Tuning Manager - Storage Mapping Agent

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3.1.1 インストールとセットアップの前に

HTM - Storage Mapping Agentをインストールおよびセットアップする前に確認しておくことを説明します。

この項の構成
(1) 前提OS
(2) 監視対象ストレージシステム
(3) 監視対象デバイス
(4) ネットワークの環境設定
(5) インストールに必要なOSユーザー権限について
(6) 前提プログラム
(7) クラスタシステムでのインストールとセットアップについて
(8) 仮想化システムでのインストールとセットアップについて
(9) インストール済みのHTM - Storage Mapping Agentのバージョンを確認する
(10) セキュリティ関連プログラムの有無を確認する
(11) 注意事項

(1) 前提OS

HTM - Storage Mapping Agentの前提OSについては,「ソフトウェア添付資料」の適用OSについて説明している個所を参照してください。

(2) 監視対象ストレージシステム

HTM - Storage Mapping Agentの監視対象ストレージシステムを次の表に示します。

表3-1 監視対象ストレージシステム(UNIXの場合)

製品名称
SANRISE9500Vシリーズ
  • SANRISE9580V
  • SANRISE9585V
Hitachi AMSシリーズ
  • Hitachi AMS200
  • Hitachi AMS500
Hitachi AMS1000
BR150
Hitachi WMSシリーズ Hitachi WMS100
BR50
Hitachi AMS2000シリーズ
  • Hitachi AMS2100(H/W Rev. 0100)
  • Hitachi AMS2300(H/W Rev. 0100)
  • BR1600
Hitachi AMS2500(H/W Rev. 0100)
  • Hitachi AMS2100(H/W Rev. 0200)
  • Hitachi AMS2300(H/W Rev. 0200)
  • Hitachi AMS2500(H/W Rev. 0200)
  • BR1600S
  • BR1600E
Hitachi AMS2010
Hitachi SMSシリーズ Hitachi SMS100
HUS100シリーズ
  • HUS150
  • HUS130
  • HUS110
  • BR1650E
  • BR1650S
SANRISE9900Vシリーズ
  • SANRISE9970V
  • SANRISE9970V-e
  • SANRISE9980V
  • SANRISE9980V-e
Hitachi USP
  • Hitachi USP100
  • Hitachi USP600
  • Hitachi USP1100
Hitachi NSC55
SANRISE Hシリーズ
  • SANRISE H1024
  • SANRISE H128
H12000
H10000
Universal Storage Platform V/VMシリーズ
  • USP V
  • USP VM
  • H24000
  • H20000
Virtual Storage Platformシリーズ
  • VSP
  • VP9500
HUS VM

(3) 監視対象デバイス

HTM - Storage Mapping Agentの監視対象デバイスについては,「ソフトウェア添付資料」を参照してください。

(4) ネットワークの環境設定

Performance Managementが動作するためのネットワーク環境について説明します。

IPアドレスの設定

PFM - Agentのホストは,ホスト名でIPアドレスが解決できる環境を設定してください。IPアドレスを解決できない環境では,PFM - Agentは起動できません。

監視ホスト名(Performance Managementシステムのホスト名として使用する名前)には,実ホスト名またはエイリアス名を使用できます。

監視ホスト名の設定については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」のインストールとセットアップについて説明している章を参照してください。

