Replication Manager Software Application Agent CLI リファレンスガイド

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2.4.6 drmdevctl(物理ボリュームを隠ぺいおよび隠ぺい解除する)

書式

すべてのコピーグループの副ボリュームを隠ぺいする場合

drmdevctl -detach [ -noscan ]

バックアップカタログに記録されたコピーグループの副ボリュームを隠ぺいする場合

drmdevctl バックアップID -detach [ -noscan ]

コピーグループを指定して副ボリュームを隠ぺいする場合

drmdevctl -copy_group コピーグループ名 -detach [ -noscan ]

すべてのコピーグループの副ボリュームを隠ぺい解除(公開)する場合

drmdevctl -attach [ -noscan ]

バックアップカタログに記録されたコピーグループの副ボリュームを隠ぺい解除(公開)する場合

drmdevctl バックアップID -attach [ -noscan ]

コピーグループを指定して副ボリュームを隠ぺい解除(公開)する場合

drmdevctl -copy_group コピーグループ名 -attach [ -noscan ]

サーバのOSへのディスク再認識指示をする場合

drmdevctl -rescan

ローカルボリュームのディスクSignatureを表示する場合(すべてのコピーグループが対象)

drmdevctl -sigview

ローカルボリュームのディスクSignatureを表示する場合(指定したバックアップカタログに記録されているコピーグループが対象)

drmdevctl バックアップID -sigview

ローカルボリュームのディスクSignatureを表示する場合(指定したコピーグループが対象)

drmdevctl -copy_group コピーグループ名 -sigview

ローカルボリュームのディスクSignatureを,バックアップ時の値に更新する場合(指定したバックアップカタログに記録されているコピーグループが対象)

drmdevctl バックアップID -sigset

ローカルボリュームのディスクSignatureを,指定した値に更新する場合(指定したコピーグループが対象)

drmdevctl -copy_group コピーグループ名 -sigset ディスクSignature

説明

サーバに接続されたストレージシステム装置の物理ボリュームを,サーバから隠ぺいまたは隠ぺい解除します。サーバから物理ボリュームを隠ぺいしてアクセスを制御することで,ユーザーの誤操作を防ぐことができます。

また,物理ボリュームを隠ぺいし,Veritas Storage Foundation環境でのバックアップ,または,Thin ImageもしくはCopy-on-Write Snapshotを利用したバックアップを,複数の世代の副ボリュームに取得すれば,それぞれをバックアップサーバでテープ装置にバックアップできます。

Application Agentの管理対象となるすべてのコピーグループを対象にできるため,バックアップサーバのボリューム隠ぺい環境の初期構築ができます。また,バックアップIDおよびコピーグループを指定することで,対象を絞り込んでコマンドを実行することもできます。

運用開始後に,サーバに接続されたストレージシステム装置の物理ボリュームに対して隠ぺいまたは隠ぺい解除をしたい場合にも使用できます。

また,ファイルサーバまたはデータベースサーバでリストアコマンドがエラー終了した場合に,バックアップサーバでコピーグループのディスクSignature(ディスク署名)を表示および更新できます。これによって,リストア処理の失敗から回復できます。

-detach-attachまたは-rescanオプションを指定する場合は,RAID Manager用連携定義ファイル(DEFAULT.dat)にDEVICE_DETACH=ENABLEを設定しておく必要があります。

引数

バックアップID

バックアップカタログに対応したバックアップIDを指定します。バックアップIDを指定すると,バックアップカタログに記録されたコピーグループの副ボリュームが対象の物理ボリュームとなります。

-copy_group コピーグループ名

有効なコピーグループ名を指定します。指定されたコピーグループの副ボリュームが,対象の物理ボリュームとなります。

-detach

ストレージシステムの物理ボリュームをサーバから隠ぺいし,サーバのOSへのディスク再認識を指示します。

-attach

隠ぺい状態のストレージシステムの物理ボリュームを隠ぺい解除(公開)し,サーバのOSへのディスク再認識を指示します。

-noscan

ボリューム隠ぺいまたは隠ぺい解除後に,OSへのディスク再認識指示を行わない場合に指定します。ただし,ボリューム隠ぺいまたは隠ぺい解除(公開)を一度でも実行した場合は,最後にOSへのディスク再認識指示(-rescan)をする必要があります。ディスク再認識指示をしなかった場合,OSと実際のディスク構成の間に不整合が発生するため,「drmdevctl -detach」「drmdevctl -attach」以外の操作を実行した場合の動作の保証はできません。

このオプションは,-detachまたは-attachオプションのどちらかと同時に指定する必要があります。

-rescan

OSへのディスク再認識を指示します。ボリューム隠ぺいまたは隠ぺい解除を実行した場合は,そのあとにディスクの再認識をする必要があります。ディスク再認識操作の処理時間はハードウェア構成(特に接続ディスク数)に依存します。

このオプションは,ほかのオプションと同時に指定できません。

-sigview

物理ボリュームのディスクSignatureを表示します。

このオプションは,KAVX5137-Eのメッセージが出力され,リストアコマンドがエラー終了した場合に,運用を回復するために使用します。

-sigviewオプションを指定したときに表示される項目を,次の表に示します。

表2-14 drmdevctl -sigviewコマンドの表示項目

表示項目 意味
COPY_GROUP

バックアップIDを指定した場合
バックアップ対象のコピーグループの名称

コピーグループを指定した場合
指定したコピーグループの名称

指定なしの場合
すべてのコピーグループ
DEVICE コピーグループに対応する物理ボリューム名
(例)「Harddisk0
ディスク隠ぺい時など,物理ボリュームが取得できない場合は「UNKNOWN」が表示される。
TYPE DEVICEに表示された物理ボリュームのパーティションスタイル
(「MBR」「GPT」「RAW」「---」のどれか)
DEVICEの表示内容が「UNKNOWN」の場合は,「---」が表示される。
CUR_DISKID DEVICEに表示された物理ボリュームの,現在のディスクSignature(16進数で表示)
DEVICEの表示内容が「UNKNOWN」の場合は,「--------」が表示される。
BKU_DISKID バックアップカタログに記録されたディスクSignature(16進数で表示)
ディスクSignatureがセットされていない場合(Protection Manager 04-10以前の環境でバックアップした場合など),およびバックアップIDを指定しなかった場合は,「--------」が表示される。

-sigset ディスクSignature

物理ボリュームのディスクSignatureを更新します。

このオプションは,KAVX5137-Eのメッセージが出力され,リストアコマンドがエラー終了した場合に,運用を回復するために使用します。

-sigsetオプションは,「バックアップID」または「-copy_group コピーグループ名」のどちらかを,同時に指定する必要があります。

注意事項

戻り値

0:正常終了した場合

0以外:エラーが発生した場合

使用例

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