Hitachi Command Suite Software CLI リファレンスガイド

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4.1.8 AddPool

AddPoolコマンドは,対象となるストレージシステムにDPプールを作成します。

重要
  • このコマンドは,Virtual Storage Platform,Universal Storage Platform V/VM,HUS VM,HUS100,およびHitachi AMS2000でだけ使用できます。
  • バージョン6.2でサポートしたパラメーターthresholdvolforewarnoverprovisioningwarningに,thresholdvoloverwarnoverprovisioninglimitに変更しました。また,コマンド実行結果として出力されるPoolインスタンスの属性thresholdVolForewarnoverProvisioningWarningに,thresholdVolOverwarnoverProvisioningLimitに変更しました。バージョン6.3以降で使用するスクリプトの設定を見直してください。

Virtual Storage Platform,Universal Storage Platform V/VM,またはHUS VMの場合にDPプールボリュームとして使用できる論理ユニットの条件

以下は,マイクロコードのバージョンが70-02-00-XX/XXより前のVirtual Storage Platformだけに該当する条件です。

以下は,Virtual Storage Platform(マイクロコードのバージョンが70-02-00-XX/XX以降)またはHUS VMだけに該当する条件です。

以下は,Virtual Storage Platform(マイクロコードのバージョンが70-02-00-XX/XX以降,70-04-00-XX/XXより前)またはHUS VM(マイクロコードのバージョンが73-03-01-XX/XXより前)だけに該当する条件です。

注※
指定できるドライブ種別は,SSD,SAS,SATAです。SASドライブの場合だけ,毎分回転数で区別します。
外部ボリュームは,実ボリュームのドライブ種別や毎分回転数に関わらず,1種類となります。

以下は,Universal Storage Platform V/VMだけに該当する条件です。

重要
次に示す条件については,Dynamic Provisioningのマニュアルを参照してください。
  • 1つのDPプールに指定できるプールボリュームの数
  • プール数の合計(DPプール,QuickShadow,およびThin Imageのプール)の最大値

HUS100およびHitachi AMS2000の場合にHDPプールボリュームとして使用できるPDEVの条件

Virtual Storage PlatformおよびHUS VMの書式

HiCommandCLI [URL] AddPool [オプション]
model=モデル serialnum=シリアル番号 [poolid=プールID]
[threshold=DPプールのしきい値1]
[threshold2=DPプールのしきい値2] [threshold2mode={0|1}]
[overprovisioningwarning=仮想化超過警告しきい値]
[overprovisioninglimit=仮想化超過限界しきい値]
devnums=論理ユニットのデバイス番号
[tiercontrol={enable|disable}]
[automigration={enable|disable}] [migrationinterval={0|1|2|4|8|24}]
[monitorstarttime=性能モニタリング開始時刻]
[monitorendtime=性能モニタリング終了時刻]
[monitoringmode={0|1}]
[bufspacesfornewpageassignment=新規割り当て用空き領域率]
[bufspacesfortierrelocation=ハードウェア階層再配置用バッファー領域率]

Universal Storage Platform V/VMの書式

HiCommandCLI [URL] AddPool [オプション]
model=モデル serialnum=シリアル番号 [poolid=プールID]
[threshold=HDPプールのしきい値1]
[overprovisioningwarning=仮想化超過警告しきい値]
[overprovisioninglimit=仮想化超過限界しきい値]
devnums=論理ユニットのデバイス番号

HUS100の書式

ドライブの種別,フォームファクタ,ドライブサイズ,および個数を条件とし,PDEVを自動で選択する場合:

HiCommandCLI [URL] AddPool [オプション]
model=モデル serialnum=シリアル番号 [poolid=プールID]
[threshold=HDPプールのしきい値1]
[threshold2=HDPプールのしきい値2]
[overprovisioningwarning=仮想化超過警告しきい値]
[overprovisioninglimit=仮想化超過限界しきい値] [volalertnotice={0|1}]
[overprovisioninglimitenforcement={disable|enable}] 
[raidlevel={RAID1|RAID1+0|RAID5|RAID6}]
[automode=true] disktype=PDEVのドライブ種別
formfactor={0|1|2} diskmodelsize=PDEVのカタログ上のドライブサイズ
numberofpdevs=PDEVの個数
[thresholdRepDepAlert=レプリケーション枯渇警告しきい値]
[thresholdRepDataReleased=レプリケーションデータ解放しきい値]
[encrypt={true|false}]

