Dynamic Link Manager Software ユーザーズガイド(VMware®用)

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3.5.4 Global Link Managerを使用してHDLMを管理する場合の設定

Global Link Managerを使用してHDLMを管理する場合,ホストおよびリモート管理クライアントに対して,次に示す設定を実施する必要があります。

ホストの設定

リモート管理クライアントの設定

この項の構成
(1) ユーザアカウントの作成
(2) Credential Storeファイルへのホストの追加
(3) dlmrmcenvユティリティの実行
(4) Windowsファイアウォールの設定

(1) ユーザアカウントの作成

リモート管理クライアントからホストを操作するために使用するユーザアカウントをホストに作成します。

ユーザアカウント名は,次のどちらかを使用してください。ユーザアカウント名を「GLMUser」にすると,dlmrmcenvユティリティを実行するときにユーザアカウント名の指定を省略できます。

作成したユーザアカウントのRoleには,「システム管理者」を設定してください。

複数のホストを管理対象にする場合は,すべてのホストに対して同じユーザアカウントを作成してください。

ユーザアカウントの作成方法については,VMware vSphereのマニュアルを参照してください。

注意事項
Global Link Managerを使用してHDLMを管理する場合,次に示す制限があります。
  • 1台のリモート管理クライアントで使用できるユーザアカウントは1つだけです。
    複数のユーザアカウントを使用してホストを管理する場合は,使用するユーザアカウントの数だけリモート管理クライアントを準備する必要があります。
  • 複数のリモート管理クライアントから,1台のホストを管理対象とする構成はサポートしていません。

(2) Credential Storeファイルへのホストの追加

ホストのIPアドレスおよび「(1) ユーザアカウントの作成」でホストに作成したユーザアカウントをCredential Storeファイルに追加します。

注※
ホストを追加する場合はIPアドレスを使用してください。
また,Global Link Managerからホスト名を指定してホストを追加するときは,リモート管理クライアントでESXiホストのホスト名をIPアドレスに解決できるように設定してください。

Credential Storeファイルは,VMware vSphere CLIで管理している,ホストの情報(ホスト名,ユーザ名,パスワード)を保存したファイルです。

Credential Storeファイルのデフォルトの格納場所は次のとおりです。

%APPDATA%\VMware\credstore\vicredentials.xml

ホストをCredential Storeファイルに追加するには,VMware vSphere CLIのスクリプト(credstore_admin.pl)を実行してください。

(3) dlmrmcenvユティリティの実行

dlmrmcenvユティリティは,「(1) ユーザアカウントの作成」でホストに作成したユーザアカウントを,リモート管理クライアントに登録するためのユティリティです。

ユティリティを実行する手順について,次に説明します。

  1. リモート管理クライアント上のWindowsに,Administratorsグループのユーザでログオンします。
  2. VMware vSphere CLIを起動します。
  3. VMware vSphere CLIから,dlmrmcenvユティリティを実行します。
     
    dlmrmcenv [--username "ユーザアカウント名"] [--credstore "Credential Storeファイルのパス"] 
     
    (1) ユーザアカウントの作成」で作成したユーザアカウント名が「GLMUser」の場合,--usernameパラメタは省略できます。
    Credential Storeファイルがデフォルトのフォルダに格納されている場合,--credstoreパラメタは省略できます。
  4. ユティリティが正常に終了したことを示すKAPL20907-Iメッセージが表示されることを確認します。

(4) Windowsファイアウォールの設定

リモート管理クライアントのWindowsファイアウォールが有効の場合,Hitachi Command Suite共通エージェントコンポーネントで使用する次のポートをWindowsファイアウォールに例外登録する必要があります。

Hitachi Command Suite共通エージェントコンポーネントで使用するポートについては,マニュアル「Hitachi Command Suite Global Link Manager Software導入・設定ガイド」を参照してください。

例外登録の手順について,次に説明します。

  1. 「管理者:コマンドプロンプト」を起動します。
  2. firewall_setupコマンドを実行します。
  3. コマンドが成功したことを示す次のメッセージが表示されることを確認してください。
    The command ended successfully.

firewall_setupコマンドについて

firewall_setupは,Hitachi Command Suite共通エージェントコンポーネントで使用するポートを,リモート管理クライアント上で動作するWindowsファイアウォールの例外として登録するためのコマンドです。

firewall_setupコマンドのデフォルトの格納場所は,Device Managerエージェントのインストールの有無によって,次のとおりとなります。

注※
Windows 7(x64),Windows Server 2008,およびWindows Vista(x64)の場合は,Program Files (x86)となります。

firewall_setupコマンドの構文を次の表に示します。

表3-3 firewall_setupコマンドの構文

項目 説明
構文 firewall_setup {-set|-unset}
機能 Hitachi Command Suite共通エージェントコンポーネントで使用する次のポートを,Windowsファイアウォールの例外として登録します。
  • server.agent.portプロパティに設定されたポート(デフォルト:24041/tcp)
  • server.http.portプロパティに設定されたポート(デフォルト:24042/tcp)
  • server.http.localPortプロパティに設定されたポート(デフォルト:24043/tcp)
コマンドを実行するときは,Administratorsグループのユーザでログオンし,「管理者:コマンドプロンプト」から実行してください。
オプション

-set
ファイアウォールの例外登録をする場合に指定します。

-unset
ファイアウォールの例外登録の設定を解除する場合に指定します。

注意事項
Hitachi Command Suite共通エージェントコンポーネントのコマンドが格納されるフォルダが,リモート管理クライアントの環境変数Pathに自動的に追加されます。このため,コマンドを実行するとき,コマンドが格納されているフォルダにカレントフォルダを移動する必要はありません。

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