Tuning Manager - Agent for Network Attached Storage

[目次][索引][前へ][次へ]


A.2 ディスク占有量

ディスク占有量は,構築しているインスタンス数,パフォーマンスデータを収集するレコード数,および共通メッセージログのファイルサイズなどによって変化します。

ただし,共通メッセージログは,同一ホスト上のPerformance Managementプログラムで共通のため,ディスク占有量を見積もる場合は,1つのホストに対して一度だけ共通メッセージログのファイルサイズを加算してください(デフォルトの上限値は4メガバイト)。共通メッセージログのファイルサイズの上限値を変更したい場合は,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,インストールとセットアップについて説明している章を参照してください。

この節の構成
A.2.1 システム全体のディスク占有量
A.2.2 各インストール先ディレクトリのディスク占有量
A.2.3 Storeデータベース(Storeバージョン1.0)のディスク占有量
A.2.4 Storeデータベース(Storeバージョン2.0)のディスク占有量

A.2.1 システム全体のディスク占有量

表A-5 システム全体のディスク占有量

HTM - Agent for NASの状態 ディスク占有量(単位:メガバイト)
Windows Server 2003 Windows Server 2008 Windows Server 2012 Solaris(SPARC) Linux
インストール時 52 90 90 50 52
初期状態での運用 22+a 40+a 40+a 25+a 25+a

(凡例)

a:インスタンスごとのディスク占有量の和
1つのインスタンスのディスク占有量の算出式を次に示します。
b+78(単位:メガバイト)

b:Storeデータベースのディスク占有量(単位:メガバイト)
Storeデータベースのディスク占有量については,「A.2.3 Storeデータベース(Storeバージョン1.0)のディスク占有量」および「A.2.4 Storeデータベース(Storeバージョン2.0)のディスク占有量」を参照してください。

A.2.2 各インストール先ディレクトリのディスク占有量

表A-6 各インストール先ディレクトリのディスク占有量

ディレクトリ名 HTM - Agent for NASの状態 ディスク占有量(単位:メガバイト)
Windows Server 2003 Windows Server 2008 Windows Server 2012 Solaris(SPARC) Linux
システムドライブ インストール時 40 60 60
Tuning Managerシリーズのインストール先フォルダ インストール時 12 30 30
初期状態での運用 22+a 40+a 40+a
/opt/jp1pc インストール時 50 50
初期状態での運用 25+a 25+a
/var インストール時 2

(凡例)

a:インスタンスごとのディスク占有量の和
1つのインスタンスのディスク占有量の算出式を次に示します。
b+78(単位:メガバイト)

b:Storeデータベースのディスク占有量(単位:メガバイト)
Storeデータベースのディスク占有量については,「A.2.3 Storeデータベース(Storeバージョン1.0)のディスク占有量」および「A.2.4 Storeデータベース(Storeバージョン2.0)のディスク占有量」を参照してください。
-:該当しない

A.2.3 Storeデータベース(Storeバージョン1.0)のディスク占有量

Storeデータベース(Storeバージョン1.0)では,各レコードは,レコードタイプごとに1つのファイルに格納されます。Storeデータベース(Storeバージョン1.0)のディスク占有量について,レコードタイプごとに次の表に示します。

表A-7 レコードタイプごとのStoreデータベースのディスク占有量

レコードタイプ ディスク占有量の見積もり式(単位:バイト)
PIレコードタイプ X1+...+Xi+3,500*i
PDレコードタイプ Y1+...+Yj+700*j

(凡例)
X:PIレコードタイプのレコードで履歴データを収集する各レコードのディスク占有量
Y:PDレコードタイプのレコードで履歴データを収集する各レコードのディスク占有量
i:PIレコードタイプのレコードで履歴データを収集するレコード数
j:PDレコードタイプのレコードで履歴データを収集するレコード数

表A-7 レコードタイプごとのStoreデータベースのディスク占有量」の(凡例)で使用しているXとYの算出式を次に示します。

X={b*c + (a + 1,900)*{(b*c)/(65,250 - a) + 1}※1}*d*1.5
Y={b*e + (a + 1,900)*{(b*c)/(65,250 - a) + 1}※1*(e/c)※2}*1.5

