JP1/Automatic Job Management System 2 連携ガイド
この機能は,バージョン7との互換機能です。バージョン8以降では,以降の説明に記載してある「セットアップできる環境」で示す環境でだけ,メッセージキューシステムと連携できます。
「セットアップできる環境」以外の環境では,メッセージキューシステムと連携できません。
メッセージキューシステムと連携すると,メッセージの送信をジョブとして定義したり,メッセージの受信を契機としてジョブを開始したりできます。なお,JP1/AJS2のメッセージキューシステム連携は,ピーク時のメッセージトラフィックが1分間に1メッセージ程度の低いトラフィックを想定しています。
メッセージ受信機能の概要とメッセージ送信機能の概要を次に示します。
JP1/AJS2で受信できるメッセージは,メッセージキューマネージャー(メッセージキュー管理プログラム)が受信できるものに限ります。また,JP1/AJS2で作成したメッセージは,メッセージキューマネージャーからのメッセージを受信できる,ほかのシステムのアプリケーションプログラムで受信できます。
JP1/AJS2では,メッセージキューシステムとして,TP1/Message Queue,MQSeries,およびMSMQが使用できます。なお,MSMQはWindowsの場合だけ使用できます。
- MQSeriesを使う場合の補足事項
- MQSeriesを使う場合とTP1/Message Queueを使う場合の定義方法は同じです。JP1/AJS2では,項目名としてTP1/Message Queueの項目名を使用しています。MQSeriesを使う場合,MQSeriesの項目名をTP1/Message Queueの項目名に置き換えて定義してください。TP1/Message QueueとMQSeriesで異なる項目名の対応を次の表に示します。
表3-1 TP1/Message QueueとMQSeriesで異なる項目名の対応
TP1/Message Queueでの項目名 MQSeriesでの項目名 キューマネージャー キュー・マネージャー,キュー管理プログラム リモートキュー 遠隔キュー イニシエーションキュー 開始キュー 転送キュー 伝送キュー デッドレターキュー 送達不能キュー メッセージ入力キュー メッセージ受信キュー システム・コマンドキュー 応答キュー 問い合わせメッセージ 要求メッセージ メッセージ保持時間 メッセージ期間満了時間 メッセージ永続性 メッセージ持続性 メッセージ優先度 メッセージ優先順位 メッセージデータフォーマット名 メッセージデータ形式
- メッセージ受信後に作成されるファイルの削除
- メッセージ格納ファイル,引き継ぎ情報で作成されるファイルは,JP1/AJS2が自動的に削除することはありません。これらのファイルは,システムのディスク容量を圧迫する原因にもなるため,不要になったら手動で削除するようにしてください。
- クラスタ運用時の注意事項
- TP1/Message Queue連携時およびMQSeries連携時のメッセージキュー監視プロセスは,物理ホストに連携して動作します。また,メッセージ受信監視ジョブは,物理ホスト上のメッセージを監視します。
- JP1/AJS2をクラスタ運用した場合,フェールオーバーしたあとも,JP1/AJS2のジョブネットやメッセージ受信監視ジョブは実行を継続します。しかし,メッセージ受信監視ジョブが監視しているのは,物理ホスト上のメッセージであり,論理ホスト上のメッセージは監視できません。
- また,メッセージキューシステム連携は物理ホスト上のメッセージを監視する機能なので,一つのコンピュータ上で複数のメッセージキューシステムと連携することはできません。メッセージキューシステムの環境設定([マネージャー環境設定]ダイアログボックスでの定義や,イベント・アクション定義ファイル(EVAction.conf)での定義)では,一つのメッセージキューシステムとだけ連携するように設定してください。
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