Replication Manager Software Application Agent CLI リファレンスガイド

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1.5.4 EX_DRM_TAPE_RESTORE(テープから副ボリュームにリストアする)

書式

EX_DRM_TAPE_RESTORE オペレーションID -backup_id バックアップID
                [ -exopt [ -mount_pt マウントポイントディレクトリ名]
                  [ -raw ] [ -force ] [ -bup_env 構成定義ファイル名 ] ]

次の書式でもコマンドを実行できます。

EX_DRM_TAPE_RESTORE オペレーションID -backup_id バックアップID
                [ -mount_pt マウントポイントディレクトリ名 ][ -raw ]

説明

drmmountコマンド,drmmediarestoreコマンドおよびdrmumountコマンドを実行し,テープのバックアップデータを副ボリュームにリストアします。このとき,バックアップIDを記録したバックアップID記録ファイルが生成されます。なお,バックアップ対象がSQL Serverデータベースの場合はSQL Serverメタファイルもリストアします。

EX_DRM_TAPE_RESTOREを実行すると,drmmediarestoreコマンドが実行され,ウィンドウが表示されます。このとき,拡張コマンドを実行したウィンドウはWAIT状態となります。

Backup Execを使用している場合は,drmmediarestoreコマンドが実行されたウィンドウでメッセージが表示されるので,メッセージに従ってリストアしてください。

リストア操作が終了したあと,次のどれかのキーワードを入力してください。

Backup Execを使用してリストア操作を完了したあと,正しいキーワードを入力してください。

NetBackupを使用している場合は,drmmediarestoreコマンドの実行が終了すると,ウィンドウが閉じます。

これ以降の操作は,拡張コマンドを実行したウィンドウで実行してください。

drmmountコマンドが正常に終了した場合,drmmediarestoreコマンドの実行結果に関係なく,drmumountコマンドが実行されます。

前提条件

次の前提条件があります。

なお,複数のEX_DRM_TAPE_RESTOREを同時に実行する場合は,コマンドリトライ時間に注意する必要があります。設定値の詳細については,マニュアル「Hitachi Command Suite Replication Manager Software Application Agent CLI ユーザーズガイド」の,コマンド実行時の注意事項を参照してください。

引数

オペレーションID

処理の対象となるリソースを表す固有の文字列を指定します。指定したオペレーションIDに対応したオペレーション定義ファイルの情報が,拡張コマンドの実行に使用されます。

-backup_id バックアップID

リストアするバックアップデータのバックアップIDを指定します。バックアップIDとは,バックアップデータを一意に識別するためのIDで,バックアップ時に,バックアップカタログに登録されます。バックアップIDを確認するには,drmtapecatコマンドを実行します。

-exopt

このオプションは,-mount_ptオプション,-rawオプション,-forceオプション,または-bup_env 構成定義ファイル名オプションを指定する場合に,これら4つのオプションの前に指定します。

-mount_pt マウントポイントディレクトリ名

副ボリュームをマウントするマウントポイントディレクトリの名称を指定します。副ボリュームは,指定したマウントポイントにマウントされ,テープのデータが副ボリュームへリストアされます。

マウントポイントディレクトリ名はドライブ文字またはドライブ文字から始まる絶対パスで指定します。

マウントポイントディレクトリ名を指定するときの条件は次のとおりです。

マウントポイントディレクトリ名としてドライブを指定すると,指定したドライブを基点として未使用のドライブをアルファベット順に検索し,マウントします。

マウントポイントディレクトリ名としてドライブ文字から始まる絶対パスを指定すると,マウント先は次のようになります。

<マウントポイントディレクトリ名に指定した絶対パス>\<正ボリュームのドライブ文字>\<正ボリュームの絶対パス>

(例)
正ボリュームが「C:\p_mnt\」にマウントされていて,-mount_ptオプションに指定したマウントポイントディレクトリ名が「D:\s_mnt\」の場合,副ボリュームでのマウント先は「D:\s_mnt\C\p_mnt\」となります。

パスの末尾に「\」がない場合でも,「\」が指定されているものと見なされます。例えば,「D:」と「D:\」は同じドライブと見なされます。また,「D:\MOUNTDIR」と「D:\MOUNTDIR\」は同じディレクトリと見なされます。

このオプションを省略した場合,次のマウントポイントが使われます。

拡張コマンド実行時に使用されていないドライブ

-raw

このオプションは,バックアップ対象のデータがRAWデバイスとしてテープにバックアップされたデータである場合に指定します。

バックアップ対象のデータがEX_DRM_TAPE_BACKUP-rawオプションを指定してバックアップされたものである場合は,このオプションを省略してもリストアは正常に実行されます。バックアップ対象のデータが-rawオプションを指定しないでバックアップされたものである場合にこのオプションを指定すると,拡張コマンドにエラーが発生します。

-force

このオプションは,強制的にマウントを実行する場合に指定します。このオプションを指定すると,ファイルサーバまたはデータベースサーバでバックアップを実行したときに取得した正ボリュームのコピーグループ名がファイルサーバまたはデータベースサーバの情報と一致していれば,LDEV番号またはSERIAL番号が一致していない場合にも強制的にマウントされます。

このオプションを省略すると,ファイルサーバまたはデータベースサーバでバックアップを実行したときに取得した正ボリュームのコピーグループ名,LDEV番号およびSERIAL番号がファイルサーバまたはデータベースサーバの情報と一致していない場合には,マウントされないで拡張コマンドにエラーが発生します。

このオプションは,副ボリュームが障害などの理由で交換され,LDEV番号またはSERIAL番号が変更された場合など,正ボリュームのコピーグループ名だけをキーとして強制的に副ボリュームにマウントする必要があるときに指定してください。通常のバックアップでこのオプションを指定した場合,データが破壊されるおそれがあります。

-bup_env 構成定義ファイル名

テープにバックアップ,または,テープからリストアをする場合に,ユーザーが作成した構成定義ファイルの起動パラメーターを指定したいときに指定します。

このオプションを省略した場合は,デフォルトの構成定義ファイルを使用します。このため,デフォルトの構成定義ファイルを作成しておく必要があります。

構成定義ファイルは,デフォルト構成定義ファイルと同じディレクトリの下に作成してください。詳細については,マニュアル「Hitachi Command Suite Replication Manager Software Application Agent CLI ユーザーズガイド」の,構成定義ファイルの作成についての記述を参照してください。

注意事項
構成定義ファイルのNBU_MASTER_SERVERの値は,バックアップ時と同じ値を指定する必要があります。

構成定義ファイル名を指定するときの条件は次のとおりです。

最大文字数(ディレクトリ長とファイル名の合計):255バイト

使用できる文字:Windowsでファイル名として使用できる文字

戻り値

0:正常終了した場合

0以外:エラーが発生した場合

エラーの発生条件

次の場合には,この拡張コマンドはエラーとなります。

使用例

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