JP1/Performance Management システム構築・運用ガイド
PFM - Web Consoleの運用で必要な環境設定は,初期設定ファイル(config.xml)で行います。
初期設定ファイル(config.xml)は/opt/jp1pc/conf/に格納されています。
- 注意
- 初期設定ファイル(config.xml)は,PFM - Web Consoleサービスの起動時に読み込まれます。初期設定ファイルで変更した設定内容を有効にするには,PFM - Web Consoleサービスを再起動してください。また,指定された以外の個所を変更すると,PFM - Web Consoleが正常に動作しない場合がありますので,注意してください。
初期設定ファイルで設定する項目を次に示します。
- <この項の構成>
- (1) 初期設定ファイル(config.xml)の設定項目
- (2) 変更した初期設定ファイル(config.xml)をデフォルトに戻す手順
- (3) 日付の形式に関する注意事項
(1) 初期設定ファイル(config.xml)の設定項目
config.xmlファイルの設定項目を次に示します。
(a) ファイル出力の設定
PFM - Web Consoleのファイル出力に関する設定を変更するための,config.xmlファイルの項目は次のとおりです。
表6-13 ファイル出力の設定項目
内容 設定項目 設定できる値 デフォルト値 ログファイルを出力するディレクトリ logDir PFM - Web Consoleのログファイルを出力するディレクトリ /opt/jp1pc/log PFM - Web Consoleが出力するログファイルの面数 logFileNumber 1〜16 10※ 一つのログファイルのサイズ logFileSize 1〜100 4※ ログファイルを保持する日数 logFileRetention 1〜30 30※ ファイルに出力する行の終端記号 lineSeparator
- CRLF:
Windowsで採用されている改行コード。
- LF:
UNIXで採用されている改行コード。
CRLF※ 出力するファイルの文字コード characterCode
- US-ASCII
- windows-1252
- ISO-8859-1
- UTF-8
- UTF-16
- UTF-16BE
- UTF-16LE
- Shift_JIS
- EUC-JP
- EUC-JP-LINUX
- MS932
Shift_JIS※ 出力するファイル名 csvFileName
指定できる文字数は,100文字以内で,半角スペースとピリオドだけで構成される名称は指定できない。
- 数字0-9
- .(ピリオド)
- _(アンダーバー)
- 半角スペース
- 英字A-Z,a-z
Export.csv※
- 注※
- 不正な値を指定すると,デフォルトが設定されます。
(b) 接続先PFM - Managerの設定
PFM - Web Consoleの接続先PFM - Managerの設定を変更するための,config.xmlファイルの項目は次のとおりです。
表6-14 接続先PFM - Managerの設定項目
内容 設定項目 設定できる値 デフォルト値 接続するPFM - Managerのホスト名またはIPアドレス host
- ホスト名の場合
- ・ 数字0-9
- ・ .(ピリオド)
- ・ -(ハイフン)
- ・ 英字A-Z,a-z
- 長さは1〜32文字以内で指定できます。
- IPアドレスの場合
- ・ 0.0.0.0〜255.255.255.255
localhost※ 接続するPFM - ManagerのView Serverサービスのポート番号 port 1,024〜65,535 22,286※
- 注※
- 不正な値を指定または指定を省略すると,デフォルトが設定されます。
- 注意
- ほかのプロセスとのポート番号の重複を避けるため,次のポート番号は指定しないでください。
- OSが任意で割り当てるポート番号(動的ポートまたは短命ポートと呼ばれるポート番号)
(c) データの取得や表示の設定
PFM - Web Consoleのデータの取得や表示の設定を変更するための,config.xmlファイルの設定項目は次のとおりです。
表6-15 データの取得や表示の設定項目
内容 設定項目 設定できる値 デフォルト値 PFM - Managerから取得する最大レコード件数 maxFetchCount
(<vsa>タグ配下)1〜2,147,483,647(整数) 1440 レポートウィンドウのテーブル表示時に1ページ当たり表示するレコード数 displayCountPerPage 1〜2,147,483,647(整数) 20 一つのリアルタイムレポートに対して,データをキャッシュに保存する最大レコード数 maxRealtimeCache 1〜360(整数) 30 リアルタイムレポートを自動更新するリクエスト間隔の制限時間※1 realtimeCacheInterval※2 60,000〜3,600,000(ミリ秒) 600,000 日付の表示形式 selectFormat
- pattern-ddMMyyyy
- pattern-MMddyyyy
- pattern-yyyyMMdd
pattern-yyyyMMdd ブックマーク機能の定義情報を保存するリポジトリ※2の格納先 bookmarkRepository※2 絶対パスで指定
パス長の最大値:150文字
指定したフォルダがない場合は,PFM - Web Consoleのサービス起動時にフォルダが作成されます。/opt/jp1pc/bookmarks 自動更新の更新間隔 updateInterval 10〜3,600 60 ulongのデータ型を使った条件式の定義で指定可能な範囲 condExpValueUlongExtension
- 指定値:ulongデータ型設定可能範囲
- true:0〜4,294,967,295
- false:0〜2,147,483,648
false レポートグラフの凡例ラベルに表示できる最大文字数 maxSeriesLabelLength 1〜1,024 30 分割送信モードの有無 blockTransferMode ture(有効)
