Hitachi

インメモリデータグリッド Hitachi Elastic Application Data Store ユーザーズガイド


4.2.1 EADSサーバのディスク使用量を見積もる

EADSサーバのディスク使用量の見積もりについて説明します。

ディスクキャッシュ,および2Wayキャッシュを使用する場合は,ここで算出する次の値に,「4.4 キャッシュファイルの容量を見積もる」で見積もったディスク使用量を加算してください。

〈この項の構成〉

(1) 1EADSサーバ当たりのログファイルの容量を算出する

1EADSサーバ当たりの,スレッドダンプを除いたログファイルの容量を見積もる計算式を次に示します。プロパティファイルのパラメタの指定によっては,スレッドダンプのファイル容量が大きくなる場合があります。事前にテストを実施するなどして,次に示す1EADSサーバ当たりのログファイルの容量とは別に,保存先のディスクに十分な空き容量があることを確認してください。

1EADSサーバ当たりのログファイルの容量(単位:メガバイト)=

 a+b+c+d+e+f+g+h+i+321

変数の説明

a:EADSサーバによって出力されるメッセージログファイルの容量

b:EADSサーバによって出力される例外ログファイルの容量

c:ユーザログファイルの容量

d:ユーザ例外ログファイルの容量

e:キャッシュファイル操作ログファイルの容量

f:コマンド実行時に出力されるメッセージログファイルの容量

g:コマンド実行時に出力される例外ログファイルの容量

h:統計情報ファイルの容量

i:Javaログファイルの容量

各ログファイルの容量を見積もる計算式を次に示します。

なお,EADSサーバが管理するログファイルについては,「7.4.1 ログファイルの種類」を参照してください。

(a) EADSサーバによって出力されるメッセージログファイルの容量

EADSサーバによって出力されるメッセージログファイルの容量を見積もる計算式を次に示します。

EADSサーバによって出力されるメッセージログファイルの容量(単位:メガバイト)=

 EADSサーバによって出力されるメッセージログファイルのファイルサイズ(単位:バイト)÷1,0242

 ×EADSサーバによって出力されるメッセージログファイルのファイル数

EADSサーバによって出力されるメッセージログファイルのファイルサイズ(単位:バイト):

サーバ定義のeads.logger.message.filesizeパラメタの指定値

EADSサーバによって出力されるメッセージログファイルのファイル数:

サーバ定義のeads.logger.message.filenumパラメタの指定値

サーバ定義のeads.logger.message.filesizeパラメタの指定値はバイト単位に指定するので,メガバイト単位に切り上げて計算します。

(b) EADSサーバによって出力される例外ログファイルの容量

EADSサーバによって出力される例外ログファイルの容量を見積もる計算式を次に示します。

EADSサーバによって出力される例外ログファイルの容量(単位:メガバイト)=

 EADSサーバによって出力される例外ログファイルのファイルサイズ(単位:バイト)÷1,0242

 ×EADSサーバによって出力される例外ログファイルのファイル数

EADSサーバによって出力される例外ログファイルのファイルサイズ(単位:バイト):

サーバ定義のeads.logger.exception.filesizeパラメタの指定値

EADSサーバによって出力される例外ファイルのファイル数:

サーバ定義のeads.logger.exception.filenumパラメタの指定値

サーバ定義のeads.logger.exception.filesizeパラメタの指定値はバイト単位に指定するので,メガバイト単位に切り上げて計算します。

(c) ユーザログファイルの容量

ユーザログファイルの容量を見積もる計算式を次に示します。

ユーザログファイルの容量(単位:メガバイト)=

 ユーザログファイルのファイルサイズ(単位:バイト)÷1,0242

 ×ユーザログファイルのファイル数

ユーザログファイルのファイルサイズ(単位:バイト):

サーバ定義のeads.user.logger.filesizeパラメタの指定値

ユーザログファイルのファイル数:

サーバ定義のeads.user.logger.filenumパラメタの指定値

サーバ定義のeads.user.logger.filesizeパラメタの指定値はバイト単位に指定するので,メガバイト単位に切り上げて計算します。

(d) ユーザ例外ログファイルの容量

ユーザ例外ログファイルの容量を見積もる計算式を次に示します。

ユーザ例外ログファイルの容量(単位:メガバイト)=

 ユーザ例外ログファイルのファイルサイズ(単位:バイト)÷1,0242

 ×ユーザ例外ログファイルのファイル数

ユーザ例外ログファイルのファイルサイズ(単位:バイト):

サーバ定義のeads.user.logger.exception.filesizeパラメタの指定値

ユーザ例外ログファイルのファイル数:

サーバ定義のeads.user.logger.exception.filenumパラメタの指定値

サーバ定義のeads.user.logger.exception.filesizeパラメタの指定値はバイト単位に指定するので,メガバイト単位に切り上げて計算します。

