Replication Manager Software Application Agent CLI ユーザーズガイド
Application Agentでは,ファイルシステムやデータベース,さらにRAID装置内でのディスク管理情報など,バックアップ・リストア運用に必要なさまざまな構成定義情報を検出し,「ディクショナリマップファイル」というファイルを作成します。
Application Agentはディクショナリマップファイルを参照しながらRAID Managerを制御するので,システム管理者の負担を軽減できます。
ディクショナリマップファイルは,次のファイルで構成されます。
- アプリケーションマップファイル
- ジャーナルログなど,バックアップの対象となるデータベースオブジェクトとファイルとの関連情報を記憶するためのファイルです。
- コアマップファイル
- ファイルシステムのマウントポイントディレクトリからRAID装置内のディスク番号までの関連情報を記録するためのファイルです。
- コピーグループマップファイル
- 正ボリュームと,それに対応する副ボリュームとのマッピング情報を記憶するためのファイルです。
- バックアップカタログ
- バックアップカタログは,Application Agentが実行するバックアップ操作の履歴や世代を管理するのに必要な情報を収集したものです。バックアップを実行すると,バックアップカタログ内に,実行したバックアップに関する情報を集めたレコードが作成されます。バックアップしたデータをリストアする場合,Application Agentは,バックアップカタログの情報を参照してリストアを実行します。
- バックアップカタログに記憶される情報の例を次に示します。
- バックアップID
- バックアップ開始日時
- バックアップ元に関する情報
- バックアップ先に関する情報
- バックアップIDとは,バックアップデータを識別するためのIDです。バックアップ時に,Application Agentが自動的に10けたのバックアップIDを付与し,バックアップカタログに登録します。
- バックアップIDはバックアップするたびに,新しいIDが付与されます。1つの正ボリュームに複数の副ボリュームを対応づけた世代管理をしている場合や,副ボリュームからテープへのバックアップをしている場合など,バックアップデータが複数あるときは,バックアップIDを指定してリストアできます。固定した文字列でバックアップデータを識別したい場合は,バックアップ時にバックアップコメントを指定することもできます。
クラスタ構成でApplication Agentのコマンドを実行するには,仮想サーバごとに,使用するディクショナリマップファイルの格納先を指定しておく必要があります。クラスタ構成については,「1.2.5 クラスタリングへの対応」を参照してください。クラスタ構成でのディクショナリマップファイルの作成方法については,「3.5 ディクショナリマップファイルの作成」を参照してください。
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