Hitachi Command Suite Software CLI リファレンスガイド
AddStorageArrayコマンドは,ストレージシステム(SMI-S enabledストレージシステムを含む)を検出し,Device Managerサーバのデータベースにストレージシステムの情報(IPアドレス,ユーザーID,パスワードなど)を登録します。すでに登録されているストレージシステムに対しては,登録された情報を変更し,ストレージシステムをリフレッシュ(構成情報を更新)します。登録情報を変更する場合,ストレージシステムのタイプ(パラメーターfamily)の値以外は,変更できます。
SMI-S enabledストレージシステムを対象とする場合,次の注意が必要です。
- 1つのSMI-Sプロバイダーで複数のSMI-S enabledストレージシステムが管理されている場合,Device ManagerがサポートするすべてのSMI-S enabledストレージシステムがDevice Managerサーバのデータベースに一度に登録されます。
- 1つのSMI-S enabledストレージシステムが複数のSMI-Sプロバイダーで管理されている場合,Device Managerサーバのデータベースに登録済みのSMI-S enabledストレージシステムは,ほかのSMI-Sプロバイダーを登録した際には登録されません(リフレッシュもされません)。
- SMI-Sプロバイダー側で,管理対象のSMI-S enabledストレージシステムに増減があった場合,同じSMI-Sプロバイダーを指定してDevice Managerサーバのデータベースに登録し直す必要があります。
- SMI-SプロバイダーのユーザーIDまたはユーザーパスワードを変更した場合,変更後のユーザーIDまたはユーザーパスワードを指定してSMI-Sプロバイダーを登録し直す必要があります。このとき,Device Managerサーバのデータベースにすでに登録済みのSMI-S enabledストレージシステムもリフレッシュされます。
- SMI-S enabledストレージシステムの管理元のSMI-Sプロバイダーを別のSMI-Sプロバイダーに切り替えたり,SMI-Sプロバイダーの情報(IPアドレス,ポート番号,またはプロトコル)を変更した場合,SMI-S enabledストレージシステムをリフレッシュする必要があります。このとき,Device Managerサーバのデータベースにすでに登録済みのSMI-S enabledストレージシステムのオブジェクトIDと変更後のSMI-Sプロバイダーの情報を指定します。
重要
- AddStorageArrayコマンドの実行中に,処理対象のストレージシステムのボリュームを利用しているホストをシャットダウンまたはホストのDevice Managerエージェントを停止しないでください。シャットダウンまたは停止した場合,AddStorageArrayコマンドの処理に時間が掛かることがあります。
- AddStorageArrayコマンドで,ストレージシステムの情報を登録する際に,パラメーターuseridに指定するユーザーIDは,ほかのストレージシステム管理ツールが使用するユーザーIDとは別のユーザーIDを指定することをお勧めします。
- AddStorageArrayコマンドの実行結果がエラーとなった場合は,エラーメッセージに従って対処したあとで,再度,AddStorageArrayを実行してください。AddStorageArrayを実行すると,ストレージシステムから取得した情報は複数のトランザクションに分割されてDevice Managerのデータベースに登録されます。このため,処理の途中でエラーが発生すると,Device Managerのデータベース内の構成情報と実際のストレージシステムの構成情報とが不整合となります。データベースが不整合の状態では,対象のストレージシステムに対する以降の操作が制限されることがあります。データベースが不整合となっているかを確認するには,GetStorageArrayコマンドを実行してください。GetStorageArrayコマンドの実行結果のAn instance of StorageArrayの下に表示されるstatusOfDBInconsistencyが0以外の場合は,データベースが不整合な状態であることを示します。statusOfDBInconsistencyが0以外の場合については,「5.39 StorageArrayインスタンス」を参照してください。
Virtual Storage Platform,Universal Storage Platform V/VM,Hitachi USP,SANRISE9900V,およびHUS VMの書式
HiCommandCLI [URL] AddStorageArray [オプション] ipaddress=IPアドレス family=ストレージシステムのファミリー [displayfamily=表示するストレージシステムのファミリー] [userid=ユーザーID arraypasswd=ユーザーパスワード]HUS100,Hitachi AMS2000,およびHitachi SMSの書式
