Groupmax Object Server Version 6 システム管理者ガイド

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8.4.1 データベースの再編成

この項では[データベースの再編成]ユティリティの機能及びダイアログに指定する項目,コマンドの指定方法及び文法について説明します。

<この項の構成>
(1) 機能
(2) ダイアログから実行する方法
(3) コマンドプロンプトから実行する方法
(4) アンロードファイルのサイズについて
(5) 注意事項

(1) 機能

データベースにオブジェクトの追加や削除を繰り返すと,オブジェクトの配置に乱れが生じてきます。[データベースの再編成]ユティリティは,データベースを再編成して,この乱れを修正し,オブジェクトを適切に配置します。この再編成によって,オブジェクトのアクセス性能が向上し,データベースのスペース効率が最適になります。

[データベースの再編成]ユティリティは,再編成パラメタファイルを作成した後で実行してください。再編成パラメタファイルについては,「7.7 再編成パラメタファイル」を参照してください。簡単に作成する方法については,「付録C Groupmaxサーバ環境設定ユティリティによる環境設定」を参照してください。

このユティリティによって再編成されるのは,次に示す用途のエリアです。

このユティリティを実行したときの処理を説明します。

  1. オブジェクトの再編成
    再編成パラメタファイルにreorgを指定すると,オブジェクトが再編成されます。データベースのオブジェクトは,いったんアンロードファイルに出力されて,再びデータベースに登録されることによって再配置されます。このとき,すべてのオブジェクトが対象となります。
    オブジェクトの再編成には,インデクス及びOIDインデクスの再作成も含まれます。再作成では,インデクス及びOIDインデクスの中のむだな空き領域をなくします。また,インデクスの再作成時には,その後のインデクスキーの追加を高速にするための予備領域を確保します。
  2. インデクス再作成
    再編成パラメタファイルにrecreateを指定すると,インデクスの再作成だけが実行されます。これは,タイプ中のオブジェクトデータを物理順に検索して,インデクスの情報を生成し,その情報を基にインデクスを作り直す機能です。インデクスの中のむだな領域をなくしたい場合,及び何らかの理由によってインデクスの内容が不正になった場合に実行してください。
    なお,インデクスの再作成時には,この後のインデクスキーの追加を高速にするため,インデクスページ内にインデクスキー追加のための予備領域を確保します。

ユティリティの処理結果は,オブジェクトサーバのシステムディレクトリのファイル「xodresult」に出力されます。

(2) ダイアログから実行する方法

(a) 操作
  1. 再編成パラメタファイルを作成する
  2. [データベースの保守]ダイアログの[データベースの再編成(E)...]を選択する
    [データベースの再編成]ダイアログが表示されます。
  3. 操作1で作成した再編成パラメタファイル名を指定する
  4. [OK]ボタンを選択する
    [データベースの再編成]ユティリティが実行されます。
(b) ダイアログで指定する項目

図8-12に[データベースの再編成]ダイアログを示します。

図8-12 [データベースの再編成]ダイアログ

[図データ]

再編成パラメタファイル名(F):
再編成パラメタファイル名を255バイト以下のドライブ名から始まるパス名(絶対パス名)で指定します。
(c) ボタンの説明

OK:
[データベースの再編成]ユティリティを実行します。

キャンセル:
[データベースの再編成]ダイアログを閉じて,[データベースの保守]ダイアログに戻ります。

参照(R)...:
[参照]ダイアログを表示します。

ヘルプ(H):
[データベースの再編成]ダイアログのヘルプを表示します。

(3) コマンドプロンプトから実行する方法

形式
   xodbreog -f 再編成パラメタファイル名

オプション

終了コード
コマンドの終了コードを示します。
0  :正常終了
1以上:異常終了

(4) アンロードファイルのサイズについて

Object Serverのバージョンが06-50以降の場合,一つのアンロードファイルのサイズが2ギガバイト以下かどうかによって,[データベースの再編成]ユティリティの処理方式を変更できます。

処理方式1
一つのアンロードファイルのサイズが2ギガバイト以下の場合に適した処理方式です。処理方式1で,[データベースの再編成]ユティリティを実行すると,次のように処理されます。
  • アンロードファイルを一つ指定した場合
    指定したアンロードファイルのサイズが2ギガバイトを超えるとメッセージKFXO56627-Wが出力され,処理を続行します。
  • アンロードファイルを複数指定した場合
    (a)指定したアンロードファイルのうち,一つでもファイルのサイズが2ギガバイト以上4ギガバイト未満の場合,メッセージKFXO56627-Wが出力され,処理を続行します。
    (b)指定したアンロードファイルのうち,一つでもファイルのサイズが4ギガバイトを超えるとメッセージKFXO56628-Eが出力され,ユティリティは異常終了します。
メッセージKFXO56627-W又はKFXO56628-Eが出力された場合,処理方式2で[データベースの再編成]ユティリティを実行してください。なお,メッセージKFXO56628-Eが出力されて異常終了した場合,データベースへの書き込みは行われないため,バックアップからデータベースを回復する必要はありません。
インストール,バージョンアップ直後は,処理方式1の設定になっています。いったん処理方式2の設定にしたあと,処理方式1の設定に戻すときは,コマンドプロンプトで次のコマンドを実行してください。
 
xoduflg -n
 

処理方式2
一つのアンロードファイルのサイズが2ギガバイトを超える場合に適した処理方式です。
インストール,バージョンアップ直後は,処理方式1の設定になっているため,コマンドプロンプトで次のコマンドを実行して,設定を変更する必要があります。
 
xoduflg -y
 

(5) 注意事項