PDEVのIDを指定し,PDEVを選択する場合:

HiCommandCLI [URL] AddPool [オプション]
model=モデル serialnum=シリアル番号 [poolid=プールID]
[threshold=HDPプールのしきい値1]
[threshold2=HDPプールのしきい値2]
[overprovisioningwarning=仮想化超過警告しきい値]
[overprovisioninglimit=仮想化超過限界しきい値] [volalertnotice={0|1}]
[overprovisioninglimitenforcement={disable|enable}] 
[raidlevel={RAID1|RAID1+0|RAID5|RAID6}]
automode=false pdevnums=PDEVのIDのリスト
[thresholdRepDepAlert=レプリケーション枯渇警告しきい値]
[thresholdRepDataReleased=レプリケーションデータ解放しきい値]
[encrypt={true|false}]

注※
HUS150の場合にだけ指定できます。

Hitachi AMS2000の書式

ドライブの種別,フォームファクタ,ドライブサイズ,および個数を条件とし,PDEVを自動で選択する場合:

HiCommandCLI [URL] AddPool [オプション]
model=モデル serialnum=シリアル番号 [poolid=プールID]
[threshold=HDPプールのしきい値1]
[threshold2=HDPプールのしきい値2]
[overprovisioningwarning=仮想化超過警告しきい値]
[overprovisioninglimit=仮想化超過限界しきい値]
[volalertnotice={0|1}] [raidlevel={RAID1|RAID1+0|RAID5|RAID6}]
[automode=true] disktype=PDEVのドライブ種別
formfactor={0|1} diskmodelsize=PDEVのカタログ上のドライブサイズ
numberofpdevs=PDEVの個数

PDEVのIDを指定し,PDEVを選択する場合:

HiCommandCLI [URL] AddPool [オプション]
model=モデル serialnum=シリアル番号 [poolid=プールID]
[threshold=HDPプールのしきい値1]
[threshold2=HDPプールのしきい値2]
[overprovisioningwarning=仮想化超過警告しきい値]
[overprovisioninglimit=仮想化超過限界しきい値]
[volalertnotice={0|1}] [raidlevel={RAID1|RAID1+0|RAID5|RAID6}]
automode=false pdevnums=PDEVのIDのリスト

パラメーター

表4-11 AddPoolコマンドのパラメーター

パラメーター名 指定のレベル 説明
serialnum 必須 ストレージシステムのシリアル番号
model 必須 ストレージシステムのモデル
poolid 任意 プールID
作成するDPプールのプールIDを指定します。
指定できる値は0~127までの整数です。
省略した場合は,自動で設定されます。
QuickShadow,Thin Image,またはDynamic Provisioningですでに使用しているプールIDは指定しないでください。
threshold 任意 DPプールのしきい値1(%)
DPプールのしきい値1は,DPプールの使用率です。

マイクロコードのバージョンが70-01-4X-XX/XXより前のVirtual Storage Platformの場合:
5以上95以下の5の倍数の整数を指定します。
省略した場合は,70が設定されます。

Virtual Storage Platform(マイクロコードのバージョンが70-01-4X-XX/XX以降)およびHUS VMの場合:
1以上100以下の整数を指定します。
省略した場合は,70が設定されます。

Universal Storage Platform V/VMの場合:
5以上95以下の5の倍数の整数を指定します。
省略した場合は,70が設定されます。

HUS100およびHitachi AMS2000の場合:
thresholdthreshold2にしきい値を指定することで,警告を2段階で通知できます。
thresholdには,HDPプールの容量不足を初期段階で通知するためのしきい値を,1以上99以下の整数で指定します。
省略した場合は,40が設定されます。
threshold2で指定した値より小さい値を指定する必要があります。
threshold2 任意
(Virtual Storage Platform
HUS VM
HUS100
Hitachi AMS2000)
DPプールのしきい値2(%)
DPプールのしきい値2は,DPプールの使用率です。