false(無効)true jpcrptコマンドで出力するレポートについてView Serverから取得する最大レコード件数 maxFetchCount
(<command>タグ配下)1〜2,147,483,647
(整数で指定)<vsa>タグ配下のmaxFetchCountの値
- (凡例)
- dd:日
- MM:月
- yyyy:年
- 注※1
- 自動更新のリクエスト間隔が制限時間を超えたとき,サーバやエージェントは,通知なくレポートが終了したと判断し,処理を終了します。ただし,リクエスト間隔が制限時間を超えているかどうかは10秒ごとに判断されます。
- 例えば,制限時間が61000ミリ秒に設定されている場合,制限時間として61000ミリ秒〜70000ミリ秒が設定されていることになります。
- 注※2
- デフォルトのconfig.xmlファイルには,realtimeCacheIntervalおよびbookmarkRepositoryは設定されていません。
- これらを追加する場合は,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の付録の,初期設定ファイル(config.xml)について説明している個所を参照し,/opt/jp1pc/conf/のconfig.xmlに追加してください。
(d) View Serverサービスとの通信の設定
PFM - Web ConsoleがView Serverと通信するときの設定を変更するための,config.xmlファイルの設定項目は次のとおりです。
表6-16 PFM - Web ConsoleがView Serverと通信するときの設定項目
内容 設定項目 設定できる値 デフォルト値 PFM - Web Console(Webサーバ)がView Serverサービスとの通信で使用するポート番号 ownPort※1※2 1,024〜65,535 任意の空きポート PFM - Web Console(コマンド)がView Serverサービスとの通信で使用するポート番号 ownCmdPort※1※2 1,024〜65,535 任意の空きポート PFM - Web ConsoleがView Serverサービスとの通信時に,View Serverサービスからのコールバック先として使用するホスト名またはIPアドレス ownHost※1
先頭文字は英数字だけ指定できます。
- 数字0-9
- .(ピリオド)
- _(アンダーバー)
- 半角スペース
- 英字A-Z,a-z
なし
- 注※1
- デフォルトのconfig.xmlファイルには,ownPort,ownCmdPortおよびownHostは設定されていません。
- これらを追加する場合は,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の付録の,初期設定ファイル(config.xml)について説明している個所を参照し,/opt/jp1pc/conf/のconfig.xmlに追加してください。
- 注※2
- ファイアウォール環境の場合,この設定が必要です。詳細はマニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の付録の,ファイアウォールの通過方向について説明している個所を参照してください。
(e) 日付の設定
PFM - Web Consoleの日付の設定を変更するための,config.xmlファイルの項目は次のとおりです。
表6-17 日付の設定項目
内容 設定項目 設定できる値 デフォルト値 日付の表示形式 selectFormat
- pattern-ddMMyyyy
- pattern-MMddyyyy
- pattern-yyyyMMdd
pattern-yyyyMMdd
- (凡例)
- dd:日
- MM:月
- yyyy:年
(f) 自動ログアウトの設定
PFM - Web Consoleから自動ログアウトするまでの時間を設定するための,config.xmlファイルの項目は次のとおりです。
表6-18 自動ログアウトの設定項目
内容 設定項目 設定できる値 デフォルト値 PFM - Web Consoleから自動ログアウトするまでの時間(秒) sessionTimeout 0〜86,400 4,000
(2) 変更した初期設定ファイル(config.xml)をデフォルトに戻す手順
バージョンアップによって,config.xmlファイルの構造が変わるおそれがあります。バージョンアップ後に,次に示す手順で,config.xmlファイルの編集内容を新しいconfig.xmlファイルに反映してください。
- /opt/jp1pc/conf/config.xmlの内容を確認し,編集内容を調べておく。
- /opt/jp1pc/conf/config.xmlをバックアップする。
- /opt/jp1pc/sample/conf/config.xmlを,/opt/jp1pc/conf/config.xmlに上書きコピーする。
- 手順1で確認した編集内容を新しい/opt/jp1pc/conf/config.xmlに反映する。
初期設定ファイルは,PFM - Web Console起動時に反映されるため,初期設定ファイルを変更したときは,PFM - Web Consoleを再起動してください。
- 注意
- config.xmlファイルを編集前のデータに戻したい場合は,/opt/jp1pc/sample/conf/からconfig.xmlファイルをコピーして,上記のフォルダに上書きしてください。
(3) 日付の形式に関する注意事項
ここでは,PFM - Web Consoleの日付の形式に関する注意事項を説明します。
(a) 初期設定ファイル(config.xml)に指定する日付の形式
日付の表示形式は,ブラウザーの「ロケール設定」(設定されていなければ,サーバOSの「言語と地域設定」)によってデフォルトの日付フォーマットが設定されています。この日付フォーマットは,表示形式のパターン,セパレーター,ロケールを初期設定ファイル(config.xml)のformatタグ内に記述することで変更できます。