(e) キャッシュファイル操作ログファイルの容量

キャッシュファイル操作ログファイルの容量を見積もる計算式を次に示します。

キャッシュファイル操作ログファイルの容量(単位:メガバイト)=

 キャッシュファイル操作ログファイルのファイルサイズ(単位:バイト)÷1,0242

 ×キャッシュファイル操作ログファイルのファイル数

キャッシュファイル操作ログファイルのファイルサイズ(単位:バイト):

サーバ定義のeads.cache.logger.diskCache.filesizeパラメタの指定値

キャッシュファイル操作ログファイルのファイル数:

サーバ定義のeads.cache.logger.diskCache.filenumパラメタの指定値

サーバ定義のeads.cache.logger.diskCache.filesizeパラメタの指定値はバイト単位に指定するので,メガバイト単位に切り上げて計算します。

(f) コマンド実行時に出力されるメッセージログファイルの容量

コマンド実行時に出力されるメッセージログファイルの容量を見積もる計算式を次に示します。

コマンド実行時に出力されるメッセージログファイルの容量(単位:メガバイト)=

 コマンド実行時に出力されるメッセージログファイルのファイルサイズ(単位:バイト)÷1,0242

 ×コマンド実行時に出力されるメッセージログファイルのファイル数

コマンド実行時に出力されるメッセージログファイルのファイルサイズ(単位:バイト):

コマンド定義のeads.command.logger.message.filesizeパラメタの指定値

コマンド実行時に出力されるメッセージログファイルのファイル数:

コマンド定義のeads.command.logger.message.filenumパラメタの指定値

コマンド定義のeads.command.logger.message.filesizeパラメタの指定値はバイト単位に指定するので,メガバイト単位に切り上げて計算します。

(g) コマンド実行時に出力される例外ログファイルの容量

コマンド実行時に出力される例外ログファイルの容量を見積もる計算式を次に示します。

コマンド実行時に出力される例外ログファイルの容量(単位:メガバイト)=

 コマンド実行時に出力される例外ログファイルのファイルサイズ(単位:バイト)÷1,0242

 ×コマンド実行時に出力される例外ログファイルのファイル数

コマンド実行時に出力される例外ログファイルのファイルサイズ(単位:バイト):

コマンド定義のeads.command.logger.exception.filesizeパラメタの指定値

コマンド実行時に出力される例外ログファイルのファイル数:

コマンド定義のeads.command.logger.exception.filenumパラメタの指定値

コマンド定義のeads.command.logger.exception.filesizeパラメタの指定値はバイト単位に指定するので,メガバイト単位に切り上げて計算します。

(h) 統計情報ファイルの容量

統計情報ファイルの容量を見積もる計算式を次に示します。

各統計情報ファイルの容量はバイト単位に見積もるので,統計情報ファイルの容量を見積もる計算式ではメガバイト単位に切り上げてください。

  • ノンブロッキングI/O通信制御を使用しない場合は,ノンブロッキングI/O通信制御を使用しない場合の計算式で見積もってください。

  • ノンブロッキングI/O通信制御を使用する場合は,ノンブロッキングI/O通信制御を使用する場合の計算式で見積もってください。

■ノンブロッキングI/O通信制御を使用しない場合

統計情報ファイルの容量(単位:メガバイト)(ノンブロッキングI/O通信制御を使用しない場合)=

 (統計情報ファイル(eads_stats.csv)の容量(単位:バイト)

 +キャッシュの統計情報ファイル(eads_cache_stats.csv)の容量(単位:バイト)

 +レンジごとの統計情報ファイル(eads_store_stats.csv)の容量(単位:バイト)

 +ユーザファンクションの統計情報ファイル(eads_function_stats.csv)の容量(単位:バイト)

 +保守情報の統計情報ファイル(eads_maintainance_stats.csv)の容量(単位:バイト))

 ÷1,0242

■ノンブロッキングI/O通信制御を使用する場合

統計情報ファイルの容量(単位:メガバイト)(ノンブロッキングI/O通信制御を使用する場合)=

 (統計情報ファイル(eads_stats.csv)の容量(単位:バイト)

 +キャッシュの統計情報ファイル(eads_cache_stats.csv)の容量(単位:バイト)

 +レンジごとの統計情報ファイル(eads_store_stats.csv)の容量(単位:バイト)

 +ユーザファンクションの統計情報ファイル(eads_function_stats.csv)の容量(単位:バイト)

 +ノンブロッキングI/O通信制御の統計情報ファイル(eads_nonblocking_stats.csv)の容量(単位:バイト)

 +保守情報の統計情報ファイル(eads_maintainance_stats.csv)の容量(単位:バイト))

 ÷1,0242

各統計情報ファイルの容量を見積もる計算式を次に示します。

■ 統計情報ファイル(eads_stats.csv)の容量

統計情報ファイル(eads_stats.csv)の容量(単位:バイト)=

 {1,024+1,024×(86,400÷統計情報を出力する間隔)}

 ×(統計情報の取得ファイル数+1)

