Dynamic Link Manager Software ユーザーズガイド(VMware®用)
- この項の構成
- (1) ホストの動作環境を設定する場合
- (2) リモート管理クライアントの動作環境を設定する場合
- (3) setオペレーションの形式を表示する場合
各設定のデフォルト値と推奨値を次の表に示します。setオペレーションで設定値を変更した場合,その値は直ちに有効になります。
項目名 デフォルト値 推奨値 ロードバランス アルゴリズムは拡張最少I/O数 アルゴリズムの推奨値は運用環境によって異なります。 間欠障害監視 off on 拡張ロードバランスの同一パス使用回数 100 推奨値は運用環境によって異なります。 ダイナミックI/Oパスコントロール※ off
チェック間隔: 10分off
チェック間隔の推奨値は運用環境によって異なります。
- 注※
- ストレージシステムがHitachi AMS2000シリーズ,Hitachi SMSシリーズ,またはHUS100シリーズを使用している場合にだけ適用されます。
- -lb on -lbtype {exrr|exlio|exlbk|vmwmru|vmwrr}
- ロードバランスのアルゴリズムを選択します。
- exrr:拡張ラウンドロビン
- exlio:拡張最少I/O数
- exlbk:拡張最少ブロック数
- vmwmru:最近の使用(VMware)
- vmwrr:ラウンドロビン(VMware)
- -iem {on [-intvl 障害監視時間] [-iemnum 障害発生回数]|off}
- 間欠障害監視を有効,または無効にします。
- on:有効
- off:無効
- 間欠障害が発生したときのI/O性能の低下を防ぐため,間欠障害監視を有効にすることをお勧めします。「on」を指定した場合,障害監視時間および障害発生回数を,後続パラメタで指定できます。指定した監視時間(分)内に指定した回数の障害が発生すると,HDLMはそのパスに間欠障害が発生していると見なします。間欠障害が発生していると見なされたパスは,自動フェイルバック対象外になります。間欠障害監視は,パスごとに実施されます。
- 障害監視時間または障害発生回数の指定を省略した場合,それぞれの値は次のとおりになります。
- これまでに障害監視時間または障害発生回数を一度も指定していない場合
障害監視時間は30分,障害発生回数は3回になります。- これまでに障害監視時間または障害発生回数を指定している場合
前回指定した値になります。- 間欠障害の監視時間と障害の発生回数を指定する後続パラメタの形式を,次に示します。
- -intvl 障害監視時間
- 間欠障害の監視時間を分単位で指定します。1~1440の値を指定します。デフォルト値は「30」です。
- 間欠障害監視中に障害監視時間を変更した場合,変更前までにカウントされたすべてのパスの障害発生回数,および自動フェイルバック対象外の状態が初期化されます。そして,変更後の設定で監視が開始されます。
- このパラメタで設定した障害監視時間は,-iem offを指定して間欠障害監視を無効にしても記憶されています。そのため,再度間欠障害監視を有効にし,障害監視時間を指定しなかった場合,記憶されている障害監視時間で間欠障害監視が開始されます。
- -iemnum 障害発生回数
- 間欠障害が発生していると見なす障害の発生回数を指定します。1~99の値を指定します。デフォルト値は「3」です。
- 間欠障害監視中に障害発生回数を変更した場合,変更前までにカウントされたすべてのパスの障害発生回数,および自動フェイルバック対象外の状態が初期化されます。そして,変更後の設定で監視が開始されます。
- このパラメタで設定した障害発生回数は,-iem offを指定して間欠障害監視を無効にしても記憶されています。そのため,再度間欠障害監視を有効にし,障害発生回数を指定しなかった場合,記憶されている障害発生回数で間欠障害監視が開始されます。
- 間欠障害監視中にset -iem onオペレーションを実行した場合,障害監視時間または障害発生回数を変更していなくても,HDLMが管理しているすべてのパスの障害履歴,および自動フェイルバック対象外となったパスの情報が初期化されます。間欠障害監視は継続されます。
- -expathusetimes 同一パス使用回数
- ロードバランスのアルゴリズムに,拡張ラウンドロビン(exrr),拡張最少I/O数(exlio),または拡張最少ブロック数(exlbk)を適用する場合,シーケンシャルI/Oに同一のパスを使用する回数を指定します。
- 10進数で1~999999の値を指定できます。デフォルトの設定値は「100」です。
- -dpc {on|off} [-pathid パスID -lu | -pathid パスID -storage]
- ストレージシステム単位またはLU単位でダイナミックI/Oパスコントロール機能を有効,または無効にします。デフォルト値は「off」です。
- on:有効
- off:無効
- -pathid パスID -lu
- ダイナミックI/Oパスコントロール機能の有効または無効をLU単位に設定します。目的のLUに接続されているパスIDのうちどれか1つを指定します。
- -pathid パスID -storage
- ダイナミックI/Oパスコントロール機能の有効または無効をストレージシステム単位に設定します。目的のストレージシステムに接続されているパスIDのうちどれか1つを指定します。
- -pathidパラメタを指定しない場合は,システム単位の設定となり,ストレージシステム単位またはLU単位の設定はクリアされます。
- 注意事項
- ホストを再起動すると,ストレージシステム単位またはLU単位の設定はクリアされ,システム単位の設定に従って動作します。
- -dpcintvl チェック間隔
- ダイナミックI/Oパスコントロール機能の,ストレージシステム側で行われるコントローラ切り替え情報を見直すチェック間隔を,分単位で指定します。5~1440の値を指定します。デフォルト値は「10」です。
