Dynamic Link Manager Software ユーザーズガイド(VMware®用)
「2.7 パス切り替えによるフェイルオーバとフェイルバック」で説明した稼働状態と閉塞状態のうち,閉塞状態はさらに2つの状態に分けられます。3つの状態を,稼働状態に含まれるものと閉塞状態に含まれるものとに分けて説明します。
- この項の構成
- (1) 稼働状態
- (2) 閉塞状態
- (3) VMware vSphereとHDLMが表示するパスの状態の対応
- (4) パスの状態遷移
稼働状態に含まれるものを次に示します。
- Online状態
正常にI/Oを発行できます。
閉塞状態に含まれるものを次に示します。
- Offline(C)状態
オペレーションの実行によって,パスが閉塞状態になっています。
Offline(C)の「C」は,コマンド属性を示します。コマンド属性とは,コマンドの操作によって,パスが閉塞状態になっていることを示すものです。- Offline(E)状態
障害が発生したため,パスが閉塞状態になっています。
Offline(E)の「E」は,エラー属性を示します。エラー属性とは,パスに障害が発生していることを示すものです。
(3) VMware vSphereとHDLMが表示するパスの状態の対応
VMware vSphereで表示されるパスの状態と,HDLMコマンドのviewオペレーションを実行すると表示されるパスの状態の対応を次の表に示します。
表2-6 VMware vSphereとHDLMが表示するパスの状態の対応
VMware vSphereが表示するパスの状態 HDLMが表示するパスの状態 active,またはstandby Online off Offline(C) dead,unavailable,またはperm_loss Offline(E)
パスの状態遷移を次の図に示します。
- (凡例)
- オンライン操作:HDLMコマンドのonlineオペレーションの実行
- オフライン操作:HDLMコマンドのofflineオペレーションの実行
各LUに対する最後の稼働状態のパスは,offlineオペレーションでは閉塞状態にできません。これは,LUにアクセスできなくなることを防ぐためです。offlineオペレーションについては,「6.4 offline パスを閉塞状態にする」を参照してください。自動フェイルバックによってパスが障害から回復すると,そのパスは自動的に稼働状態(Online)になります。
ただし,間欠障害を監視している場合,間欠障害と見なされたパスは,障害から回復しても自動的に稼働状態(Online)になりません。この場合,パスを手動で稼働状態(Online)にしてください。
- 注意事項
- HDLMコマンドを使用してパスのオフライン操作を行った直後にパスに障害が発生すると,一度Offline(C)となった状態がOffline(E)に遷移する場合があります。オフライン操作を実行した場合は,一定時間(2分程度)待ってから再度HDLMコマンドを使用してパスの状態を確認し,Offline(C)になっていることを確認してください。Offline(E)になっている場合は,再度オフライン操作を実行してください。
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