ストリームデータ処理基盤 uCosminexus Stream Data Platform - Application Framework システム構築・運用ガイド

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2.6.2 クエリグループを実行する運用ディレクトリの構成の検討

複数のクエリグループを実行する場合には,幾つの運用ディレクトリでクエリグループを実行するかを検討してください。

複数のクエリグループを実行する場合,運用ディレクトリとクエリグループの数を1:1にする構成と1:nにする構成があります。それぞれの構成について次の表に示します。

表2-6 クエリグループと運用ディレクトリの構成

項番 構成 説明
1 運用ディレクトリとクエリグループの数を1:1にする構成 クエリグループごとに運用ディレクトリを作成し,一つの運用ディレクトリで一つのクエリグループを実行する構成です。
この構成のメリットは次のとおりです。
  • サーバ間でメモリ空間を分割するため,ガーベージコレクションの発生を低減できるなど,性能面でのメリットがあります。
  • あるSDPサーバで障害が発生した場合に,別のSDPサーバのクエリ実行に影響を及ぼさないため,障害を局所化できます。
なお,一つの運用ディレクトリで起動できるSDPサーバは,一つだけです。このため,この構成の場合は,クエリグループの数だけSDPサーバを起動する必要があります。
2 運用ディレクトリとクエリグループの数を1:nにする構成 運用ディレクトリを一つだけ作成し,一つの運用ディレクトリで複数のクエリグループを実行する構成です。
この構成にするメリットは次のとおりです。
  • 運用ディレクトリの作成,定義ファイルの作成,アダプターの作成などの運用環境の構築が一度で済みます。
  • 一つの運用ディレクトリで一つのクエリグループを実行する構成と比べて,少ない資源で複数のクエリグループを実行できます。

なお,一つのSDPサーバのメモリ使用量の見積もりが1.6ギガバイトを超える場合には,運用ディレクトリとクエリグループの数を1:1にする構成をお勧めします。

クエリグループの数が9個以上の場合には,「2.7 メモリ使用量の見積もり」で見積もるメモリ使用量を参考にして,幾つの運用ディレクトリでクエリグループを実行するか(1:1の構成をクエリグループの数だけ作成するか,1:nの構成を複数作成するか)を決定してください。