マイクロコードのバージョンが70-01-4X-XX/XXより前のVirtual Storage Platformの場合:
threshold2で値を指定できません。

Virtual Storage Platform(マイクロコードのバージョンが70-01-4X-XX/XX以降)およびHUS VMの場合:
このパラメーターを指定する場合,threshold2mode1である必要があります。
1以上100以下の整数を指定します。
thresholdで指定した値より大きい値を指定する必要があります。
省略した場合は,80が設定されます。

HUS100およびHitachi AMS2000の場合:
threshold2には,HDPプールの容量不足を警告するためのしきい値を,1以上99以下の整数で指定します。
thresholdで指定した値より大きい値を指定する必要があります。
省略した場合は,50が設定されます。
threshold2mode 任意
(Virtual Storage Platform
HUS VM)
threshold2で指定した値をDPプールに設定するかどうかを指定します。
指定できる値を次に示します。
  • 0:ストレージシステムで決められた値を設定する
  • 1threshold2で指定した値を設定する
    1は,Virtual Storage Platform(マイクロコードのバージョンが70-01-4X-XX/XX以降)およびHUS VMの場合だけ指定できます。
省略した場合,Virtual Storage Platform(マイクロコードのバージョンが70-01-4X-XX/XX以降)およびHUS VMのときは1が,Virtual Storage Platform(マイクロコードのバージョンが70-01-4X-XX/XXより前)のときは0が設定されます。
overprovisioningwarning※1 任意 仮想化超過警告しきい値(%)
仮想化超過率※2に関するしきい値です。
事前警告を通知するためのしきい値を指定します。

Virtual Storage PlatformおよびHUS VMの場合:
0以上65534以下の整数で指定します。overprovisioninglimitで指定した値より小さい値を指定する必要があります。
省略した場合は,-1が設定されます。
-1はしきい値を設定しないことを示します。

Universal Storage Platform V/VMの場合:
10以上1000以下の整数で指定します。overprovisioninglimitで指定した値より小さい値を指定する必要があります。
省略した場合は,-1が設定されます。
-1はしきい値を設定しないことを示します。

HUS100およびHitachi AMS2000の場合:
50以上1000以下の整数で指定します。overprovisioninglimitで指定した値より小さい値を指定する必要があります。
省略した場合は,100が設定されます。
overprovisioninglimit※1 任意 仮想化超過限界しきい値(%)
仮想化超過率※2に関するしきい値です。
超過限界を通知するためのしきい値を指定します。

Virtual Storage PlatformおよびHUS VMの場合:
0以上65534以下の整数で指定します。overprovisioningwarningで指定した値より大きい値を指定する必要があります。
省略した場合は,-1が設定されます。
-1はしきい値を設定しないことを示します。
このしきい値を設定した場合,仮想化超過率※2がこのしきい値を超えるとDPボリュームの作成はできません。

Universal Storage Platform V/VMの場合:
10以上1000以下の整数で指定します。overprovisioningwarningで指定した値より大きい値を指定する必要があります。
省略した場合は,-1が設定されます。
-1はしきい値を設定しないことを示します。
このしきい値を設定した場合,仮想化超過率※2がこのしきい値を超えるとHDPボリュームの作成またはHDPプールとHDPボリュームの関連づけはできません。

