Tiered Storage Manager Software CLI リファレンスガイド
CreateMigrationGroupコマンドは,ストレージドメイン内にマイグレーショングループを作成します。
作成するマイグレーショングループには,canmigrateパラメーターで,マイグレーション操作の対象とするかどうかを示す属性を指定できます。この属性でマイグレーション不可と指定しておくと,誤操作によってマイグレーショングループに属するボリュームがマイグレーションされることを防げます。
また,マイグレーショングループごとにLDEV選択ルールを設定できます。特定のマイグレーショングループに属しているLDEVがあるパリティグループを,移動先のパリティグループとして選択したくない場合は,共存回避ルール(arraygroupavoidanceofmigrationgroupsパラメーター)を指定します。パリティグループの利用状況を考慮した上で移動先を選択する場合は,分散制御ルール(arraygroupselectionruleパラメーター)を指定します。
ストレージドメインのリフレッシュ状態が「実行中」または「終了(失敗)」である場合,マイグレーショングループを作成できません。
リフレッシュが必要なストレージドメインに対してコマンドを実行した場合,標準エラー出力に警告メッセージが出力されます。
- この項の構成
- (1) 記述形式
- (2) オプション
- (3) パラメーター
- (4) 出力項目
- (5) コマンド指定例と実行結果
htsmcli [ サーバのロケーション] CreateMigrationGroup [ 共通オプション ] [ { -d | --detail } ] storagedomainname=ストレージドメイン名 name=マイグレーショングループ名 [ canmigrate={ Yes | No } ] [ notifytourl=イベント通知先アドレス ] [ reminddayslater=指定期間経過イベント発生までの日数 ] [ reminderdescription=指定期間経過イベント発生時の説明文 ] [ arraygroupselectionrule={ BalanceCapacity | MinimumCoverage | MaximumCoverage } ] [ arraygroupavoidanceofmigrationgroups=マイグレーショングループ名 [ ,マイグレーショングループ名 ]... ] [ description=マイグレーショングループの説明文 ]
- -dまたは--detail
- CLIコマンド実行後に,詳細情報を標準出力に表示したいときに指定します。
- 省略した場合,標準出力には何も表示されません。
表5-15 CreateMigrationGroupコマンドのパラメーター
パラメーター名 説明 storagedomainname ストレージドメイン名を指定します。 name 作成するマイグレーショングループの名称を指定します。ストレージドメイン内で一意になるように指定してください。 [canmigrate] マイグレーションを可能にするかどうかを指定します。
- Yes:マイグレーション可能(デフォルト)
- No:マイグレーション不可
[notifytourl] イベント発生時に,イベントを通知する先のアドレスです。
"mailto:"とメールアドレス文字列を合わせた値で指定します。[reminddayslater] 指定期間経過イベントを発生させるまでの日数を1以上の整数で指定します。
1から21,900までの整数値を指定できます。[reminderdescription] 指定期間経過イベント発生時の説明文です。 [arraygroupselectionrule] マイグレーションプランを作成するときに使用される,分散制御ルールのパラメーターを指定します。
- BalanceCapacity:容量平準化(デフォルト)
- MinimumCoverage:分散最小化
- MaximumCoverage:分散最大化
[arraygroupavoidanceofmigrationgroups] マイグレーションプランを作成するときに使用される,共存回避ルールのパラメーターを指定します。同じパリティグループ内にLDEVを共存させたくないマイグレーショングループ名を指定できます。空文字列を指定すると,以前指定したマイグレーショングループ名は削除されます。省略時には,共存回避ルールは適用されません。 [description] マイグレーショングループの説明文を指定します。
- (凡例)
- [ ]:指定は任意です。
表5-16 CreateMigrationGroupコマンドの出力項目(StorageDomainインスタンス)
項目名 説明 name ストレージドメイン名です。 表5-17 CreateMigrationGroupコマンドの出力項目(MigrationGroupインスタンス)
項目名 説明 name マイグレーショングループ名です。 canMigrate マイグレーションが可能かどうかを示します。 notifyToURL イベント通知先のアドレスです。 remindAt 指定期間経過イベントが発生する日時です。 reminderDescription 指定期間経過イベント発生時の説明文です。 arrayGroupSelectionRule 分散制御ルールです。 arrayGroupAvoidanceOfMigrationGroups 共存回避ルールです。共存回避ルールが設定されていない場合は空文字が表示されます。 description マイグレーショングループの説明文です。
- コマンド指定例- 1:
ストレージドメインMegaTechUSP600-Primaryの中に,マイグレーショングループMG01を作成します。htsmcli CreateMigrationGroup --detail storagedomainname="MegaTechUSP600-Primary" name="MG01" description="MigrationGroup01" arraygroupavoidanceofmigrationgroups="MG012,MG013"- 実行結果- 1:
RESPONSE: An instance of StorageDomain(1 of 1) name=MegaTechUSP600-Primary List of 1 MigrationGroup elements: An instance of MigrationGroup(1 of 1) name=MG01 canMigrate=Yes notifyToURL= remindAt= reminderDescription= arrayGroupSelectionRule=BalanceCapacity arrayGroupAvoidanceOfMigrationGroups=MG012,MG013 description=MigrationGroup01- コマンド指定例- 2:
ストレージドメインMegaTechUSP600-Primary内にマイグレーショングループMG01を作成し,20日後に指定期間経過イベントを発生させます。htsmcli CreateMigrationGroup --detail storagedomainname="MegaTechUSP600-Primary" name="MG01" reminddayslater="20" notifytourl="mailto:test@example.com" reminderdescription="It is scheduled to move." description="MigrationGroup01" arraygroupselectionrule=MinimumCoverage arraygroupavoidanceofmigrationgroups="MG012,MG013"- 実行結果- 2:
RESPONSE: An instance of StorageDomain(1 of 1) name=MegaTechUSP600-Primary List of 1 MigrationGroup elements: An instance of MigrationGroup(1 of 1) name=MG01 canMigrate=Yes notifyToURL=mailto:test@example.com remindAt=2014/01/22 19:40:05 reminderDescription=It is scheduled to move. arrayGroupSelectionRule=MinimumCoverage arrayGroupAvoidanceOfMigrationGroups=MG012,MG013 description=MigrationGroup01
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