ロケールに対応した日付の表示形式のパターンとフォーマットを次の表に示します。
表6-19 ロケールに対応した日付の表示形式のパターンとフォーマット
ロケール パターン フォーマット en_US pattern-MMddyyyy MM△dd△yyyy en pattern-ddMMyyyy dd△MM△yyyy ja pattern-yyyyMMdd yyyy△MM△dd 上記以外のロケール pattern-ddMMyyyy dd△MM△yyyy
- (凡例)
- dd:日
- MM:月
- yyyy:年
- △:セパレーター文字列。デフォルトでは,スペースを示します。
- セパレーター文字列は,config.xmlファイルのseparatorタグで指定できます。指定できる文字列は,「space」( ),「slash」(/),「hyphen」(-),および「period」(.)です。
(b) 日付の表示形式のタグ指定
日付の表示形式を初期設定ファイル(config.xml)に設定する場合,次の表に示すタグを使用します。
表6-20 日付の表示形式のタグ一覧
タグ 属性 内容 format − 日付の表示形式を指定するルートタグを示します。 locale-format − ロケールと,ロケールに対応するパターン,セパレーターを指定します。
locale-formatタグ内では,次のタグが使用できます。
localeタグを省略すると,locale-formatタグの指定は無効となります。
- date-format
- locale
- locale-format
modify-format − 指定したロケールに対するパターン,セパレーターを変更する場合に指定します。
modify-formatタグ内では,次のタグが使用できます。
- date-format
- locale
date-format − パターンとセパレーターを指定します。
formatタグ直下でdate-formatタグとselectFormatタグを両方指定している場合は,date-formatタグの指定が優先されます。pattern 指定値を次に示します。
- pattern-MMddyyyy
- pattern-ddMMyyyy
- pattern-yyyyMMdd
separator 指定値を次に示します。
- space
- slash
- hyphen
- period
export-separator 指定値は,separatorと同じです。 locale − ロケールを指定します。
- (凡例)
- −:該当しない
- dd:日
- MM:月
- yyyy:年
(c) 日付フォーマット指定の記述例
各タグを使用したconfig.xmlファイルの記述例を次に示します。
- (例1)
- デフォルトの日付フォーマットのパターンに「pattern-MMddyyyy」を指定します。2006年8月1日の場合,日付は「08 01 2006」と表示されます。
<format> <param name="selectFormat" value="pattern-MMddyyyy"/> </format>
- (例2)
- デフォルトの日付フォーマットのパターンに「pattern-MMddyyyy」を,セパレーターに「slash」を指定します。
- 2006年8月1日の場合,日付は「08/01/2006」と表示されます。
<format> <date-format pattern="pattern-MMddyyyy" separator="slash"/> </format>
- (例3)
- デフォルトの日付フォーマットのパターンに「pattern-MMddyyyy」を,Export出力のセパレーターに「hyphen」を指定します。
- 2006年8月1日の場合,日付は,「08 01 2006」と表示されます。また,Export出力した場合の日付は「08-01-2006」と表示されます。
<format> <param name="selectFormat" value="pattern-MMddyyyy" /> <date-format export-separator="hyphen"/> </format>
- (例4)
- ロケールに「en」を,ロケールに対応するパターンに「pattern-ddMMyyyy」を指定します。locale-formatタグ内のセパレーターが省略されているため,ロケールに対応するセパレーターは,date-formatタグに指定されている「slash」が適用されます。ロケール「en」の場合の日付は2006年8月1日の場合,「01/08/2006」と表示されます。
<format> <date-format pattern="pattern-MMddyyyy" separator="slash"/> <locale-format> <date-format pattern="pattern-ddMMyyyy"/> <locale>en</locale> </locale-format> </format>
- (例5)
- ロケール「ja」および「en」の場合のExport出力のセパレーターに「period」を指定します。ロケール「ja」および「en」の場合のExport出力の日付は,2006年8月1日の場合,「01.08.2006」と表示されます。ロケール「de」は定義されないため,無視されます。
<format> <modify-format> <date-format pattern="pattern-ddMMyyyy" export-separator="period"/> <locale>ja</locale> <locale>en</locale> <locale>de</locale> </modify-format> </format>
- 注意
- 同じタグの指定が重複している場合,最後の指定が有効となります。
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