HUS100およびHitachi AMS2000の場合:
50以上1000以下の整数で指定します。overprovisioningwarningで指定した値より大きい値を指定する必要があります。
省略した場合は,130が設定されます。
volalertnotice 任意
(HUS100
Hitachi AMS2000)
仮想化超過率※2に関するしきい値(overprovisioningwarningおよびoverprovisioninglimit)を超えた場合の通知を有効にするかどうかを指定します。
指定できる値を次に示します。
  • 0:無効
  • 1:有効
省略した場合は,0が設定されます。
overprovisioninglimitenforcement 任意
(HUS100)
仮想化超過限界しきい値を超えたときにボリューム操作を実行するかどうかを指定します。このパラメーターを指定するために必要なファームウェアのバージョンはx935/A以降です。
指定できる値を次に示します。
  • enable:ボリューム操作を実行できる
  • disable:ボリューム操作を実行できない
省略した場合は,disableが設定されます。
devnums 必須
(Virtual Storage Platform
Universal Storage Platform V/VM
HUS VM)
論理ユニットのデバイス番号
10進数,またはコロンで区切った16進数「ww:xx:yy」で指定します。wwはLDKC番号,xxはCU番号,yyはLDEV番号です。ここで,wwは省略できます。wwを省略した場合,LDKC番号は0と見なされます。
複数指定する場合は,コンマで区切ります。
raidlevel 任意
(HUS100
Hitachi AMS2000)
HDPプールのRAIDレベル
指定できる値は,RAID1RAID1+0RAID5,またはRAID6です。省略した場合は,RAID6が設定されます。
automode※3 任意
(HUS100
Hitachi AMS2000)
HDPプールを構成するPDEVの選択方法を指定します。
指定できる値を次に示します。大文字と小文字は区別されません。
  • true:ドライブの種別,フォームファクタ,ドライブサイズ,および個数を条件とし,PDEVを自動的に選択する
  • false:PDEVのIDを指定し,PDEVを選択する
省略した場合は,trueが設定されます。
disktype※3 任意
(HUS100
Hitachi AMS2000)
PDEVのドライブ種別
指定できる値を次に示します。
  • 1:SATA
  • 4:SAS
  • 5:SSD
  • 7:SAS(SED)
  • 8:FMD
formfactor※3 任意
(HUS100
Hitachi AMS2000)
PDEVのフォームファクタ
指定できる値を次に示します。
  • 0:3.5インチ
  • 1:2.5インチ
  • 2:フラッシュモジュール
diskmodelsize※3 任意
(HUS100
Hitachi AMS2000)
PDEVのカタログ上のドライブサイズ
指定できる値は,100GB146GB200GB300GB400GB450GB500GB600GB750GB800GB900GB1TB1.2TB1.6TB2TB3TB,または4TBです。
numberofpdevs※3 任意
(HUS100
Hitachi AMS2000)
PDEVの個数
raidlevelに指定するRAIDレベルに応じて,次に示す値を指定します。
  • RAID1:2
  • RAID1+0:4以上16以下の2の倍数
  • RAID5:3以上16以下の整数
  • RAID6:4以上30以下の整数
pdevnums※3 任意
(HUS100
Hitachi AMS2000)
PDEVのIDのリスト
コンマで区切って指定します。
tiercontrol 任意
(Virtual Storage Platform
HUS VM)
HDTプールを作成するかどうかを指定します。
指定できる値を次に示します。
  • enable:HDTプールを作成する
  • disable:HDPプールを作成する
省略した場合は,enableが設定されます。
automigration 任意
(Virtual Storage Platform
HUS VM)
性能モニタリングとハードウェア階層再配置を自動実行するかどうかを指定します。
このパラメーターを指定する場合,「tiercontrol=enable」を同時に指定する必要があります。
指定できる値を次に示します。
  • enable:自動実行する
  • disable:自動実行しない
省略した場合は,enableが設定されます。
migrationinterval 任意
(Virtual Storage Platform
HUS VM)
性能モニタリングとハードウェア階層再配置の実行周期
このパラメーターを指定する場合,「automigration=enable」を同時に指定する必要があります。
指定できる値を次に示します。
  • 0:30分
  • 1:1時間
  • 2:2時間
  • 4:4時間
  • 8:8時間
  • 24:24時間
0は,Virtual Storage Platform(マイクロコードのバージョン70-02-XX-XX/XX以降)およびHUS VMの場合だけ指定できます。
省略した場合,monitoringmode0(Periodic)のときは241(Continuous)のときは1が設定されます。
monitorstarttime※4 任意
(Virtual Storage Platform
HUS VM)
性能モニタリングの開始時刻
このパラメーターを指定する場合,「migrationinterval=24」を同時に指定する必要があります。
00:00」~「23:59」の時刻を「HH:MM」形式で指定します。
省略した場合は,00:00が設定されます。
monitorendtime※4 任意
(Virtual Storage Platform
HUS VM)
性能モニタリングの終了時刻
このパラメーターを指定する場合,「migrationinterval=24」を同時に指定する必要があります。
00:00」~「23:59」の時刻を「HH:MM」形式で指定します。
省略した場合は,23:59が設定されます。
monitoringmode 任意
(Virtual Storage Platform
HUS VM)
性能モニタリングモード
このパラメーターを指定する場合,「tiercontrol=enable」を同時に指定する必要があります。
指定できる値は,次に示す条件によって異なります。