HiCommandCLI [URL] AddStorageArray [オプション] ipaddress=IPアドレス family=ストレージシステムのファミリー [displayfamily=表示するストレージシステムのファミリー] [ipaddress2=2番目のIPアドレス] [userid=ユーザーID arraypasswd=ユーザーパスワード] [protocol={Non-secure|Secure|Either}]Hitachi AMS/WMSおよびSANRISE9500Vの書式
HiCommandCLI [URL] AddStorageArray [オプション] ipaddress=IPアドレス family=ストレージシステムのファミリー [displayfamily=表示するストレージシステムのファミリー] [ipaddress2=2番目のIPアドレス] [userid=ユーザーID arraypasswd=ユーザーパスワード]SMI-S enabledストレージシステムを登録する場合:
HiCommandCLI [URL] AddStorageArray [オプション] ipaddress={SMI-SプロバイダーのIPアドレス|SMI-Sプロバイダーのホスト名} family=SMI-S_Enabled displayfamily=SMI-S_Enabled userid=ユーザーID arraypasswd=ユーザーパスワード [protocol={Non-secure|Secure}] [portnumber=SMI-Sプロバイダーサービスのポート番号]特定のSMI-S enabledストレージシステムをリフレッシュする場合:
HiCommandCLI [URL] AddStorageArray [オプション] ipaddress={SMI-SプロバイダーのIPアドレス|SMI-Sプロバイダーのホスト名} family=SMI-S_Enabled [displayfamily=SMI-S_Enabled] [userid=ユーザーID arraypasswd=ユーザーパスワード] [protocol={Non-secure|Secure}] [portnumber=SMI-Sプロバイダーサービスのポート番号] saobjid=SMI-S enabledストレージシステムのオブジェクトID表4-13 AddStorageArrayコマンドのパラメーター
パラメーター名 指定のレベル 説明 ipaddress※1 必須 IPアドレス
- Virtual Storage Platform,Universal Storage Platform V/VM,Hitachi USP,SANRISE9900V,およびHUS VMの場合:
- ストレージシステムのIPアドレスを指定します。ストレージシステムのポートコントローラーのホスト名(エイリアス名)でも指定できます。
- Virtual Storage Platform,Universal Storage Platform V/VM,およびHUS VMの場合,IPv6のIPアドレスでも指定できます。
- HUS100,Hitachi AMS2000/AMS/WMS,Hitachi SMS,およびSANRISE9500Vの場合:
- ストレージシステムのIPアドレスを指定します。ストレージシステムのポートコントローラーのホスト名(エイリアス名)でも指定できます。
- SMI-S enabledストレージシステムの場合:
- SMI-SプロバイダーのIPアドレスを指定します。
- IPv6のIPアドレスまたはホスト名(エイリアス名)でも指定できます。
family 必須 ストレージシステムのファミリー displayfamily 必須または任意 ストレージシステムのファミリーの表示名
初期登録時は必須です。ipaddress2※1 必須または任意
(HUS100
Hitachi AMS2000/AMS/WMS
Hitachi SMS
SANRISE9500V)ストレージシステムの2番目のIPアドレス
ストレージシステムの2番目のIPアドレスを指定します。ストレージシステムのポートコントローラー2のホスト名(エイリアス名)でも指定できます。パラメーターipaddressと同じ形式で指定します。
HUS100,Hitachi AMS2000/AMS/WMS,Hitachi SMS,またはSANRISE9500Vでデュアル構成の場合,ストレージシステムの初期登録時またはリフレッシュするとき,このパラメーターの指定は必須です。
情報更新の際,2番目のIPアドレスに変更がなければ省略できます。userid※1,※2 必須または任意 ユーザーID
- Virtual Storage Platform,Universal Storage Platform V/VM,Hitachi USP,SANRISE9900V,およびHUS VMの場合:
- ストレージシステムにアクセスするユーザーIDを指定します。
- 初期登録時は必須です。情報更新の際,ユーザーIDに変更がなければ省略できます。
- HUS100,Hitachi AMS2000/AMS/WMS,Hitachi SMS,およびSANRISE9500Vの場合:
- ストレージシステムにアクセスするユーザーIDを指定します。
- パスワードプロテクション制御機能を有効にした場合,ストレージシステムの初期登録時は,このパラメーターの指定は必須です。それ以外の場合は省略できます。