■ キャッシュの統計情報ファイル(eads_cache_stats.csv)の容量

キャッシュの統計情報ファイル(eads_cache_stats.csv)の容量(単位:バイト)=

 {1,024+(2,048

 ×(メモリキャッシュの数+(ディスクキャッシュの数+2Wayキャッシュの数)×データの多重度))

 ×(86,400÷統計情報を出力する間隔)}

 ×(統計情報の取得ファイル数+1)

■ レンジごとの統計情報ファイル(eads_store_stats.csv)の容量

■データ総量監視機能を使用する場合

レンジごとの統計情報ファイル(eads_store_stats.csv)の容量(単位:バイト)=

 {1,024+(2,048

 ×(データの多重度+ディスクキャッシュの数+2Wayキャッシュの数))

 ×(86,400÷統計情報を出力する間隔)}

 ×(統計情報の取得ファイル数+1)

■データ総量監視機能を使用しない場合

レンジごとの統計情報ファイル(eads_store_stats.csv)の容量(単位:バイト)=

 0

■ ユーザファンクションの統計情報ファイル(eads_function_stats.csv)の容量

ユーザファンクションの統計情報ファイル(eads_function_stats.csv)の容量(単位:バイト)=

 {1,024+(2,048×ユーザファンクション数)

 ×(86,400÷統計情報を出力する間隔)}

 ×(統計情報の取得ファイル数+1)

■ ノンブロッキングI/O通信制御の統計情報ファイル(eads_nonblocking_stats.csv)の容量

■ノンブロッキングI/O通信制御の統計情報出力が有効な場合

統計情報ファイル(eads_nonblocking_stats.csv)の容量(単位:バイト)=

 {1,024+1,024×(86,400÷統計情報を出力する間隔)}

 ×(統計情報の取得ファイル数+1)

■ノンブロッキングI/O通信制御の統計情報出力が無効な場合

統計情報ファイル(eads_nonblocking_stats.csv)の容量(単位:バイト)=

 0

■ 保守情報の統計情報ファイル(eads_maintainance_stats.csv)の容量

統計情報ファイル(eads_maintainance_stats.csv)の容量(単位:バイト)=

 {1,024+2,048×(86,400÷統計情報を出力する間隔)}

 ×(統計情報の取得ファイル数+1)

統計情報を出力する間隔:

サーバ定義のeads.statistics.intervalパラメタの指定値

統計情報の取得ファイル数:

サーバ定義のeads.statistics.filenumパラメタの指定値

(i) Javaログファイルの容量

Javaログファイルの容量を見積もる計算式を次に示します。

Javaログファイルの容量(単位:メガバイト)=

 (Javaログファイルのファイルサイズ(単位:メガバイト)

 ×Javaログファイルのファイル数)

Javaログファイルのファイルサイズ(単位:メガバイト):

サーバ定義のeads.java.log.filesizeパラメタの指定値

Javaログファイルのファイル数:

サーバ定義のeads.java.log.filenumパラメタの指定値

注意事項

ZGCでの1回のGC(ガーベージコレクション)で出力される情報量が07-00より前のバージョンのときと比べて3倍程度多くなります。必要に応じてサイズ,および面数を増やしてください。

(2) ストアデータファイルの容量を算出する

ストアデータファイルの容量を見積もる計算式を次に示します。

ストアデータファイルの容量(単位:メガバイト)=

 (1件当たりのkeyサイズ+1件当たりのvalueサイズ※1+100)

 ×1EADSサーバに格納するデータ件数※2

 ×(eztool exportコマンド実行時に出力されるストアデータファイルの世代数の上限値

 +eztool stopコマンド実行時に出力されるストアデータファイルの世代数の上限値+1)

 ÷1,0242

注※1

シリアライズ後のサイズです。

注※2

多重化によってコピーされたデータ件数も含みます。

eztool exportコマンド実行時に出力されるストアデータファイルの世代数の上限値:

共通設定のeads.admin.backup.exportCommand.generation.maxNumパラメタの指定値

ただし,eads.admin.backup.exportCommand.generation.maxNumパラメタに0を指定した場合は,eztool exportコマンドで世代数の上限管理が行われないため,計算式には実際に出力する世代数を当てはめます。

eztool stopコマンド実行時に出力されるストアデータファイルの世代数の上限値:

共通設定のeads.admin.backup.stopCommand.generation.maxNumパラメタの指定値

注意事項

メモリ上にデータがない状態でストアデータファイルに書き出した場合でも,管理情報が格納され,最大4キロバイトを使用します。そのため,ストアデータファイルの使用量は0バイトにはなりません。

なお,ストアデータファイルについては,「7.4.1 ログファイルの種類」を参照してください。

(3) 1EADSサーバ当たりのログファイルの容量とストアデータファイルの容量の合計値を算出する

4.2.1(1) 1EADSサーバ当たりのログファイルの容量を算出する」および「4.2.1(2) ストアデータファイルの容量を算出する」で算出した値を合計します。

ディスクキャッシュ,および2Wayキャッシュを使用する場合は,「4.4 キャッシュファイルの容量を見積もる」で見積もったディスク使用量をさらに加算します。