Tuning Manager Software ユーザーズガイド
Performance Reporterでは,「履歴レポート」と「リアルタイムレポート」を表示できます。履歴レポートは,設定された期間内のデータを表示するレポートです。リアルタイムレポートは,現状のデータを一時的に収集して表示するレポートです。
パフォーマンスデータの分析目的に合わせて,次に示す3種類のレポートを選択できます。
- 履歴(1つのエージェント)レポート
「履歴(1つのエージェント)レポート」は,1つのエージェントをデータ収集対象として表示するレポートです。1つのエージェントに対して,1枚の[レポート]画面を表示します。複数のエージェントを選択すると,選択したエージェントの数の[レポート]画面を表示します。「履歴(1つのエージェント)レポート」で扱うレコードの種類を次に示します。
- 単数インスタンス
1回のデータ収集で,1行で記録されるレコードを単数インスタンスと呼びます。また,Performance Reporterでは,レコード中の各行をインスタンスと呼びます。- 複数インスタンス
1回のデータ収集で,複数行で記録されるレコードを複数インスタンスと呼びます。各エージェントの同一フィールドの値を比較する場合などに有効です。- 履歴(複数のエージェント)レポート
「履歴(複数のエージェント)レポート」は,複数のエージェントをデータ収集対象として表示するレポートです。選択したエージェントの数が,1つでも複数でも,1枚の[レポート]画面を表示します。「履歴(複数のエージェント)レポート」で扱うレコードは,単数インスタンスだけです。- リアルタイム(1つのエージェント)レポート
「リアルタイム(1つのエージェント)レポート」は,1つのエージェントをデータ収集対象とし,現状のデータを一時的に収集して表示するレポートです。収集した値を順位づけし,ランキングを表示できます。ただし,Storeデータベースに格納されないため,過去のデータを取得して表示できません。
「リアルタイム(1つのエージェント)レポート」では,単数インスタンスのレコードおよび複数インスタンスのレコードを扱います。なお,Performance Reporterが提供するレポートには,通常のレポートと,複合レポートがあります。「複合レポート」は,複数の履歴レポートを1つのグラフに表示したレポートです。エージェントとレポート定義を組み合わせた複数の登録レポートをブックマークや複合ブックマークに登録しておくことで,エージェントの選択を必要としないで,即時にレポートや複合レポートを表示できます。
複合ブックマークでは登録レポート以外に,登録レポートを検証するための基準値となる,過去のある期間のレポートを保存できます。登録レポートを検証するための基準値となるレポートを「ベースライン」と呼びます。複数の登録レポートおよびベースラインを複合ブックマークとして定義,管理し,複合レポートとして同一グラフ上に表示できます。複合レポートを参照することで,システム全体の稼働状況を総合的に判断できます。
複合ブックマークの定義と複合レポートの関係を次の図に示します。
図に示すように,複数の監視エージェントのレポート定義を1つの複合ブックマークに登録しておくことで,複数のレポートを重ねて表示できます。例えば,HTTPサービスの応答速度とトランザクション数の変動値に相関性がある場合に,複合レポートを利用してレポートを重ねて表示することで,相関の度合いを視覚的に確認できます。
通常のレポートの表示方法については「6.2 レポートの生成」を参照してください。複合レポートの表示方法については「6.3 複合レポートの表示」を参照してください。
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