論理ホスト環境を作る場合は必ず指定してください。既存の論理ホスト環境にサービスを追加する場合は省略できます。

1～80バイトで指定します。半角英数字または半角記号で指定します。ただし，次の記号は指定できません。
　; , * ? ' " < > |
ディレクトリ名は，相対パスでは指定できません。必ず絶対パスで指定してください。

コマンドを実行すると，指定したディレクトリの下に，jp1pcというディレクトリを作成し，そのディレクトリに論理ホスト環境のファイルを作成します。

論理ホストには，環境ディレクトリを一つだけ指定できます。複数のPerformance Managementプログラムのサービスを，一つの論理ホストにセットアップする場合は，同じディレクトリを使用してください。

UNIX環境では，半角空白文字を指定できません。Windows環境で半角空白文字を含めた環境ディレクトリ名を指定する場合，" "で囲んでください。

注意事項

共有ディスク上に論理ホスト環境のファイルが作成されるため，論理ホスト環境を作成するときは，共有ディスクをオンラインに（UNIXの場合はマウント）してからこのコマンドを実行してください。共有ディスクにアクセスできない場合，コマンドはエラーとなり，作成の要求はキャンセルされます。この場合，論理ホスト環境は作成されません。

このコマンドを実行する前に，ノード上の物理ホストおよび各論理ホストを含むすべてのPerformance Managementプログラムのサービスを停止してください。

Windows環境では，環境ディレクトリに作成されるjp1pcディレクトリおよび論理ホスト環境のファイルに上位ディレクトリのアクセス権限が継承されます。

コマンドの実行をCtrl+Cキーやシグナルで中断した場合，特定の戻り値が返りません。そのため，コマンドをCtrl+Cキーやシグナルで中断した場合は戻り値を無視してください。

PFM - Managerの論理ホスト環境を作成した場合，物理ホスト環境のPFM - Managerで設定したヘルスチェック機能の有効・無効にかかわらず，論理ホスト環境のPFM - Managerのヘルスチェック機能は無効（デフォルト）となります。論理ホスト環境のPFM - Managerでヘルスチェック機能を使用する場合，再度論理ホスト環境のPFM - Managerに対してヘルスチェック機能のセットアップが必要です。

監視ホスト名設定機能を使用している場合（jpccomm.iniファイルの[Common Section]セクションのGet Host Modeの値が「1」または「2」の場合），監視ホスト名に設定しているホスト名と同一名称の論理ホスト名は設定できません。

戻り値

0 正常終了した。

0以外異常終了した。

使用例

論理ホスト名をjp1-ha1，環境ディレクトリ名をS:\jp1として，PFM - Managerの論理ホスト環境をセットアップする場合のコマンドの実行例を次に示します。
 
jpchasetup create mgr -lhost jp1-ha1 -d S:\jp1

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0	正常終了した。
0以外	異常終了した。