Tiered Storage Manager Software CLI リファレンスガイド

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5.4.1 CreateMigrationGroup

CreateMigrationGroupコマンドは,ストレージドメイン内にマイグレーショングループを作成します。

作成するマイグレーショングループには,canmigrateパラメーターで,マイグレーション操作の対象とするかどうかを示す属性を指定できます。この属性でマイグレーション不可と指定しておくと,誤操作によってマイグレーショングループに属するボリュームがマイグレーションされることを防げます。

また,マイグレーショングループごとにLDEV選択ルールを設定できます。特定のマイグレーショングループに属しているLDEVがあるパリティグループを,移動先のパリティグループとして選択したくない場合は,共存回避ルール(arraygroupavoidanceofmigrationgroupsパラメーター)を指定します。パリティグループの利用状況を考慮した上で移動先を選択する場合は,分散制御ルール(arraygroupselectionruleパラメーター)を指定します。

ストレージドメインのリフレッシュ状態が「実行中」または「終了(失敗)」である場合,マイグレーショングループを作成できません。

リフレッシュが必要なストレージドメインに対してコマンドを実行した場合,標準エラー出力に警告メッセージが出力されます。

この項の構成
(1) 記述形式
(2) オプション
(3) パラメーター
(4) 出力項目
(5) コマンド指定例と実行結果

(1) 記述形式

  
htsmcli [ サーバのロケーション] CreateMigrationGroup
    [ 共通オプション ]
    [ { -d | --detail } ]
    storagedomainname=ストレージドメイン名
    name=マイグレーショングループ名
    [ canmigrate={ Yes | No } ]
    [ notifytourl=イベント通知先アドレス ]
    [ reminddayslater=指定期間経過イベント発生までの日数 ]
    [ reminderdescription=指定期間経過イベント発生時の説明文 ]
    [ arraygroupselectionrule={ BalanceCapacity | MinimumCoverage
                              | MaximumCoverage } ]
    [ arraygroupavoidanceofmigrationgroups=マイグレーショングループ名 [ ,マイグレーショングループ名 ]... ]
    [ description=マイグレーショングループの説明文 ]
  

(2) オプション

-dまたは--detail
CLIコマンド実行後に,詳細情報を標準出力に表示したいときに指定します。
省略した場合,標準出力には何も表示されません。

(3) パラメーター

表5-15 CreateMigrationGroupコマンドのパラメーター

パラメーター名 説明
storagedomainname ストレージドメイン名を指定します。
name 作成するマイグレーショングループの名称を指定します。ストレージドメイン内で一意になるように指定してください。
[canmigrate] マイグレーションを可能にするかどうかを指定します。
  • Yes:マイグレーション可能(デフォルト)
  • No:マイグレーション不可
[notifytourl] イベント発生時に,イベントを通知する先のアドレスです。
"mailto:"とメールアドレス文字列を合わせた値で指定します。
[reminddayslater] 指定期間経過イベントを発生させるまでの日数を1以上の整数で指定します。
1から21,900までの整数値を指定できます。
[reminderdescription] 指定期間経過イベント発生時の説明文です。
[arraygroupselectionrule] マイグレーションプランを作成するときに使用される,分散制御ルールのパラメーターを指定します。
  • BalanceCapacity:容量平準化(デフォルト)
  • MinimumCoverage:分散最小化
  • MaximumCoverage:分散最大化
[arraygroupavoidanceofmigrationgroups] マイグレーションプランを作成するときに使用される,共存回避ルールのパラメーターを指定します。同じパリティグループ内にLDEVを共存させたくないマイグレーショングループ名を指定できます。空文字列を指定すると,以前指定したマイグレーショングループ名は削除されます。省略時には,共存回避ルールは適用されません。
[description] マイグレーショングループの説明文を指定します。

(凡例)
[ ]:指定は任意です。

(4) 出力項目

表5-16 CreateMigrationGroupコマンドの出力項目(StorageDomainインスタンス)

項目名 説明
name ストレージドメイン名です。

表5-17 CreateMigrationGroupコマンドの出力項目(MigrationGroupインスタンス)

項目名 説明
name マイグレーショングループ名です。
canMigrate マイグレーションが可能かどうかを示します。
notifyToURL イベント通知先のアドレスです。
remindAt 指定期間経過イベントが発生する日時です。
reminderDescription 指定期間経過イベント発生時の説明文です。
arrayGroupSelectionRule 分散制御ルールです。
arrayGroupAvoidanceOfMigrationGroups 共存回避ルールです。共存回避ルールが設定されていない場合は空文字が表示されます。
description マイグレーショングループの説明文です。

(5) コマンド指定例と実行結果

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