Virtual Storage Platform(マイクロコードのバージョンが70-02-XX-XX/XXより前)の場合:
0:Periodic(周期)
省略した場合は,0が設定されます。

Virtual Storage Platform(マイクロコードのバージョンが70-02-XX-XX/XX以降)およびHUS VMの場合:
0:Periodic(周期)
1:Continuous(継続)
省略した場合は,1が設定されます。
thresholdRepDepAlert 任意
(HUS100)
レプリケーション枯渇警告しきい値(%)
HDPプールの物理容量不足を契機にコピーペアの状態を変更するしきい値です。
HDPプールの使用率を1以上93以下の整数で指定します。thresholdRepDataReleasedで指定した値より小さい値を指定する必要があります。また,thresholdRepDataReleasedで指定した値との差が6以上である必要があります。

例:
thresholdRepDataReleasedが50の場合,thresholdRepDepAlertには44以下の値を指定します。
省略した場合は,40が設定されます。
thresholdRepDataReleased 任意
(HUS100)
レプリケーションデータ解放しきい値(%)
HDPプールの物理容量不足を契機にコピーペアの状態を変更し,レプリケーションの差分データと管理領域を解放するしきい値です。
HDPプールの使用率を7以上99以下の整数で指定します。thresholdRepDepAlertで指定した値より大きい値を指定する必要があります。また,thresholdRepDepAlertで指定した値との差が6以上である必要があります。
省略した場合は,95が設定されます。
bufspacesfornewpageassignment 任意
(Virtual Storage Platform
HUS VM)
新規割り当て用空き領域率(%)
新規のページ割り当てに備えた領域の割合を,HDTプールの各ハードウェア階層に対して指定します。
指定できる値は0以上50以下の整数です。パラメーターを省略した場合は,ドライブ種別がSSDおよびFMDのときは0が,それ以外のときは8が,それぞれの階層に設定されます。このパラメーターは,デフォルト値での運用をお勧めします。
3階層のHDTプールを例に,指定方法を示します。

すべての階層の値を指定する場合:
0,4,6」のように,階層1から順にコンマで区切り,すべての階層の値を指定します。

一部の階層の値だけを指定する場合:
階層1から順にコンマで区切り,対象の階層の値だけを指定します。指定する値よりも前にあるコンマは省略できません。値を省略した階層は,ドライブ種別がSSDおよびFMDの場合は0,それ以外の場合は8が設定されます。
例えば,階層2の値だけを指定する場合は,「,4」のように指定して,階層1および階層3の値は省略します。
このパラメーターは,次の条件を満たす場合に指定できます。
  • HDTプールを作成する場合
  • Virtual Storage Platformの場合,マイクロコードのバージョンが70-02-50-XX/XX以降のとき
bufspacesfortierrelocation 任意
(Virtual Storage Platform
HUS VM)
ハードウェア階層再配置用バッファー領域率(%)
データの再配置時にストレージシステムが使用する作業領域の割合を,HDTプールの各ハードウェア階層に対して指定します。
指定できる値は2以上40以下の整数です。パラメーターを省略した場合は,すべての階層に2が設定されます。このパラメーターは,デフォルト値での運用をお勧めします。
3階層のHDTプールを例に,指定方法を示します。