算出式のa~eの意味は次のとおりです。

a:履歴データを収集する各レコードの固定部のサイズ。各レコードの固定部のサイズについては,「6. レコード」を参照してください。

b:履歴データを収集する各レコードの可変部のサイズ。各レコードの可変部のサイズについては,「6. レコード」を参照してください。

c:履歴データを収集する各レコードのインスタンス数(単数インスタンスレコードの場合は1)※3

d:PIレコードタイプのレコードで履歴データを収集する各レコードの保存レコード数※4

e:PDレコードタイプのレコードで履歴データを収集する各レコードの保存レコード数※5

注※1
{(b*c)/(65,250 - a) + 1}の計算結果は,小数点以下を切り捨ててください。

注※2
(e/c)の計算結果は,小数点以下を切り捨ててください。

注※3
各レコードのインスタンス数の見積もり方法を次の表に示します。既存のNASシステムを監視する場合,NASシステムの拡張を考慮して見積もりをしてください。

表A-8 各レコードのインスタンス数の見積もり方法

レコード名(レコードID) インスタンス数
Channel Node Configuration(PD_CHC) 単数インスタンスレコードのため「1」。
Channel Node Platform Configuration(PD_CPC) 単数インスタンスレコードのため「1」。
Device Detail(PI_DEVD) NASシステムのファイルシステムで使用するデバイスファイル数。
Device Summary(PI_DEVS) 単数インスタンスレコードのため「1」。
File System Configuration(PD_FSC) NASシステムのファイルシステムで使用するデバイスファイル数。
File System Detail - Local(PD_FSL) NASシステムのファイルシステム数。
IP Address Configuration(PD_IAC) NASシステムに設定するIPアドレス数。
Process Detail(PD) 1,000 + CIFSクライアントの接続数。
System Summary Overview(PI) 単数インスタンスレコードのため「1」。

監視するNASシステムが存在する場合,NAS システム上でコマンドを実行して,NASシステムのリソース数を確認できます。NASシステムのリソース数を確認するコマンドについては「表A-4 NASシステムのリソース数を確認するコマンド」を参照してください。

注※4
PIレコードタイプのレコードの場合,収集したデータがある一定の区分(時,日,週,月,および年単位)に自動的に要約されるので,分,時,日,週,月,および年の部分の保存レコード数を考慮して計算する必要があります。デフォルトの保存期間とレコード数を次の表に示します。

表A-9 PIレコードタイプのレコードでの保存期間(デフォルト値)とレコード数

データの種類 保存期間 レコード数
(収集間隔が1分の場合)
分単位 1日 1,440
時間単位 7日 168
日単位 1年 366
週単位 1年 52
月単位 1年 12
年単位 制限なし (収集年数)*1

注※5
保存レコード数については,マニュアル「Hitachi Command Suite Tuning Manager Software 運用管理ガイド」のエージェントの管理と設定について説明している個所,および「F.1 Agent Storeサービスのプロパティ一覧」を参照してください。
各PDレコードタイプのレコードでの保存レコード数のデフォルト値を次の表に示します。

表A-10 PDレコードタイプのレコードでの保存レコード数(デフォルト値)

レコード名(レコードID) 保存レコード数
Channel Node Configuration(PD_CHC) 120
Channel Node Platform Configuration(PD_CPC) 120
File System Configuration(PD_FSC) 147,600
File System Detail - Local(PD_FSL) 37,200
IP Address Configuration(PD_IAC) 37,200
Process Detail(PD) 864,000

A.2.4 Storeデータベース(Storeバージョン2.0)のディスク占有量

Storeデータベース(Storeバージョン2.0)では,各レコードは,要約区分ごと,日付ごと,レコードタイプごとに,ディレクトリ・ファイルが分かれて複数のファイルに格納されます。

Storeデータベース(Storeバージョン2.0)のディスク占有量,ファイル数,およびディレクトリ数の見積もりについて説明します。

Storeデータベースのディスク占有量は,レコードタイプごとのディスク占有量の総和となります。PIレコードタイプについては,さらに要約区分ごとのディスク占有量の総和となります。

レコードタイプごとのディスク占有量Xの見積もり式(単位:バイト)
X={(e+2)*f+(d+60)*{((e+2)*f)/(65,250-d)+1}※1}*a/b*(c+1)*1.1
a:レコードタイプ,要約区分ごとに値が異なります。「表A-11 a,b,およびcに設定する値」を参照してください。
b:レコードタイプ,要約区分ごとに値が異なります。「表A-11 a,b,およびcに設定する値」を参照してください。※2
c:履歴データの保存期間設定値※3。レコードタイプ,要約区分ごとに指定する単位が異なります。単位については「表A-11 a,b,およびcに設定する値」を参照してください。
d:履歴データを収集する各レコードの固定部のサイズ※4
e:履歴データを収集する各レコードの可変部のサイズ※4
f:履歴データを収集する各レコードのインスタンス数(単数インスタンスレコードの場合は1)※5。ただし,インスタンス数が2以上の場合,4の倍数に丸め込みます。例えばインスタンス数が2の場合,fは4となります。インスタンス数が1の場合,fは1となります。