- -s
- コマンド実行の確認メッセージを表示しないで実行します。シェルスクリプトやバッチファイルでコマンドを実行する場合など,確認メッセージへの入力を省略したいときに指定します。
- -lic
- ライセンスを更新する場合に指定します。ライセンスは,ライセンスキーまたはライセンスキーファイルで提供されます。ライセンスキーファイルは,ライセンスキーを格納したファイルです。
- ライセンスキーファイルを使用する場合
- ライセンスキーファイルを,Windowsがインストールされたドライブの直下に「hdlm_license」という名称で格納してから,set -licオペレーションを実行します。ライセンスキーファイルに記述されているライセンスキーの種別に応じて,ライセンスキーが登録された旨のメッセージが出力されます。一時または非常ライセンスの場合は,期限満了日も表示されます(KAPL01071-I,KAPL01072-I)。
- ライセンスキーファイルを使用しない場合
- set -licオペレーションを実行すると,ユーザにライセンスキーの入力を求めるKAPL01068-Iのメッセージが出力されます。それに対して,ライセンスキーを入力します。入力したライセンスキーの種別に応じて,ライセンスキーが登録された旨のメッセージが表示されます。一時または非常ライセンスの場合は,期限満了日も表示されます(KAPL01071-I,KAPL01072-I)。
- ライセンスキーの種別を次の表に示します。
種類 説明 永久ライセンスキー 永久的な製品の使用を可能とするためのライセンスキーです。 一時ライセンスキー※ ユーザが製品の評価などを行う場合に使用するライセンスキーです。期間には,「120」(120日間)が,インストール時に設定されます。一時ライセンスキーは再利用できません。 非常ライセンスキー 永久ライセンスキー発行が間に合わない場合などに,一時的に使用するライセンスキーです。期間には「30」(30日間)が,インストール時に設定されます。非常ライセンスキーは再利用できません。
- 注※
- 一時ライセンスキーは,setオペレーションでインストールできません。
- 使用例1
- ライセンスキーを更新する場合(ライセンスキーファイルがあるとき)
PROMPT>dlnkmgr -l set -lic KAPL01049-I オペレーションを開始します。オペレーション名 = set。よろしいですか? [y/n] : y KAPL01071-I 永久ライセンスがインストールされました。 PROMPT>
- 使用例2
- ライセンスキーを更新する場合(ライセンスキーファイルがないとき)
PROMPT>dlnkmgr -l set -lic KAPL01049-I オペレーションを開始します。オペレーション名 = set。よろしいですか? [y/n] : y KAPL01083-I ライセンスキーファイルがありません。ファイル名 = Windowsのインストール先ドライブ:\hdlm_license KAPL01068-I ライセンスキーを入力して下さい:************* KAPL01071-I 永久ライセンスがインストールされました。 PROMPT>
- -audlog {on [-audlv 監査ログ採取レベル] [-category [[ss] [a] [ca]|all]]|off}
- 監査ログの採取を指定します。
- on:採取する
- off:採取しない
- -audlv 監査ログ採取レベル
- 監査ログとして採取する重要度(Severity)のレベルを設定します。設定値を次の表に示します。デフォルトの設定値は「6」です。
設定値(重要度) 説明 0 Errorレベルの監査ログを採取します。 1 2 3 4 Error,およびWarningレベルの監査ログを採取します。 5 6 Error,Warning ,およびInformationレベルの監査ログを採取します。 7
- -category [[ss] [a] [ca]|all]
- 監査ログとして採取する種別を設定します。設定値を次の表に示します。デフォルトの設定値は「all」です。-categoryを指定して設定値を省略した場合は「all」が指定されたものと見なされます。
設定値 説明 ss StartStopの監査ログ事象を採取します。 a Authenticationの監査ログ事象を採取します。 ca ConfigurationAccessの監査ログ事象を採取します。 all StartStop,Authentication,およびConfigurationAccessの監査ログ事象を採取します。
- -help
- setオペレーションの形式が表示されます。
ホスト,およびリモート管理クライアントの両方の実行形式を表示する場合
PROMPT>dlnkmgr set -help set: Format dlnkmgr [Host-Connection-Options] set { -lb on -lbtype { exrr | exlio | exlbk | vmwmru | vmwrr } | -iem on [ -intvl Error-Monitor-Interval ] [ -iemnum Number-Of-Times ] | -iem off | -expathusetimes Number-Of-ExPathUseTimes | -dpc { on | off } [-pathid AutoPATH_ID { -lu | -storage } ] | -dpcintvl Dpc-Interval } [-s] dlnkmgr -l set { -lic | -audlog on [ -audlv AudlogLevel ] [ -category Category-Value ] | -audlog off } [-s] Host-Connection-Options: [ -a | --passthroughauth ] [ -c CONFIG | --config=CONFIG ] [ -f SESSIONFILE | --sessionfile=SESSIONFILE ] [ -h VIHOST | --vihost=VIHOST ] [ -p PASSWORD | --password=PASSWORD ] [ -r URL | --url=URL ] [ -s SERVER | --server=SERVER ] [ -t CACERTSFILE | --cacertsfile=CACERTSFILE ] [ -u USERNAME | --username=USERNAME ] [ --credstore=CREDSTORE ] [ --passthroughauthpackage=PASSTHROUGHAUTHPACKAGE ] [ --portnumber=PORTNUMBER ] [ --protocol=PROTOCOL ] [ --savesessionfile=SAVESESSIONFILE ] [ --servicepath=SERVICEPATH ] Valid value Error-Monitor-Interval { 1 - 1440 }(Minutes) (Default Value 30) Number-Of-Times { 1 - 99 }(Times) (Default Value 3) AutoPATH_ID { 000000 - 999999 }(Decimal) Dpc-Interval { 5 - 1440 }(Minute) (Default Value 10) AudlogLevel { 0 - 7 } (Default Value 6) Category-Value { [ss] [a] [ca] | all } (Default Value all) KAPL01001-I HDLMコマンドが正常終了しました。オペレーション名 = set, 終了時刻 = yyyy/mm/dd hh:mm:ss PROMPT>ホストの実行形式を表示する場合
PROMPT>dlnkmgr -s ホスト名 -u ユーザ名 -p パスワード set -help set: Format dlnkmgr [Host-Connection-Options] set { -lb on -lbtype { exrr | exlio | exlbk | vmwmru | vmwrr } | -iem on [ -intvl Error-Monitor-Interval ] [ -iemnum Number-Of-Times ] | -iem off | -expathusetimes Number-Of-ExPathUseTimes | -dpc { on | off } [-pathid AutoPATH_ID { -lu | -storage } ] | -dpcintvl Dpc-Interval } [-s] Host-Connection-Options: [ -a | --passthroughauth ] [ -c CONFIG | --config=CONFIG ] [ -f SESSIONFILE | --sessionfile=SESSIONFILE ] [ -h VIHOST | --vihost=VIHOST ] [ -p PASSWORD | --password=PASSWORD ] [ -r URL | --url=URL ] [ -s SERVER | --server=SERVER ] [ -t CACERTSFILE | --cacertsfile=CACERTSFILE ] [ -u USERNAME | --username=USERNAME ] [ --credstore=CREDSTORE ] [ --passthroughauthpackage=PASSTHROUGHAUTHPACKAGE ] [ --portnumber=PORTNUMBER ] [ --protocol=PROTOCOL ] [ --savesessionfile=SAVESESSIONFILE ] [ --servicepath=SERVICEPATH ] Valid value Error-Monitor-Interval { 1 - 1440 }(Minutes) (Default Value 30) Number-Of-Times { 1 - 99 }(Times) (Default Value 3) AutoPATH_ID { 000000 - 999999 }(Decimal) Dpc-Interval { 5 - 1440 }(Minute) (Default Value 10) KAPL01001-I HDLMコマンドが正常終了しました。オペレーション名 = set, 終了時刻 = yyyy/mm/dd hh:mm:ss PROMPT>リモート管理クライアントの実行形式を表示する場合
PROMPT>dlnkmgr -l set -help set: Format dlnkmgr -l set { -lic | -audlog on [ -audlv AudlogLevel ] [ -category Category-Value ] | -audlog off } [-s] Valid value AudlogLevel { 0 - 7 } (Default Value 6) Category-Value { [ss] [a] [ca] | all } (Default Value all) KAPL01001-I HDLMコマンドが正常終了しました。オペレーション名 = set, 終了時刻 = yyyy/mm/dd hh:mm:ss PROMPT>
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