すべての階層の値を指定する場合:
4,6,8」のように,階層1から順にコンマで区切り,すべての階層の値を指定します。

一部の階層の値だけを指定する場合:
階層1から順にコンマで区切り,対象の階層の値だけを指定します。指定する値よりも前にあるコンマは省略できません。値を省略した階層は,2が設定されます。
例えば,階層2の値だけを指定する場合は,「,6」のように指定して,階層1および階層3の値は省略します。
このパラメーターは,次の条件を満たす場合に指定できます。
  • HDTプールを作成する場合
  • Virtual Storage Platformの場合,マイクロコードのバージョンが70-02-50-XX/XX以降のとき
encrypt 任意
(HUS150)
暗号化されたHDPプールを作成するかどうかを指定します。
指定できる値を次に示します。大文字と小文字は区別されません。
  • true:暗号化されたHDPプールを作成する
  • false:暗号化されていないHDPプールを作成する
省略した場合は,falseが設定されます。
このパラメーターにtrueを指定した場合,パラメーターpdevnumsで指定したドライブ(PDEV)は,暗号化されていなくてもかまいません。暗号化されていないPDEVは暗号化されて,HDPプールが作成されます。パラメーターautomodetrueを指定してPDEVを自動的に選択する場合も,必要に応じて暗号化されていないPDEVが暗号化されてHDPプールが作成されます。
このパラメーターにfalseを指定した場合,パラメーターpdevnumsには,暗号化されていないPDEVだけを指定してください。

注※1
overprovisioningwarningoverprovisioninglimitにしきい値を指定することで,仮想化超過率に関する通知を2段階で設定できます。Universal Storage Platform V/VMの場合,これらのしきい値はDevice Managerサーバで管理する固有のしきい値です。

注※2
仮想化超過率は,DPプールの容量に対するDPボリュームの容量の総和の割合(%)です。例えば,HDPプールの容量が500GB,HDPボリュームの容量の総和が400GBの場合,80%となります。

注※3
パラメーターautomodeの指定によって,そのほかに指定しなければならないパラメーターが異なります。
  • パラメーターautomodetrueを指定した場合,またはパラメーターautomodeを省略した場合:パラメーターdisktypeformfactordiskmodelsize,およびnumberofpdevsを同時に指定してください。パラメーターpdevnumsは同時に指定しないでください。
  • パラメーターautomodefalseを指定した場合:パラメーターpdevnumsを同時に指定してください。パラメーターdisktypeformfactordiskmodelsize,およびnumberofpdevsは同時に指定しないでください。

注※4
monitorstarttimemonitorendtimeの間隔が1時間以上必要です。monitorstarttimemonitorendtimeに同じ時刻は指定できません。

事前に取得するパラメーター値

serialnumおよびmodel
GetStorageArrayコマンドの実行結果から取得してください。実行結果のarrayType値またはdisplayArrayType値をパラメーターmodelに指定してください。serialNumber値をパラメーターserialnumに指定してください。

devnums
GetStorageArray (subtarget=LogicalUnit, lusubinfo=LDEV)コマンドの実行結果から取得してください。このコマンドを実行するときには,パラメーターmodelとパラメーターserialnumだけを指定し,パラメーターsubtargetLogicalUnitlusubinfoパラメーターにLDEVを指定してください。実行結果では,LogicalUnitdevNum値がAn instance of LogicalUnitの下に表示されます。DPプールを構成するプールボリュームとして使用できる条件を満たす論理ユニットのdevNum値をパラメーターdevnumsとして指定してください。

disktypeformfactor,およびdiskmodelsize
GetStorageArray (subtarget=PDEV)コマンドの実行結果から取得してください。このコマンドを実行するときには,パラメーターmodelとパラメーターserialnumだけを指定し,パラメーターsubtargetにはPDEVを指定してください。実行結果では,An instance of PDEVの下に表示されるrole値がunallocatedPDEVを選択し,そのdiskType値,formFactor値,およびdiskModelSize値を,それぞれパラメーターdisktypeformfactor,およびdiskmodelsizeとして指定してください。

