Replication Manager Software Application Agent CLI ユーザーズガイド

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3.5.2 運用待機型のクラスタ構成の場合(Active-Passive)

運用待機型(Active-Passive)のクラスタ構成の場合,ディクショナリマップファイルは,現用サーバ,待機サーバそれぞれが参照できる共有ディレクトリに作成する必要があります。運用待機型(Active-Passive)のクラスタ構成でのディクショナリマップファイルの作成例について,次の図に示します。

図3-7 運用待機型(Active-Passive)のクラスタ構成でのディクショナリマップファイルの作成例

[図]

運用待機型(Active-Passive)のクラスタ構成の場合にディクショナリマップファイルを作成するには:

  1. ディクショナリマップファイルおよびバックアップカタログの格納先を変更します。
    現用サーバおよび待機サーバそれぞれのApplication Agentの構成定義ファイル(init.conf)に「DRM_DB_PATH=<共有ディスク上のディレクトリ名>;<仮想サーバ名>」を追加します。次のことに注意してください。
    • init.confの最後の行に追加する。
    • 「<共有ディスク上のディレクトリ名>;<仮想サーバ名>」の後ろには必ず改行コードを入れる。
    • バックアップ対象とは別の共有ディスクを指定する。バックアップ対象のペアボリュームを構成した共有ディスクは指定しない。
    • 拡張コマンドは運用時に一時ディレクトリを自動生成する。自動生成する場所はディクショナリマップファイル格納ディレクトリと同じ階層のディレクトリとなる。クラスタ構成で拡張コマンドを使用する場合,拡張コマンドが一時ディレクトリを共有できるように,ディクショナリマップファイル格納ディレクトリは共有ディスク上に設定する必要がある。
    • ディレクトリ名は絶対パスで指定する。
    注意事項
    • Veritas Cluster Serverを使用したクラスタ構成の場合,DRM_DB_PATHの仮想サーバ名はバックアップ対象のサービスグループにあるLanmanリソースのVirtualNameと一致している必要があります。
    • バックアップ対象がExchangeデータベースの場合,DRM_DB_PATHの仮想サーバ名にはExchange仮想サーバ名を指定してください。
    Application Agentの構成定義ファイル(init.conf)の指定例を次に示します。
    DRM_DB_PATH=H:\PTM;VHOST
  2. 共有ディスクにディクショナリマップファイルおよびバックアップカタログを作成します。
    Active状態となっている現用サーバでdrmdbsetupユーティリティを実行します。クラスタを切り替えて,待機サーバで実行する必要はありません。
    drmdbsetupユーティリティを実行する前に,環境変数DRM_HOSTNAMEに仮想サーバ名を設定しておく必要があります。仮想サーバ名を指定しないと,共有ディスクにディクショナリマップファイルが作成されないで,デフォルトのディクショナリマップファイル格納ディレクトリに作成されてしまい,Application Agentのクラスタ設定が有効になりませんのでご注意ください。
    バックアップ対象がExchangeデータベースの場合,仮想サーバ名にはExchange仮想サーバ名を設定してください。
    drmdbsetupユーティリティを実行するには,次のように指定します。
    PROMPT> set DRM_HOSTNAME=VHOST
    PROMPT> <Application Agentのインストール先>\DRM\bin\util\drmdbsetup -i
    ディクショナリマップファイルおよびバックアップカタログが作成されると,次のメッセージが表示されます。
    All data files were created.
  3. クラスタソフトウェアがVeritas Cluster Serverを使用している場合は,drmclusinitコマンドでクラスタリソース情報を登録します。
    詳細については,「3.6.2 クラスタ情報の構成定義ファイルの作成(Veritas Cluster Serverを使用している場合)」を参照してください。

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