Replication Manager Software Application Agent CLI ユーザーズガイド
Microsoft Cluster ServiceまたはWindows Server Failover Clusteringを使用したクラスタ環境で,クラスタリソースがオンライン状態でのリストアを有効にするかどうかを,次のパラメーターで指定できます。
表3-9 init.confのパラメーター(クラスタリソースがオンライン状態でのリストアの設定)
パラメーター 説明 設定できる値
(デフォルト値)CLU_MSCS_RESTORE リストアコマンド実行時にクラスタリソースがオンライン状態でのリストアをする場合にはONLINEを設定します。値が設定されていない場合,またはOFFLINEが設定されている場合はクラスタリソースがオフライン状態でのリストアとなります。 ONLINEまたはOFFLINE
(OFFLINE)クラスタ構成の場合は,リストアを実行する前に,リストア対象のクラスタディスク(Aとする)のメンテナンスモードをオフにしてください。また,そのクラスタディスク(A)がディレクトリマウントされている場合は,次に該当するクラスタディスクのメンテナンスモードもオフにしてください。※
- 前述のクラスタディスク(A)がマウントされているディレクトリマウントポイントの上位ディレクトリにマウントされているクラスタディスク
- 前述のクラスタディスク(A)がマウントされているディレクトリマウントポイントのドライブにマウントされているクラスタディスク
- 注※
- Windowsが,メンテナンスモードがオンになっているクラスタディスクをクラスタ化されていないディスクとして扱い,エラーを検知する場合があるためです。
このパラメーターとクラスタリソースの状態の関係を,バックアップ対象ごとに次に説明します。
- ファイルシステム
Microsoft Cluster ServiceまたはWindows Server Failover Clustering環境のクラスタグループ内のボリュームに対して,クラスタリソースがオンライン状態でのリストアができます。クラスタソフトウェアとしてVeritas Cluster Serverを使用している場合,クラスタリソースがオフライン状態でのリストアとなります。
ファイルシステムの場合のクラスタリソースの状態を次の表に示します。表3-10 CLU_MSCS_RESTOREパラメーターとクラスタリソースの状態(ファイルシステム)
クラスタ種別 CLU_MSCS_RESTORE リストア対象 クラスタリソースの状態 Microsoft Cluster ServiceまたはWindows Server Failover Clustering OFFLINE ○ オフライン ONLINE ○ オンライン Veritas Cluster Server - ○ オフライン
- (凡例)
- -:使用しない。
- ○:リストアできる。
- SQL Serverデータベース
Microsoft Cluster ServiceまたはWindows Server Failover Clustering環境のユーザーデータベースに対して,クラスタリソースがオンライン状態でのリストアができます。リストア対象にシステムデータベース(master,model,msdb,distribution)が含まれる場合,SQL Serverのサービスをいったん停止するため,クラスタリソースがオフライン状態でのリストアとなります。また,クラスタソフトウェアとしてVeritas Cluster Serverを使用している場合,クラスタリソースがオフライン状態でのリストアとなります。
SQL Serverデータベースの場合のクラスタリソースの状態を次の表に示します。
- <リストアオプションとして-resyncを指定した場合>
表3-11 CLU_MSCS_RESTOREパラメーターとクラスタリソースの状態(SQL Serverデータベース1)
クラスタ種別 CLU_MSCS_RESTORE リストア対象 クラスタリソースの状態 S U S+U Microsoft Cluster ServiceまたはWindows Server Failover Clustering OFFLINE ○ ○ ○ オフライン ONLINE ○ ○ ○ オンライン※ Veritas Cluster Server - ○ ○ ○ オフライン - (凡例)
- -:使用しない。
- ○:リストアできる。
- S:システムデータベース
- U:ユーザーデータベース
- 注※
- リストア対象のデータベースにシステムデータベースが含まれている場合,CLU_MSCS_RESTOREパラメーターのONLINE設定は無視され,リストア対象となるインスタンスを管理するクラスタリソースをオフライン状態にします。
- <リストアオプションとして-no_resyncを指定した場合>
表3-12 CLU_MSCS_RESTOREパラメーターとクラスタリソースの状態(SQL Serverデータベース2)
クラスタ種別 CLU_MSCS_RESTORE リストア対象 クラスタリソースの状態
(クラスタ制御)S U S+U Microsoft Cluster ServiceまたはWindows Server Failover Clustering OFFLINE ○ ○ ○ なし※ ONLINE ○ ○ ○ なし※ Veritas Cluster Server - ○ ○ ○ なし※ - (凡例)
- -:使用しない。
- ○:リストアできる。
- S:システムデータベース
- U:ユーザーデータベース
- 注※
- リストア対象のデータベースにシステムデータベースが含まれている場合,SQL Serverサービスのクラスタリソースだけをオフライン状態にします。
- Exchangeデータベース
Microsoft Cluster ServiceまたはWindows Server Failover Clustering環境のデータベースに対して,すべてのバックアップモードで取得したバックアップデータを,クラスタリソースがオンライン状態でリストアできます。クラスタソフトウェアとしてVeritas Cluster Serverを使用している場合,クラスタリソースがオフライン状態でのリストアとなります。
Exchangeデータベースの場合のクラスタリソースの状態を次の表に示します。表3-13 CLU_MSCS_RESTOREパラメーターとクラスタリソースの状態(Exchangeデータベース)
クラスタ種別 バックアップモード CLU_MSCS_RESTORE リストア
対象クラスタリソースの状態 Microsoft Cluster ServiceまたはWindows Server Failover Clustering VSS OFFLINE ○ オフライン ONLINE ○ オンライン COLDまたはONLINE OFFLINE ○ オフライン ONLINE ○ オンライン Veritas Cluster Server VSS - × × COLDまたはONLINE - ○ オフライン
- (凡例)
- -:使用しない。
- ○:リストアできる。
- ×:リストアできない。
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