pdevnums
GetStorageArray (subtarget=PDEV)コマンドの実行結果から取得してください。このコマンドを実行するときには,パラメーターmodelとパラメーターserialnumだけを指定し,パラメーターsubtargetにはPDEVを指定してください。実行結果では,An instance of PDEVの下に表示されるpdevid値をパラメーターpdevnumsとして指定してください。ただし,pdevid値にコンマが含まれている場合,コンマを取り除いた値を指定してください。

コマンド実行例

この例では,ストレージシステム(シリアル番号:53039,モデル:VSP)にプールIDが5poolid5)のHDTプールを作成しています。また,同時にHDTプールの使用率のしきい値を75%(threshold75)に設定しています。

HiCommandCLI AddPool -o "D:\logs\AddPool.log" model=VSP serialnum=53039 poolid=5 threshold=75 devnums=00:07:CE

コマンド実行結果

RESPONSE:
An instance of StorageArray
  .
  . (Attributes of StorageArray are omitted here)
  . 
 
  List of 1 Pool elements:
    An instance of Pool
      objectID=JOURNALPOOL.R700.53039.5.5
      poolFunction=5
      poolID=5
      encrypted=-1
      controllerID=-1
      poolType=32
      status=0
      threshold=75
      threshold2=80
      threshold2Mode=0
      capacityInKB=6,150,144
      freeCapacityInKB=6,150,144
      usageRate=0
      numberOfPoolVols=1
      numberOfVVols=0
      capacityOfVVolsInKB=0
      clprNumber=0
      raidLevel=-
      combination=
      volAlertNotice=-1
      overProvisioningPercent=-1
      overProvisioningWarning=-1
      overProvisioningLimit=-1
      rpm=-1
      diskType=-1
      tierControl=enable
      autoMigration=enable
      migrationInterval=24
      monitorStartTime=00:00
      monitorEndTime=23:59
      monitoringMode=0
      externalMixCompatible=disable
      monitoringState=-1
      lastMonitorStartDate=-1
      lastMonitorEndDate=-1
      relocationState=-1
      relocationProgress=-1
      numberOfTiers=1
      thresholdRepDepAlert=-1
      thresholdRepDataReleased=-1
      userUsedCapacityInKB=-1
      repDataCapacityInKB=-1
      repManageCapacityInKB=-1
      numberOfDpVols=-1
      capacityOfDpVolsInKB=-1
      List of 1 Lu elements:
        An instance of LogicalUnit
          objectID=LU.R700.53039
          devNum=1,998
          displayName=00:07:CE
          emulation=OPEN-V
          devCount=1
          devType=
          capacityInKB=10,485,760
          numberOfLBAs=20,971,520
          path=false
          commandDevice=false
          commandDeviceEx=0
          commandDeviceSecurity=false
          commandDeviceAuth=false
          chassis=2
          arrayGroup=16
          arrayGroupName=2-2
          raidType=RAID5(3D+1P)
          currentPortController=-1
          defaultPortController=-1
          isComposite=0
          trueCopyVolumeType=Simplex
          shadowImageVolumeType=Simplex
          quickShadowVolumeType=Simplex
          universalReplicatorVolumeType=Simplex
          sysVolFlag=0
          externalVolume=0
          differentialManagement=false
          quickShadowPoolID=-1
          universalReplicatorPoolID=-1
          dpType=1
          consumedCapacityInKB=10,485,760
          dpPoolID=5
          threshold=-1
          tcaPoolID=-1
          dpPoolVolControlFlag=2
          managementAreaPoolID=-1
      List of 1 PoolTier elements:
        An instance of PoolTier
          objectID=JOURNALPOOLTIER.R700.53039.5.1.0
          tierID=0
          capacityInKB=6,150,144
          freeCapacityInKB=6,150,144
          usageRate=0
          raidLevel=RAID5
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