Tiered Storage Manager Software CLI リファレンスガイド
AddVolumeToMigrationGroupコマンドは,指定したボリュームをマイグレーショングループに加えます。ボリュームは,ドメインコントローラーでのLDEVのデバイス番号(コントローラー論理デバイス番号)で指定します。
次の状態のマイグレーショングループには,ボリュームを加えることはできません。
- 終了状態(End)でないタスクに指定されているマイグレーショングループ
- リフレッシュの状態が「実行中」または「終了(失敗)」であるストレージドメインの中のマイグレーショングループ
タスクの状態はGetTasksコマンドで確認してください。
リフレッシュが必要なストレージドメインに対してコマンドを実行した場合,標準エラー出力に警告メッセージが出力されます。
- この項の構成
- (1) 記述形式
- (2) オプション
- (3) パラメーター
- (4) 出力項目
- (5) コマンド指定例と実行結果
htsmcli [ サーバのロケーション] AddVolumeToMigrationGroup [ 共通オプション ] [ { -d | --detail } ] storagedomainname=ストレージドメイン名 name=マイグレーショングループ名 controllerdevicenumber=コントローラー論理デバイス番号 [ movefrommigrationgroup={ Yes | No } ]
- -dまたは--detail
- CLIコマンド実行後に,詳細情報を標準出力に表示したいときに指定します。
- 省略した場合,標準出力には何も表示されません。
表5-23 AddVolumeToMigrationGroupコマンドのパラメーター
パラメーター名 説明 storagedomainname ストレージドメイン名を指定します。 name マイグレーショングループ名を指定します。 controllerdevicenumber コントローラー論理デバイス番号を,次の形式で指定します。
[論理DKC番号:]CU番号:LDEV番号
0x100未満の16進数を" : "(コロン)で区切って指定してください。最上位に指定する値にかぎり,前ゼロを省略できます。
次に指定例を示します。
- 論理DKC番号を省略する場合:"2:0a"または"02:0A"
- 論理DKC番号を指定する場合:"0:02:0a"または"00:02:0A"
[movefrommigrationgroup] ほかのマイグレーショングループのボリュームを移動することを許可するかどうかを指定します。
- Yes:ほかのマイグレーショングループのボリュームを移動することを許可します。
- No:ほかのマイグレーショングループのボリュームを移動することを許可しません(デフォルト)。
- (凡例)
- [ ]:指定は任意です。
重要
- 一部の出力項目では,次のどれかに該当する場合に"Unknown"が表示されます。
- Device Managerを使用してストレージシステムの中のボリュームが削除されるなど,ストレージドメイン内のボリュームの情報を取得できない状態になった場合
- 外部接続されたストレージの情報を取得できない状態になった場合
- 外部接続されたストレージがSMI-S enabledストレージシステムの場合
表5-24 AddVolumeToMigrationGroupコマンドの出力項目(StorageDomainインスタンス)
項目名 説明 name ストレージドメイン名です。 表5-25 AddVolumeToMigrationGroupコマンドの出力項目(MigrationGroupインスタンス)
項目名 説明 name マイグレーショングループ名です。 canMigrate マイグレーションが可能かどうかを示します。 notifyToURL イベント通知先のアドレスです。 remindAt 指定期間経過イベントが発生する日時です。 reminderDescription 指定期間経過イベント発生時の説明文です。 arrayGroupSelectionRule 分散制御ルールです。 arrayGroupAvoidanceOfMigrationGroups 共存回避ルールです。共存回避ルールが設定されていない場合は空文字が表示されます。 description マイグレーショングループの説明文です。 表5-26 AddVolumeToMigrationGroupコマンドの出力項目(Volumeインスタンス)
項目名 説明 controllerDeviceNumber コントローラー論理デバイス番号です。
16進数と" : "(コロン)を組み合わせた値で表示されます。emulationType エミュレーションタイプです。 CVS ボリュームがCVS属性かどうかを示します。
- Yes:CVS属性です。
- No:CVS属性ではありません。
capacityInKB ボリュームの容量(単位はKB)です。 RAIDLevel RAIDレベルです。 diskType ドライブ種別です。 controllerArrayGroupName ドメインコントローラーのLUのパリティグループ名です。 arrayGroupName 実際のデータを格納しているストレージシステムのLUのパリティグループ名です。 volumeStatus ボリュームが使用中かどうかを示します。
- Used:使用中です(マイグレーション先に使用できません)。
- Free:未使用です(マイグレーション先に使用できます)。
volumeLockStatus ボリュームがロックされているかどうかを示します。
- Locked:ロックされています(マイグレーション先に使用できません)。
- Unlocked:ロックされていません(マイグレーション先に使用できます)。
hostNames ホスト名です。複数ある場合,コンマで区切って表示されます。
- コマンド指定例:
ストレージドメインMegaTechUSP600-Primaryの中にあるマイグレーショングループMG011に,ボリュームを1つ追加します。追加するボリュームのコントローラー論理デバイス番号は3:A6とします。htsmcli AddVolumeToMigrationGroup --detail storagedomainname="MegaTechUSP600-Primary" name="MG011" controllerdevicenumber="3:A6" movefrommigrationgroup=Yes- 実行結果:
RESPONSE: An instance of StorageDomain(1 of 1) name=MegaTechUSP600-Primary List of 1 MigrationGroup elements: An instance of MigrationGroup(1 of 1) name=MG011 canMigrate=Yes notifyToURL= remindAt= reminderDescription= arrayGroupSelectionRule=MinimumCoverage arrayGroupAvoidanceOfMigrationGroups=MG012,MG013 description=MigrationGroup011 List of 1 Volume elements: An instance of Volume(1 of 1) controllerDeviceNumber=3:A6 emulationType=OPEN-V CVS=Yes capacityInKB=10,240,320 RAIDLevel=RAID5(3D+1P) diskType=Unknown controllerArrayGroupName=E9980-1 arrayGroupName=1-9-1 volumeStatus=Used volumeLockStatus=Unlocked hostNames=
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