表A-11 a,b,およびcに設定する値

レコードタイプ 要約区分 a b c
PI 1,440 1+(g-1)/60※2 保存期間(単位:日)
24 1+(g-1)/3,600※2 保存期間(単位:日)
7 1+(g-1)/86,400※2 保存期間(単位:週)
1 1+(g-1)/604,800※2 保存期間(単位:週)
1 1+(g-1)/2,592,000※2 保存期間(単位:月)
1 1+(g-1)/31,622,400※2 保存期間(単位:年)
PD 1,440 g/60 保存期間(単位:日)

(凡例)
g:履歴データの収集インターバル設定値(単位:秒)
-:該当しない

注※1
{((e+2)*f)/(65,250-d)+1}の計算結果は,小数点以下を切り捨ててください。

注※2
PIレコードタイプのbの計算結果は,小数点以下を切り捨ててください。

注※3
Storeバージョン2.0の場合のデフォルトの保存期間を「表A-12 PIレコードタイプのレコードの保存期間(デフォルト値)」,「表A-13 PDレコードタイプのレコードの保存期間(デフォルト値)」に示します。

注※4
各レコードの固定部・可変部のサイズについては,「6. レコード」のレコードサイズを参照してください。

注※5
レコードごとのインスタンス数については,「A.2.3 Storeデータベース(Storeバージョン1.0)のディスク占有量」を参照してください。

表A-12 PIレコードタイプのレコードの保存期間(デフォルト値)

データの種類 保存期間
分単位 1日
時単位 7日
日単位 54週
週単位 54週
月単位 12か月
年単位 制限なし

表A-13 PDレコードタイプのレコードの保存期間(デフォルト値)

レコード名(レコードID) 保存期間(単位:日)
Channel Node Configuration(PD_CHC) 7
Channel Node Platform Configuration(PD_CPC) 7
File System Configuration(PD_FSC) 7
File System Detail - Local(PD_FSL) 7
IP Address Configuration(PD_IAC) 7
Process Detail(PD) 3

Storeデータベースで作成されるファイル数Nの見積もり式を次に示します。

N=20+2*(
         (A11+A12+...+A1m+m)+
         (A21+A22+...+A2m+m)+
         (A31+A32+...+A3m+m)+
         (A41+A42+...+A4m+m)+
         (A51+A52+...+A5m+m)+
         (11*m)+
         (B1+B2+...+Bn+n)
         )

m:PIレコードタイプで収集しているレコードの数

n:PDレコードタイプで収集しているレコードの数

A11~A1m:PIレコードタイプのレコードごとの分レコードの保存期間設定値(単位:日)

A21~A2m:PIレコードタイプのレコードごとの時レコードの保存期間設定値(単位:日)

A31~A3m:PIレコードタイプのレコードごとの日レコードの保存期間設定値(単位:週)

A41~A4m:PIレコードタイプのレコードごとの週レコードの保存期間設定値(単位:週)

A51~A5m:PIレコードタイプのレコードごとの月レコードの保存期間設定値(単位:月)

B1~Bn:PDレコードタイプのレコードごとの保存期間設定値(単位:日)

Storeデータベースで作成されるディレクトリ数Nの見積もり式を次に示します。

N=25+2*((A1max)+(A2max)+(A3max)+(A4max)+(A5max)+11+(Bmax))

A1max:PIレコードタイプで収集しているレコードの要約区分が「分」のデータの保存期間設定値の最大値(単位:日)

A2max:PIレコードタイプで収集しているレコードの要約区分が「時」のデータの保存期間設定値の最大値(単位:日)

A3max:PIレコードタイプで収集しているレコードの要約区分が「日」のデータの保存期間設定値の最大値(単位:週)

A4max:PIレコードタイプで収集しているレコードの要約区分が「週」のデータの保存期間設定値の最大値(単位:週)

A5max:PIレコードタイプで収集しているレコードの要約区分が「月」のデータの保存期間設定値の最大値(単位:月)

Bmax:PDレコードタイプのレコードごとの保存期間設定値の最大値(単位:日)

Storeサービスがオープンするファイル数Nの見積もり式を次に示します。

N=20+2*(6*m+n)

m:PIレコードタイプで収集しているレコードの数

n:PDレコードタイプで収集しているレコードの数

[目次] [前へ] [次へ]


All Rights Reserved. Copyright© 2010, 2013, Hitachi, Ltd.