JP1/Automatic Job Management System 2 操作ガイド
この章で想定するA社のシステム構成例と運用例を次の図に示します。
この例では,4台のホストから成るシステムを想定します。各支社のホストではそれぞれ日,週,月単位で受注処理が行われます。「user1」はJP1/AJS2 Console Viewから東京本社のJP1/AJS2 Console Managerにログインすることで,各支社の業務を集中して監視します。また各支社の受注処理を支社単位でまとめて監視したい場合を想定しているため,業務スコープを使ってグループ化することにします。業務スコープを使ってグループ化するためには,業務スコープを作成し,その下にグループ化したいAJS2ユニット監視オブジェクトを定義します。なお支社ごとにグループ化して受注処理を監視したくない場合は,業務スコープを作成する必要はありません。また,このシステムでの前提条件を次に示します。
- 「user1」というJP1ユーザーで,東京本社のJP1/AJS2 Console Managerにログインできる環境である。
認証サーバである東京本社のホスト「host1」に,「user1」というJP1ユーザーを登録してある。
- 各支店では,「user1」というJP1ユーザーでJP1/AJS2 Console Managerからアクセスできる環境である。
各支社のホスト「host2」,「host3」,「host4」で,「user1」というJP1ユーザーをOSユーザーにマッピングしてある。
- 各支店では,監視されるジョブネット「受注処理(日次)」「受注処理(週次)」「受注処理(月次)」の下位にあるすべてのユニットに対して,「user1」というJP1ユーザーで操作できるJP1権限レベルが設定されている。
監視する業務に対して,「user1」というJP1ユーザーに,「JP1_AJS_Operator」というJP1権限レベルを設定している。
- 各支店では,「AJSROOT1」というジョブグループの下位にある「受注処理(日次)」「受注処理(週次)」「受注処理(月次)」というルートジョブネットが実行登録されている。
東京本社のJP1/AJS2 Console Managerにログインできる環境の構築と,監視先でJP1/AJS2 Console Managerからアクセスできる環境の構築については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 設計・運用ガイド 2.3.5 業務を集中監視する場合のユーザー管理を検討する」を参照してください。また,JP1権限レベルの設定については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 設計・運用ガイド 2.3.3 設定するアクセス権限を検討する」を参照してください。
次に,各支社のホストで実行されている業務を,東京本社のホストに監視対象として定義します。
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