ホスト名とIPアドレスは,次のどれかの方法で設定してください。

注意
  • 監視ホスト名は,ドメイン名を除いて指定してください。Performance Management は,DNS環境でも運用できますが,FQDN形式のホスト名には対応していません。
  • HP-UX 11i v3で,Node and Host Name Expansion機能を有効にした場合でも,PFM - Agentで使用できるホスト名の長さは最大8バイトです。このためuname -nコマンドで取得できるホスト名は8バイト以内に設定して運用してください。
  • Name ServerサービスおよびStatus Serverサービスに設定するポート番号については,Performance Managementシステム内の全ホストで同じ番号にする必要があります。ほかのPerformance Managementのサービスについても運用での混乱を避けるため,ポート番号とサービス名は,Performance Managementシステム全体で統一させてください。
  • Performance Managementは,DHCPによる動的なIPアドレスが割り振られているホスト上では運用できません。Performance Managementを導入するすべてのホストに,固定のIPアドレスを設定してください。
  • 複数のLAN環境で使用する場合は,jpchostsファイルでIPアドレスを設定してください。詳細は,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,インストールとセットアップについて説明している章を参照してください。
  • 名前解決を実施するホスト名のIPアドレスにループバックアドレスは設定できません。
  • hostsファイルにlocalhostとしてループバックアドレスの設定が必要です。

Performance Managementでは,ネットワーク構成がIPv4環境だけでなくIPv6環境にも対応しています。そのため,IPv4環境とIPv6環境が混在するネットワーク構成でも,Performance Managementを運用できます。IPv4環境とIPv6環境が混在するネットワーク構成でのPerformance Managementの運用については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,ネットワークの構成について説明している個所,およびインストールとセットアップについて説明している章を参照してください。

ポート番号の設定

Performance Managementプログラムのサービスは,デフォルトで次の表に示すポート番号が割り当てられています。これ以外のサービスまたはプログラムに対しては,サービスを起動するたびに,そのときシステムで使用されていないポート番号が自動的に割り当てられます。また,ファイアウォール環境で,Performance Managementを使用するときは,ポート番号を固定してください。ポート番号の固定の手順については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」のインストールとセットアップについて説明している章を参照してください。

表3-2 デフォルトのポート番号とPerformance Managementプログラムのサービス(UNIXの場合)

機能 サービス名 パラメーター ポート番号 備考
サービス構成情報管理機能 Name Server jp1pcnsvr 22285 PFM - ManagerのName Serverサービスで使用されるポート番号。
Performance Managementのすべてのホストで設定される。
NNM連携機能 NNM Object Manager jp1pcovsvr 22292 PFM - ManagerおよびPFM - BaseのNNM連携機能で,マップマネージャとオブジェクトマネージャの間の通信で使用されるポート番号。
PFM - ManagerおよびPFM - Baseがインストールされているホストで設定される。
サービス状態管理機能 Status Server jp1pcstatsvr 22350 PFM - ManagerおよびPFM - BaseのStatus Serverサービスで使用されるポート番号。
PFM - ManagerおよびPFM - Baseがインストールされているホストで設定される。

これらのPFM - Agentが使用するポート番号で通信できるように,ネットワークを設定してください。

(5) インストールに必要なOSユーザー権限について

HTM - Storage Mapping Agentをインストールするときは,必ず,rootユーザー権限を持つアカウントで実行してください。

(6) 前提プログラム

HTM - Storage Mapping Agentを管理するためのプログラムおよびHTM - Storage Mapping Agentがサポートするファイルシステムについては,「ソフトウェア添付資料」の同一装置内前提ソフトウェアまたはシステム内前提ソフトウェアについて説明している個所を参照してください。また,仮想化システムで運用する場合に必要な製品,マルチパス環境を監視する場合に必要な製品およびストレージリソースをボリューム管理するために必要な製品については,「ソフトウェア添付資料」の機能別/条件付前提ソフトウェアについて説明している個所を参照してください。

(7) クラスタシステムでのインストールとセットアップについて

HTM - Storage Mapping Agentは,クラスタシステムの実行系ノードおよび待機系ノードにインストールできます。ただし,論理ホスト上では運用できません。クラスタシステムでフェールオーバーが発生しても,各ノードのHTM - Storage Mapping Agentはフェールオーバーしません。物理ホスト上で個別に動作します。したがって,クラスタソフトへの登録は不要です。

