Tuning Manager Software ユーザーズガイド

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1.2.5 性能上の問題の回避

Tuning Manager serverは,エージェントが収集するデータに対して設定したしきい値を監視できます。エージェントが収集したデータの値がしきい値に達した場合,emailを送信したり,コマンドを実行したりして,ユーザーに警告します。警告を受けたユーザーがパフォーマンスの低下に対応することで,運用上のトラブルを事前に回避できます。

Tuning Manager serverが発する警告には,アラートとアラームの2種類があります。

アラートによる警告(Tuning Manager serverの運用で問題となる事象の検知)
Tuning Manager serverは,エージェントやDevice ManagerからTuning Manager serverの運用に必要な情報を収集し,Tuning Manager serverのデータベースで管理しています。情報の収集や管理で問題が発生した場合,Tuning Manager serverの運用の続行が困難になります。Tuning Manager serverは,このような問題を未然に防ぐ手段としてアラートを発行し,ユーザーに問題が発生するおそれが高いことを通知できます。この機能は,Tuning Manager serverの基盤となるMain Consoleで提供しています。Tuning Manager serverは,次のタイミングで警告します。
  • 設定した時間を超過してもDevice Managerおよびエージェントからデータを取得できなかったとき
  • すでにポーリングが実行中のため,設定したポーリングがスキップされたとき
  • 設定した時間を超過してもポーリングが完了しなかったとき
  • ポーリング処理が致命的なエラーで中断したとき
  • Tuning Manager serverが使用するHiRDBのRDエリアの容量が一定容量を超えたとき
ポーリングの設定やアラートの発行設定,およびアラートの発行状況は,Main ConsoleのGUI上で設定,確認できます。
詳細については,マニュアル「Hitachi Command Suite Tuning Manager Software 運用管理ガイド」を参照してください。

アラームによる警告(監視対象リソースの運用で問題となる事象の検知)
監視対象リソースの状態は,運用していく中で刻一刻と変化していくものです。ディスクの容量不足,特定ボリュームへのI/Oの集中による性能劣化などは,システム障害に直結する重要な問題と言えます。Tuning Manager serverは,このような問題を未然に防ぐ手段としてアラームを発行し,ユーザーに問題が発生するおそれが高いことを通知できます。この機能は,監視対象リソースの稼働状況の詳細をモニタリングできるPerformance Reporterで提供しています。
なお,Performance Managementには,エージェントの稼働状態やエージェントが稼働するホストの稼働状態を確認する機能(ヘルスチェック機能)がありますが,この機能と連動してアラームを発行できます。詳細はマニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,障害検知の説明を参照してください。
アラームの設定・運用については,「8. アラームによる稼働監視」を参照してください。

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