Tuning Manager Software ユーザーズガイド
ここでは,レポートとして表示されるデータの見方について説明します。
- この項の構成
- (1) データの集約
- (2) データを取得できなかった場合に表示される値
- (3) Agent-lessモードで監視しているホストの情報表示
リソースツリー上,ほかのリソースの上位にあるリソースのレポートを表示した場合,次に示すデータが集約されます。
- 容量データ。リソースツリー上,下位に当たるリソースの容量を合計した値となります。
- リソース数。リソースツリー上,下位に当たるリソースの数を合計した値となります。
通常,Main ConsoleのGUIにはDevice Managerやエージェントから取得したデータがメトリックの値として表示されますが,取得に失敗した場合,メトリックの値はn/aやerrorなどの値となります。
データを取得できないケースとその際に表示される値の対応を次の表に示します。
表5-3 データを取得できないケースとその際に表示される値の対応
取得できないケース 表示値
- エージェントのデータモデルが古く値を取得できない場合。
- エージェントから性能情報を取得する際に,その性能情報がエージェントのサポート対象外である場合。
n/a エージェントから性能情報を取得する際にエージェントとの通信に失敗した場合。 error
- Device Managerから構成/容量情報を取得する際にDevice Managerとの通信に失敗した場合。
- エージェントから容量情報を取得する際にエージェントが容量情報を保持していなかった場合。
- エージェントから性能情報を取得する際に比率を示すメトリック値の分母が0になった場合。
no data Device Managerから構成/容量情報を取得する際にDevice Managerが構成/容量情報を保持していなかった場合。 no dataまたは- 外部接続LDEVについて,RAID Levelに関するメトリック情報を表示しようとした場合。 - Device Managerから構成情報を取得する際に,仮想環境のデータストア名または仮想マシン名が取得できなかった場合。 no name
- 注意
- エージェントの組み合わせや利用しているエージェントのバージョンによっては制限が発生することがあります。詳細については,「13. Tuning Managerシリーズを使用する上での制限事項」を参照してください。
- データをチャート表示する場合,表示対象に指定した区間内のデータがすべてno dataのとき,データは存在しないものとして表示されません。また,このときKATN12627-Eメッセージが出力されます。一部のデータがno dataのときは,no dataではないデータだけがチャート表示されます。
(3) Agent-lessモードで監視しているホストの情報表示
Agent-lessモードでホストを監視している場合,ホストの性能情報,容量情報は取得対象でないため表示されません。GUIまたはCLIでこれらの情報を表示すると,次のどれかの事象が発生します。
- レポートやチャートを表示できないことを示すメッセージがGUIで表示されます。
- Agentモードで監視しているホストの情報だけがGUIでチャート表示されます。
- ホストの性能情報,容量情報を示すメトリックの値が「n/a」,「no data」または「0」とGUIおよびCLIで表示されます。
Agentモード使用時と比較して,メトリックの値がAgent-lessモード使用時に変わるメトリックを次の表に示します。表5-4 メトリックの値がAgent-lessモード使用時に変わるメトリック
リソース メトリック名 メトリックの値 ホスト CPU Usage n/a Memory Usage n/a Capacity 0 Used Capacity 0 Free Capacity 0 Free Rate 0 ファイルシステム Capacity no data Used Capacity no data Free Capacity no data Free Rate no data Used Rate no data Inodes no data デバイスファイル Drive Read Queue Length※ n/a Drive Write Queue Length※ n/a Drive Queue Length※ n/a Read I/O Response Time n/a Write I/O Response Time n/a I/O Response Time n/a Read IOPS n/a Write IOPS n/a IOPS n/a Read Transfer n/a Write Transfer n/a Transfer n/a
- 注※
- GUIで表示される名称です。CLIでは異なる名称で表示されます。詳細については,「11.3.4 GUI・CLI用語対応表」を参照してください。
また,次に示す情報の表示内容に差異が発生します。
- ファイルシステムとデバイスファイルの関連(ホストのOSがSolarisでVERITAS Volume Managerを用いて作成した論理ボリューム上のファイルシステムの場合)
Agentモード時(05-90以降のHTM - Storage Mapping Agent使用時)は,該当する論理ボリューム上のデバイスファイルだけがファイルシステムの関連リソースとして表示されますが,Agent-lessモードでは,05-90より前のHTM - Storage Mapping Agentを使用した場合と同様に,同一ディスクグループに所属する全デバイスファイルがファイルシステムの関連リソースとして表示されます。- デバイスファイル名(ホストのOSがSolarisの場合)
Device ManagerのHost Data Collectorを使用した場合,Agentモードのときと同様にインスタンス名(カーネル短縮名)がデバイスファイル名として表示されますが,Device Managerエージェントを使用した場合,論理ディスクデバイス名がデバイスファイル名として表示されます。
このため,ホストの監視モードを切り替えたときに,切り替え前に参照していた情報が,切り替え後異なる名称のデバイスファイルの情報として表示される事象が発生します。- デバイスファイル
Agentモード時は,ローカルハードディスクがデバイスファイルとして表示されますが,Agent-lessモードでは表示されません。- VSCSIデバイスのデバイスファイルとデバイスファイルに関連するファイルシステム(AIX VIOS機能を使用して,VIOC区画のホストにVSCSIデバイスを用いている場合)
Agentモード時は,VSCSIデバイスのデバイスファイルとデバイスファイルに関連するファイルシステムが表示されますが,Agent-lessモードでは表示されません。- 単一のLDEVに対して複数のI/O経路が在る場合のデバイスファイル(ホストのOSがSolarisでDynamic Link Managerを用いてマルチパスを構成している場合)
Agentモード時は,I/O経路ごとに1つずつデバイスファイルが表示されますが,Agent-lessモードでは,複数のI/O経路のうちどれか1つに対応するデバイスファイルだけ表示されます。- 単一のLDEVに対して複数のI/O経路が在る場合のデバイスファイルに関連するストレージシステムのポート(ホストのOSがWindowsでDynamic Link Managerを用いてマルチパスを構成している場合)
Agentモード時は,デバイスファイルに関連するストレージシステムのポートとして複数のI/O経路に関係するすべてのポートが表示されますが,Agent-lessモードでは,デバイスファイルに関連するストレージシステムのポートとして複数のI/O経路のうちどれか1つのI/O経路に関係するポートだけ表示されます。
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