- HUS100,Hitachi AMS2000/AMS/WMS,およびHitachi SMSの場合,Account Authenticationが有効なときは,ストレージ管理者用(参照および更新)およびアカウント管理者用(参照および更新)の権限があるユーザーのユーザーIDを指定してください。
- SMI-S enabledストレージシステムの場合:
- SMI-SプロバイダーにアクセスするユーザーIDを指定します。
- 初期登録時は必須です。リフレッシュする場合は,省略できます。
arraypasswd※2 必須または任意 ユーザーパスワード
- Virtual Storage Platform,Universal Storage Platform V/VM,Hitachi USP,SANRISE9900V,およびHUS VMの場合:
- ストレージシステムにアクセスするためのユーザーパスワードを指定します。
- 初期登録時は必須です。情報更新の際,ユーザーパスワードに変更がなければ省略できます。
- HUS100,Hitachi AMS2000/AMS/WMS,Hitachi SMS,およびSANRISE9500Vの場合:
- ストレージシステムにアクセスするためのユーザーパスワードを指定します。
- パスワードプロテクション制御機能を有効にした場合のストレージシステムの初期登録時は必須です。それ以外の場合は省略できます。
- HUS100,Hitachi AMS2000/AMS/WMS,およびHitachi SMSの場合,Account Authenticationが有効なときは,ストレージ管理者用(参照および更新)およびアカウント管理者用(参照および更新)の権限があるユーザーのユーザーパスワードを指定してください。
- SMI-S enabledストレージシステムの場合:
- SMI-Sプロバイダーにアクセスするためのユーザーパスワードを指定します。
- 初期登録時は必須です。リフレッシュする場合は,省略できます。
protocol※1 任意
(HUS100
Hitachi AMS2000
Hitachi SMS
SMI-S enabledストレージシステム)プロトコル
- HUS100,Hitachi AMS2000,およびHitachi SMSの場合:
- ストレージシステムにアクセスするためのプロトコルを指定します。
- 指定できる値を次に示します。大文字と小文字は区別されません。
- - Non-secure:非SSL通信をする
- - Secure:SSL通信をする
- - Either:SSL通信を優先する
- ストレージシステムを初期登録する場合に,このパラメーターを省略したときは,Eitherが設定されます。
- Hitachi AMS2000またはHitachi SMSでSecureを指定する場合に必要なファームウェアのバージョンはx84x/x-x以降です。
- SMI-S enabledストレージシステムの場合:
- SMI-Sプロバイダーのデータ転送プロトコルを指定します。
- 指定できる値を次に示します。大文字と小文字は区別されません。
- - Non-secure:HTTPを使用して通信する
- - Secure:HTTPSを使用して通信する
- SMI-S enabledストレージシステムを初期登録する場合に,このパラメーターを省略したときは,Secureが設定されます。
portnumber 任意
(SMI-S enabledストレージシステム)SMI-Sプロバイダーサービスのポート番号
省略した場合,パラメーターprotocolに指定した値に従って次の値が設定されます。
- Secure:5989
- Non-secure:5988
saobjid 任意
(SMI-S enabledストレージシステム)SMI-S enabledストレージシステムのオブジェクトID
特定のSMI-S enabledストレージシステムをリフレッシュする場合,このパラメーターを指定します。
- 注※1
- 同一のストレージシステムを,同一マシンにインストールされたDevice ManagerとStorage Navigator Modular 2の両方で管理する場合,ipaddress,ipaddress2,およびprotocolに指定する値は,Storage Navigator Modular 2で設定された値と一致させる必要があります。
- 注※2
- Hitachi Command Suite製品を使用してデバイスグループで定義されたコピーグループまたはスナップショットグループを管理する場合,useridおよびarraypasswdには,RAID Manager(raidcomコマンドを含む)で指定できる文字を使用した63文字以下の文字列を指定してください。
- familyおよびdisplayfamily
- GetServerInfoコマンドの実行結果から取得してください。実行結果のarrayFamily値またはdisplayArrayFamily値をパラメーターfamilyに指定してください。displayArrayFamily値をパラメーターdisplayfamilyに指定してください。
- saobjid
- GetStorageArrayコマンドの実行結果から取得してください。実行結果のobjectID値をパラメーターsaobjidに指定してください。
