Groupmax Form Version 6 ユーザーズガイド
帳票の形式や印刷方式について説明します。
- <この項の構成>
- (1) 帳票の形式
- (2) 帳票の印刷方式
- (3) 帳票の印刷データ
帳票は,見出し部,明細部,及び総括部から構成されます。見出し部には,帳票のタイトルなどの見出し情報を印刷します。明細部には,同じ形式のデータを繰り返し印刷します。また,総括部には,データの総計などを印刷します。
明細部には,データの集計結果などを印刷する小計領域を作成できます。また,見出し部や総括部には,特定の条件が成立した時だけ印刷する条件印刷領域を作成できます。
帳票の構成例を,図8-4に示します。
図8-4 帳票の構成例
見出し部,明細部,総括部の各部は,常に同じ内容を印刷する文字列と,データベースのデータなどを印刷する処理項目とから構成されます。明細部(小計領域を除く)の処理項目を,特に明細項目といいます。また,見出し部及び総括部には,ページ数を印刷するページ項目を作成できます。
これらの要素の関係を,図8-5に示します。
図8-5 要素の関係
伝票発行画面と同様に,帳票には,画像項目,OLE項目,捺印項目,メモ項目,及びリッチテキスト項目も作成できます。
帳票の各領域の印刷方式,及び改ページ方法などを説明します。
領域の印刷
図8-2の業務の例に対応する書式形式の例を,図8-6に示します。
この形式を基に,帳票の構成要素の詳細と印刷方式を説明します。
図8-6 書式形式の例
- 見出し部
見出し部は,帳票の各ページの先頭に印刷する領域です。見出し部の処理項目には,各ページの印刷を始めるときに最初に読み込んだレコードの内容を印刷できます。図8-6では,1ページ目の帳票の「顧客名」には,UDATAKの先頭のレコードに基づいてデータが印刷されます。その後,6件目のレコードで「得意先コード」の内容が変わったとき,指定した改ページ条件に従って,帳票が改ページされます。2ページ目の帳票の「顧客名」には,6件目のレコードに基づいてデータが印刷されます。「顧客名」には,UDATAKの「得意先コード」の内容を基に,TOKUIの「名前」の内容を参照して印刷しています。
- 明細部
明細部では,明細行を繰り返し印刷します。明細部を作成するときに,帳票1ページに印刷する最大の明細行数(明細繰返回数)を指定します。この行数には,小計領域の行数も含まれます。項目見出しの行数は含まれません。
帳票を印刷するときは,データの数に応じて行数が変わります。指定した明細繰返回数より少なかった場合に,後に印刷する総括部の位置を固定するか変えるかを指定できます。図8-6では,総括部の位置を変えています。
- 小計領域
明細部には,小計領域を作成できます。小計領域には,その領域を印刷する条件を指定します。図8-6では,金額の小計を印刷する領域と,合計を印刷する領域とを作成しています。小計は,レコードの「区分」の内容が変化したときか,又は「得意先コード」の内容が変化したときに印刷します。合計は,「得意先コード」の内容が変化したときに印刷します。
- 総括部
総括部は,帳票の各ページで明細部の後に印刷する領域です。図8-6では,総括部に条件印刷領域だけを作成しています。
総括部の処理項目にデータベースの内容を印刷する場合は,各ページを印刷するとき,最後に読み込んだレコードの内容を印刷できます。
- 条件印刷領域
条件印刷領域は,見出し部及び総括部に作成できます。小計領域と同様に,条件印刷領域にも,その領域を印刷する条件を指定します。図8-6では,総括部に条件印刷領域を作成しています。この領域では,データベースの最後のレコードを明細部に印刷した後に,レコードの「金額」の内容の累計を印刷します。
書式印刷業務では,データベースの先頭からレコードを1件ずつ読み込んで,データを編集して印刷します。
レコードと印刷領域の対応を,図8-7に示します。
図8-7 レコードと印刷領域の対応
改ページ
帳票を印刷するとき,明細部の印刷行数が明細繰返回数に達すると,帳票は改ページされます。
改ページする条件をあらかじめ指定することもできます。レコードの項目を改ページ条件として指定することで,その内容が変わったときに帳票を改ページできます。
ページの振り直し(帳票終了条件)
印刷の途中で,帳票のページ番号を1から振り直せます。レコードの項目を帳票終了条件として指定することで,その内容が変わったときにページ番号を振り直せます。帳票終了条件が成立すると,帳票は改ページされます。
書式印刷業務で,データベースのデータを印刷する場合,印刷の対象に指定したデータベースの項目と書式の処理項目の項目名が同じであれば,データを自動的に代入して印刷できます。
伝票発行業務から書式印刷業務を呼び出して,伝票のデータを印刷する場合も,伝票の項目と書式の項目の項目名が同じであれば,次に示すように,項目の種類によって,データを自動的に代入できます。
- 伝票の見出し項目,明細項目,総括項目,チェックボックス,及びラジオボタンのデータは,書式の処理項目(明細項目を含む)へ代入できます。チェックボックス及びラジオボタンの場合,選択状態を表す数値が代入されます。
- 伝票の捺印項目,メモ項目,及びリッチテキスト項目のデータは,書式の同じ種類の項目へ代入できます。捺印項目のデータは,書式の処理項目(明細項目を含む)へ代入することもできます。この場合,捺印状態を表す数値が代入されます。
処理定義を作成すれば,自動的に代入されたデータを印刷するだけでなく,伝票やデータベースの項目のデータを,項目名が異なる書式の項目に印刷したり,データを計算した結果を印刷したりできます。
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