クラスタシステムでのHTM - Storage Mapping Agentのインストール手順およびセットアップ手順は,非クラスタシステムの場合と同じです。インストール手順については「3.1.3 インストール手順」を,セットアップ手順については「3.1.4 HTM - Storage Mapping Agentのセットアップ手順」を参照してください。

注意
インストール先はローカルディスクです。共有ディスクにはインストールしないでください。

(8) 仮想化システムでのインストールとセットアップについて

仮想化システムでのHTM - Storage Mapping Agentのインストール手順およびセットアップ手順は,非仮想化システムの場合と同じです。インストール手順については「3.1.3 インストール手順」を,セットアップ手順については「3.1.4 HTM - Storage Mapping Agentのセットアップ手順」を参照してください。

ただし,ゲストOSのファイルシステムと論理デバイスのマッピング情報を収集するには,ゲストOSからSCSIコマンドなどでデバイスにアクセスできるように設定してください。設定方法については,各仮想化システムのマニュアルを参照してください。

(9) インストール済みのHTM - Storage Mapping Agentのバージョンを確認する

インストール済みのHTM - Storage Mapping Agentのバージョンを確認する方法について説明します。バージョンの確認には,jpctminfoコマンドを使います。jpctminfoコマンドは,実行ホストにインストールされたHTM - Storage Mapping Agentの製品情報を表示するコマンドです。このコマンドを使用すると,バージョンおよび修正パッチ履歴情報を確認できます。

コマンドの格納先ディレクトリを次に示します。

   /opt/jp1pc/tools/

HTM - Storage Mapping Agentのバージョンを確認したい場合,次のように指定してコマンドを実行します。

   jpctminfo agte

コマンドを実行すると,次の例のように,製品のバージョンが表示されます。

(例)

   PRODUCT  Hitachi Tuning Manager - Storage Mapping Agent
   VERSION  7.0.0-00(07-00-00)

また,修正パッチ履歴情報を付加して製品情報を表示したい場合,次のように-pオプションを指定してコマンドを実行します。

   jpctminfo agte -p

修正パッチがインストールされている場合,-pオプションを指定してコマンドを実行すると,次の例のように,修正パッチのバージョンとインストール日が表示されます。

(例)

   PRODUCT  Hitachi Tuning Manager - Storage Mapping Agent
   VERSION  7.0.0-02(07-00-02)
   PATCH    DATE
   070001   2010/01/31
   070002   2010/02/28

修正パッチがインストールされていない場合,-pオプションを指定してコマンドを実行すると,次の例のように,修正パッチのインストール履歴がないことを示すメッセージが表示されます。

(例)

   PRODUCT  Hitachi Tuning Manager - Storage Mapping Agent
   VERSION  7.0.0-00(07-00-00)
   KAVF24903-I 修正パッチの履歴情報はありません

(10) セキュリティ関連プログラムの有無を確認する

次に示すプログラムがインストールされていないかどうか確認してください。インストールされている場合,次の説明に従って対処してください。

(11) 注意事項

ここでは,Performance Managementをインストールおよびセットアップするときの注意事項を説明します。

環境変数に関する注意事項

Performance Managementが使用しているため,JPC_HOSTNAMEを環境変数として設定しないでください。設定した場合は,Performance Managementが正しく動作しません。

AIXの場合,HTM - Storage Mapping Agentの実行環境にODMDIR環境変数が設定されている必要があります。

同一ホストにPerformance Managementプログラムを複数インストール,セットアップするときの注意事項

Performance Managementは,同一ホストにPFM - ManagerとPFM - Agentをインストールすることもできます。その場合の注意事項を次に示します。

参考
システムの性能や信頼性を向上させるため,PFM - ManagerとPFM - Agentをそれぞれ別のホストで運用することをお勧めします。

バージョンアップの注意事項

古いバージョンのPFM - Agentからバージョンアップする場合の注意事項を次に示します。

なお,バージョンアップについての詳細は,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の付録を参照してください。

その他の注意事項

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