この例では,AddStorageArrayコマンドでストレージシステムのファミリー(ファミリー:HDS9900V,IPアドレス:172.16.45.1)にアクセスして,ストレージシステムを検出します。コマンドではユーザーID(root)とユーザーパスワード(rootpass)を指定します。検出されたストレージシステムに関する情報は,Device Managerサーバのデータベースに登録されます。
HiCommandCLI AddStorageArray -o "D:\logs\AddStorageArray.log" ipaddress=172.16.45.1 family=HDS9900V userid=root arraypasswd=rootpass displayfamily=SANRISE9900VRESPONSE: An instance of StorageArray objectID=ARRAY.HDS9980V.10001 name=SANRISE9980V@172.16.45.1 description=SANRISE9980V (10001) at 172.16.45.1 serialNumber=10001 arrayFamily=HDS9900V arrayType=HDS9980V microcodeVersion=21-03-00/00 agentVersion=02-05-14 productName=RAID450 controllerVersion=21-04-00-00/00 numberOfControllers=4 capacityInGB=3,839 cacheInMB=10,240 sharedMemoryInMB=-1 numberOfSpareDrives=-1 freeCapacityInGB=2,329 allocatedCapacityInGB=1,505 hihsmCapacityInGB=4 onDemandCapacityInGB=0 totalFreeSpaceInGB=19 largestFreeSpaceInGB=3 capacityInKB=4,025,592,720 freeCapacityInKB=2,442,665,520 allocatedCapacityInKB=1,578,120,480 hihsmCapacityInKB=4,806,720 onDemandCapacityInKB=0 totalFreeSpaceInKB=20,192,256 largestFreeSpaceInKB=3,796,992 multipathSupport=1 securityStatus=2 sequenceNumber=10001 displayArrayFamily=SANRISE9900V displayArrayType=SANRISE9980V numberOfLUs=1,555 numberOfAllocatedLUs=565 numberOfUnallocatedLUs=990 slprStatus=-1 openTotalCapacity=4,025,592,720 openAllocatedCapacity=1,578,120,480 openFreeCapacity=2,442,665,520 openHiHsmCapacity=4,806,720 openOnDemandCapacity=0 imTotalCapacity=0 imAllocatedCapacity=0 imFreeCapacity=0 imHiHsmCapacity=0 imOnDemandCapacity=0 mfTotalCapacity=0 mfHiHsmCapacity=0 mfOnDemandCapacity=0 mfAllocatedCapacity=0 mfUnallocatedCapacity=0 numberOfOpenAllocatedLUs=563 numberOfOpenUnallocatedLUs=990 numberOfImAllocatedLUs=0 numberOfImUnallocatedLUs=0 numberOfMfLDEVs=0 numberOfAllocatedMfLDEVs=0 numberOfUnallocatedMfLDEVs=0 productCode=1 lastRefreshed=1,039,003,476 autoFormatLU=-1 statusOfDBInconsistency=0 configUpdateStatus=-1 openAllocatedActualCapacity=1,578,120,480 openUnallocatedCapacity=2,442,665,520 openUnallocatedActualCapacity=2,442,665,520 openReservedCapacity=4,806,720 openReservedActualCapacity=4,806,720 numberOfReservedLUs=2 numberOfOpenReservedLUs=2 numberOfImReservedLUs=0 distributedMode=-1 List of 1 CommParameters elements: An instance of CommParameters userID=root ipAddress=172.16.45.1
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