Replication Manager Software Application Agent CLI ユーザーズガイド
パラメーターHORCMINSTおよびHORCMINST_AUXには,RAID Managerのインスタンスのインスタンス番号を指定します。インスタンス番号は,サーバに配置してあるRAID Managerの構成定義ファイル(horcm<n>.conf)のファイル名(nの部分)に指定したインスタンス番号と一致している必要があります。
注意事項
- ストレージシステム内のボリューム複製機能を利用する場合などで,正ボリュームを管理するRAID Managerインスタンスと副ボリュームを管理するRAID Managerインスタンスを同じサーバに配置するときは,次のように指定してください。
- HORCMINSTとHORCMINST_AUXの両方を指定します。
HORCMINSTとHORCMINST_AUXに指定するインスタンス番号については,「表3-16 RAID Manager用連携定義ファイル(DEFAULT.dat)のパラメーター(インスタンス番号の設定)」を参照してください。- ファイルサーバまたはデータベースサーバと,バックアップサーバではHORCMINSTおよびHORCMINST_AUXに設定する値は逆になります。
- ストレージシステム間のボリューム複製機能を利用する場合などで,正ボリュームを管理するRAID Managerインスタンスと副ボリュームを管理するRAID Managerインスタンスを別々のサーバに配置するときは,次のように指定してください。
- HORCMINSTだけを指定します。HORCMINST_AUXは指定しないでください。
HORCMINSTに指定するインスタンス番号については,「表3-16 RAID Manager用連携定義ファイル(DEFAULT.dat)のパラメーター(インスタンス番号の設定)」を参照してください。- それぞれのサーバで,HORCMINSTに指定したRAID Managerインスタンスが起動されている必要があります。
- サーバに配置されていないRAID ManagerインスタンスをHORCMINST_AUXに指定した場合,RAID Managerインスタンスの起動に失敗した旨のエラーメッセージが,アプリケーションログに出力されます。このエラーメッセージが出力された場合,処理対象に関連しないインスタンスである場合には,Application Agentのコマンドの処理は続行します。また,この場合,コマンドの結果には影響ありません。
- HORCMINSTおよびHORCMINST_AUXに指定したRAID Managerインスタンスは,Application Agentでコマンドを実行する前にあらかじめ起動しておくことをお勧めします。
- HORCMINSTおよびHORCMINST_AUXに複数のインスタンス番号を指定するときには,次の例のように別の行に指定してください。
HORCMINST=0
HORCMINST_AUX=1
HORCMINST=2
HORCMINST_AUX=3- クラスタ構成の場合,クラスタを構成する各サーバに配置するDEFAULT.datのHORCMINSTとHORCMINST_AUXには,同じインスタンス番号を記述する必要があります。
DEFAULT.datは,同一のファイルを2つ作成し,1つのDEFAULT.datを一方のサーバに,もう1つのDEFAULT.datをもう一方のサーバに配置することもできます。表3-16 RAID Manager用連携定義ファイル(DEFAULT.dat)のパラメーター(インスタンス番号の設定)
パラメーター 説明 デフォルト値 ファイルサーバまたはデータベースサーバ バックアップサーバ HORCMINST※1※2 正ボリュームを管理するRAID Managerのインスタンス番号を設定します。 副ボリュームを管理するRAID Managerのインスタンス番号を設定します。 なし HORCMINST_AUX※3 副ボリュームを管理するRAID Managerのインスタンス番号を設定します。 正ボリュームを管理するRAID Managerのインスタンス番号を設定します。 なし
- 注※1
- HORCMINSTは必須のパラメーターです。
- 注※2
- 複数のHORCMINSTを指定していても,環境変数DRM_HORCMINSTでRAID Managerのインスタンス番号を指定した場合は,環境変数DRM_HORCMINSTに指定したRAID Managerインスタンスだけが使用されます。
- 注※3
- 複数のHORCMINST_AUXを指定していても,環境変数DRM_HORCMINST_AUXでRAID Managerのインスタンス番号を指定した場合は,環境変数DRM_HORCMINST_AUXに指定したRAID Managerインスタンスだけが使用されます。
- 次のコマンドを実行した場合,環境変数DRM_HORCMINSTおよびDRM_HORCMINST_AUXに指定されたインスタンスを起動します。
- drmresync
- drmmount
- drmumount
- drmmediabackup
- drmmediarestore
- EX_DRM_RESYNC
- EX_DRM_MOUNT
- EX_DRM_UMOUNT
- EX_DRM_TAPE_BACKUP
- EX_DRM_TAPE_RESTORE
- EX_DRM_CACHE_PURGE
RAID Manager用連携定義ファイル(DEFAULT.dat)のRAID Managerインスタンス番号の設定例を次の図に示します。
図3-6 RAID Manager用連携定義ファイル(DEFAULT.dat)のRAID Managerインスタンス番号の設定例
この例の前提条件は,次のとおりです。
- ファイルサーバまたはデータベースサーバにRAID Managerのインスタンス(インスタンス番号:1)が起動している。
- バックアップサーバにRAID Managerのインスタンス(インスタンス番号:2)が起動している。
- ファイルサーバまたはデータベースサーバ,およびバックアップサーバに,RAID Managerの構成定義ファイル(horcm1.conf,horcm2.conf)が用意されている。
この例では,次のようにパラメーターを設定しています。
- ファイルサーバまたはデータベースサーバのRAID Manager用連携定義ファイル(DEFAULT.dat)には,正ボリュームを管理するRAID Managerのインスタンス番号「1」がパラメーターHORCMINSTに設定されている。また,副ボリュームを管理するRAID Managerのインスタンス番号「2」がパラメーターHORCMINST_AUXに設定されている。
- バックアップサーバのRAID Manager用連携定義ファイル(DEFAULT.dat)には,副ボリュームを管理するRAID Managerのインスタンス番号「2」がパラメーターHORCMINSTに設定されている。また,正ボリュームを管理するRAID Managerのインスタンス番号「1」がパラメーターHORCMINST_AUXに設定されている。
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